特許庁における取組第2部特許行政年次報告書2019年版135第4章● 活用事例の一部紹介・ 事例01 岡本株式会社「まるでこたつソックス」 企業視点の商品名では消費者に伝わりづらく、売上げは伸びなかったが、消費者視点の商品名に変更したら売上げが30倍以上に!・ 事例10 株式会社キャロットカンパニー「anello」 ヒット商品の誕生後、すぐに模倣品が流通したため、その対策のために商標権を取得。 ①各ECサイトに依頼して模倣品を削除、②税関に輸入差止申立てを行い、模倣品の輸入阻止に成功、③模倣品の販売業者に差止・商品廃棄・損害賠償を請求し、勝訴!・ 事例15 キョーイクホールディングス株式会社「メディカルラボ」 商標権を切り口とした知財ビジネス評価書を活用することにより、商標権の価値が数値化され、事業性が高く評価されたことで、銀行での融資の審査がスムーズに!・ 事例17 防府商工会議所「幸せます」 方言を商標に地域ブランドを立上げ、ブランド管理を徹底して地元企業に使ってもらうことで、年間1,000万円以上の経済効果を上げると共に、町全体に一体感が!● 「商標のちから」と「商標権のちから」 商標(つまりマーク)そのものと商標権とでは、活用方法や効果に違いがあり、両方をうまく活用することで事業者の信用は大きくなっていく。活用ガイドでは、商標の活用効果を「商標のちから」、商標権の活用効果を「商標権のちから」として説明している。商標に特化した初の活用事例集 2019年3月、商標だけに着目し、ビジネス目線で掘り下げた 特許庁初の活用事例集「事例から学ぶ 商標活用ガイド ~ビジネスやるなら、商標だ!~ 」(以下、「活用ガイド」)を作成した。 商標は、商品名やロゴマークなど、ビジネスで必ずと言っていいほど使われるもの。特に中小企業の方々に、商標についてもっと知ってもらいたいという願いを込めて、中小企業による活用事例を中心に紹介している。Column 5
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