特許行政年次報告書 2019年版
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知的財産をめぐる動向第1部第5章特許行政年次報告書2019年版69②電子ゲーム 電子ゲームの市場は、据え置き型の「家庭用ゲーム」から、スマートフォン等のゲームアプリやPC向けのオンラインゲームを中心とする「オンラインプラットフォーム」へとシフトしている。また、近年、電子ゲームでの対戦を競技として捉えた「eスポーツ」が急成長している[1-5-18図]。 電子ゲームの新たなビジネスモデルとして、スポンサーからの広告収入を得たり、ゲームの対戦状況をリアルタイムで配信して有料サイトで視聴させたりする「観戦型ビジネスモデル」(eスポーツなど)が注目を集めている。収益方法の出願動向として、我が国は「アイテム課金」で稼ぐビジネスモデルに注力する一方、米国は「アイテム課金」に加え、ゲーム内の広告表示や現実のイベントとゲームとを連携させる収益方法の出願も多く、収益方法を多様化している[1-5-19図]。「広告」や「イベント」を活用したeスポーツなどの観戦型ビジネスモデルへの多角化を図り、より広いユーザ層への訴求を強化すべきである。1-5-17図 国内 家庭用/オンラインプラットフォームゲーム市場規模推移¥0¥5,000¥10,000¥15,000オンラインプラットフォーム家庭用ソフト(オンライン含む)家庭用ハード2017201620152014201320122011201020092008(単位 億円)¥11,273¥2,389¥2,024(資料)・株式会社Gzブレイン「ファミ通ゲーム白書2018」を基に特許庁作成   ・特許庁「平成30年度特許出願技術動向調査報告書―電子ゲーム―」0.0200.0400.0600.0800.01,000.01,200.01,400.01,600.01,800.02,000.02021年2018年2017年2016年527.5700.9969.41,765.5単位:億円市場規模1-5-18図 海外eスポーツ市場規模の推移(資料)・総務省「eスポーツ産業に関する調査研究報告書」(2018/3)   ・特許庁「平成30年度特許出願技術動向調査報告書―電子ゲーム―」日本米国欧州中国韓国ASEAN各国その他出願人国籍アイテム課金課金/決裁/収益方法 広告イベント1,2361,2361,2365955955957897897891141141141931931933783783788080802022022021611611611313132442442443503503505151511111616161111051051052632632636464641,9501,9501,9503,8993,8993,8991-5-19図 課金/決裁/収益方法の技術区分別―出願人国籍(地域)別ファミリー件数(日米欧中韓ASEAN各国への出願、出願年(優先権主張年):2010-2016年)(資料)特許庁「平成30年度特許出願技術動向調査報告書―電子ゲーム―」を基に特許庁作成

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