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「見本」、「ひな形」に関するQ&A

令和4年12月
特許庁

【問1】見本やひな形で意匠登録出願する際に注意すべき点はありますか?

【答】図面に代えて提出することができる見本及びひな形については、提出の条件が法令により以下のように定められています。〔図面代用として提出することができる見本、ひな形の制限〕(意匠法施行規則第5条参照)

また、提出された見本又はひな形は、出願図面を代用するものとして取り扱うため、返還できませんので御注意ください。

(1) 大きさは、縦26cm、横19cm、厚さが7mm以下のもの。

それ以上大きなものは提出できません。

見本、ひな形の制限

ただし、薄い布地又は紙地の場合は、縦横それぞれ1m以下であり、7mm以下の厚さに折りたたんで所定の袋に収めることができれば提出できます。

(2) こわれにくいもの、容易に変形・変質しないもの。

例えば、欠けやすいもの、自然劣化し易いもの、自然変色し易いもの、自然溶解し易いもの、腐敗するもの等は提出できません(割れやすいガラス製品や食品等)。

(3) 取扱い又は保存に不便でないもの。

例えば、鋭い針や刃があり取扱いが危険なものや、見本やひな形を入れる袋を破いてしまうようなもの等は提出できません(縫い針や抜き身の刃物等)。

(注意) 見本やひな形は破れにくく丈夫であり、かつ、なるべく透明な袋に直接入れてください(意匠登録を受けようとする意匠の内容が不明確となる可能性があるため、更に密封された小袋や箱等には入れないでください)。

作成例

【問2】見本とひな形の違いについて教えてください。

【答】どちらも意匠登録出願に係る物品の形態(形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合)を、図面に代えて立体物としてあらわしたものである点では同じです。ただし、見本は、使われる材質や大きさを含め意匠登録を受けようとする意匠そのものであるのに対し、ひな形は、意匠登録を受けようとする意匠に使用されるものと同一とは限らない材質、大きさで意匠をかたどって作られた模型であるという違いがあります。したがって、ひな形によってはその意匠の属する分野における通常の知識を有する者がその意匠に係る物品の材質又は大きさを理解することができないためにその意匠を認識することができないときは、その意匠に係る物品の材質又は大きさを願書に記載しなければなりません。(意匠法第6条第3項)

【問3】見本、ひな形にあらわされた模様・色彩について、【意匠の説明】の欄等に「模様・色彩は含まない。」等と記載することで取り除くことは可能ですか?

【答】【意匠の説明】欄等、願書の記載において、見本、ひな形にあらわされた模様・色彩を取り除くことはできません。これは、見本、ひな形に限らず、図面、写真においても同様です。
物品の形態について、図面等と願書の記載が整合しない場合、図面等にあらわされた形態と願書の記載によって想定される形態とが異なることになりますので、当該記載は不適切なものと扱われます。(添付図面等と願書の記載が整合しない不適切な事例については『意匠登録出願の願書及び図面等の記載の手引き』p7,8「【意匠の説明】の欄について」等を御参照ください。)

【問4】見本、ひな形によって部分意匠の出願をするとき、意匠登録を受けようとする部分をどのように特定すべきでしょうか?

【答】物品の部分について意匠登録を受けようとする場合は、意匠に係る物品のうち、意匠登録を受けようとする部分以外の部分を黒色で塗りつぶす等し、その特定方法を願書の【意匠の説明】の欄に記載すること(例えば「黒色で塗った部分以外の部分が、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。」)により、意匠登録を受けようとする部分を特定してください。(意匠法施行規則 様式第8〔備考〕3参照)

【問5】見本、ひな形を返してもらうことはできますか?

【答】一旦提出された⾒本、ひな形は、出願図面を代用するものとして取り扱うため、返還できませんので、御注意ください。上記の見本、ひな形の提出の条件に沿っていないものの場合は、図面又は図面代用写真による出願を御検討ください。図面又は図面代用写真で出願する場合の留意点については『意匠登録出願の願書及び図面等の記載の手引き』の「2A.1様式で定められた作図方法の種類、基本的な留意点」、「C.図面代用写真について」を参照してください。

[更新日 2022年12月28日]

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