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7月1日付けで特許庁長官を拝命いたしました河西 康之です。就任に当たり、一言御挨拶を申し上げます。
我が国経済は、現在、「賃上げと投資がけん引する成長型経済」へと移行できるか否かの分岐点にあります。これを実現するためには、イノベーション力の強化が必要不可欠です。特許庁は、そのイノベーションの原動力となる知的財産の保護・活用促進を担当しており、その責任の重大さに身の引き締まる思いがいたします。関係機関・団体・専門家の皆様の御協力を得て、知的財産を起点に我が国の「稼ぐ力」を強化するべく、各種施策に全力で取り組んでまいります。
昨今、社会全体のDXが加速し、国境をまたいだサービスの増加や、仮想空間ビジネスの拡大が進展しています。また、生成AI技術の急速な発展により創作活動の環境が大きく変化しております。このような状況変化に対応すべく、昨年から、特許庁の有識者委員会におきまして、産業財産権制度に関する議論を進めております。各論点に正面から向き合って検討を行い、制度的措置が必要となれば法改正も含めて対応してまいります。
また、特許庁では、特に若い方に「知財」の魅力を発信するため、10月2日~10日の日程で大阪・関西万博に出展いたします。万博の場では、知財の世界に興味を持ってもらうため、知財が社会課題を解決するために使えるツールであることが伝わるよう、フロントランナーを紹介する展示や、特許技術を使った製品の体験等を企画しております。10月4日には、WIPO事務局長や各国知財庁長官等をお迎えし、グリーンや女性、若者などに焦点を当てて、SDGsに向けた知財活用の促進等に関する国際フォーラムを開催いたします。是非、大阪・関西万博の特許庁出展に足をお運びいただき、国際フォーラムを視聴いただければ幸いです。
こうした取組を含め、多面的に知財行政に取り組んでいくことで、日本の企業等の「稼ぐ力」の強化につなげてまいります。
末筆になりますが、知財行政に一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様の益々の御多幸を心よりお祈り申し上げます。
特許庁長官
河西 康之
[更新日 2025年7月30日]