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Vol.49
広報誌「とっきょ」2021年9月14日発行

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特許庁の匠

知財にまつわるさまざまな仕事に携わる特許庁のプロフェッショナルにフォーカス。今回は、特許審査基準を広く伝えるために漫画化プロジェクトを推進した審判官の匠が登場します。

This month's person
特許庁 審判第4部門(アミューズメント一般)審判官 千本 潤介 プロフィール写真

特許庁 審判部第4部門(アミューズメント一般)審判官 千本 潤介

1980年生まれ。2004年4月入庁。08年審査官に昇任。その後、調整課審査基準室、総務課法規班などを経て、17年より一橋大学大学院に准教授として出向。19年10月〜21年3月、審査基準室(基準企画班長)、4月より現職。

技術面と法律面の両方を学べるのが仕事の醍醐味

学生時代、資格取得系の予備校で技術系の公務員試験を目指す人たちに向けた講師のアルバイトをしたことが入庁のきっかけでした。それまでは、公務員に技術職があることも知りませんでしたが、人に教えているうちに技術と法律の両方を深めていける特許庁の仕事に魅力を感じました。

入庁後は、多くの技術分野で審査経験を積みつつ、審査基準室や法規班、大学への出向を通じて法規系の業務を多く歴任。復職後の現在は審判部第4部門に所属しています。基本的な業務は、「特許の審査に納得がいかないから見直してほしい」という審判請求があった場合に、その審査が適切だったかを審判する仕事が中心です。

近年は中小・ベンチャー企業でも特許出願が増えてきています。特許の取得には審査基準を理解することが重要ですが、500ページ以上もあるのが難点。そこで一般の人がポイントを学びやすいように漫画で審査基準を解説するプロジェクトを発案しました。社会的関心の高いAI・IoTに関連した技術を題材として取り上げ、漫画ならではの表現に苦戦もしましたが、公表までこぎ着けました。こうしたプロジェクトにとどまらず、今後も知財を分かりやすく発信していけたらと思っています。

審査基準を自ら漫画化!絵と短い文章で分かりやすく
漫画審査基準 ~AI・IoT編~

子どもの頃から漫画が大好きだったこともあり、かねてより審査基準を漫画にしたいと思っていました。特許は専門性の高い分野なので、詳しく説明しようとすると、文字量が多くなってしまいがち。コマを追いながら短い文章で、テンポ良く読むことができるように工夫しています。
詳しくは、漫画審査基準 ~AI・IoT編~をご確認ください。

もっとクローズアップ!
遊技機の特許は楽しめることを重視
千本さんの執務写真

現在はパチンコ・スロットマシンの審判を担当。いかに面白く盛り上げるかという点に重きを置いた案件が多いです。いろいろ独特な面がありますが、大学時代に専攻していたIT系の知識を生かして頑張っています。

漫画と並ぶゲーム好き 体も動かして楽しむ
千本さんの休日の様子写真

仕事が終わった後や休日は、ジムに通ったり、子どもとゲームをして過ごしています。漫画と並んで子どもの頃からゲームも大好き。フィットネス系のソフトにはまっていて、体を動かしながら夢中で楽しんでいます。

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