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Vol.49
広報誌「とっきょ」2021年9月14日発行

なるほど!知財セレクション

VOL.1
街中の音声アナウンスを好きな言語で文字化できる
音響通信等を利用した多言語情報提供方法(特許第5871088号 など)

社会で日々生まれる問題やニーズの解決には、実は多くの知財が貢献しています。このページでは、そうした知財と、知財に支えられた製品・サービスをご紹介。私たちの未来を切り開くグッドアイデアをセレクトしました。

COMPANYヤマハ株式会社

PRODUCT音のユニバーサルデザイン化支援システム「おもてなしガイド」

音のユニバーサルデザイン化支援システム「おもてなしガイド」イメージ図

アプリを使うことにより、特定の場所で流れるアナウンスが、端末画面上に指定言語の文字として表示される。駅や商業施設をはじめ国際的なスポーツ大会やイベントなどで活用されている。

特許について >> 無線通信の専用の通信機器を必要とせずに、多様な情報を利用者に提供する技術 ほか

社会の需要に応えて開発
技術は多くの製品に導入可

訪日外国人の増加や障害者差別解消法の施行により、言語や障がいの壁を超えた社会が求められています。街中や施設で流れる音声アナウンスなどにおいても、外国人や高齢者、聴覚障がい者へ内容を正確に伝えることが大きな課題となっていました。しかし、会話で使われるような自動翻訳機では正確性の面でリスクがあり、音声がいつどこで流れるか分からないので誰かがサポートできるとも限りません。そんな課題に応えるべく企画・開発されたのが、ヤマハ株式会社の「おもてなしガイド」です。

使用されている情報提供方法(特許取得済)は、アナウンスに連動した情報を端末に表示したり、音声が流れている場所を音響通信で検知することでその音声内容を端末に届けるといったもの。検知にはGPSやビーコンなども活用できます。

「おもてなしガイド」に対応したアナウンスを放送できるようにするため、多言語放送を簡単に行えるアプリも提供されています。また、音響通信技術をさまざまな製品やサービスに簡単に導入できるよう、SDK(ソフトウェア開発キット)などが用意されているのも特徴です。

「おもてなしガイド」利用イメージ図
「おもてなしガイド」は美術館や博物館などの音声ガイドとして利用することも可能。同一のアプリで多くの施設の音声ガイドや解説ガイドを利用できるため、ユーザーは施設ごとにアプリをダウンロードする手間も省ける。

PROFILE

ヤマハ株式会社 社屋外観

ヤマハ株式会社 [所在地] 静岡県浜松市中区中沢町10-1
[TEL] 053-460-1111
[URL] https://www.yamaha.com/(外部サイトへリンク)
[設立年] 1897年
[業種] 製造業(楽器・音響機器の製造販売、電子部品事業など) 
[従業員数] 20,203人

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