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STAFF CLOSE-UP
知財にまつわるさまざまな仕事に携わる特許庁のプロフェッショナルにフォーカス。今回は、仙台にある東北経済産業局に出向し地方ユーザーのために奔走する匠が登場します。
2010年4月入庁。茨城県出身。情報システム室情報技術企画班、普及支援課総括班、国際政策課国際出願企画班、審査業務課登録室などを経て19年より現職。東日本大震災後の福島県富岡町での自治体業務支援や内閣府知的財産戦略推進事務局への出向も経験。
知財との出会いは大学時代。特許情報を検索する講義があり、人気アイスミルク商品の特許について調べたことから、知財を身近に感じ、特許庁の仕事に興味を持ちました。入庁後は庶務や総括から具体的な支援に入る業務まで幅広く経験し、現在は東北経済産業局に出向しています。
知的財産室では、東北六県の企業に対して知財の観点から支援を行っています。小さな製造業者や農林水産系の会社が多い地域ですが、大学発のベンチャーや東日本大震災後の若い世代の移住・創業といった新しい風も吹いています。そのようなさまざまな方に対し、知的財産室による支援では、「特許とは?」という初歩的な質問から、知財戦略に積極的に取り組む企業の専門的な悩みまで幅広く対応しています。
特許庁内でもユーザー目線を持つことが求められる中で、真の意味でユーザー目線を感じられるのが地方で働く私たち。コロナ禍ではオンラインでの会議や打ち合わせが増え、広い東北で移動のロスを減らし効率的に対応できるようになりましたが、一方で現地へ実際に赴くことの大切さも痛感しました。地域の生の声を特許庁に知らせる、そしてそれを特許庁の方でも検討していきながら、改善をしていく。そんなふうに特許庁とユーザーをつなぐ役割を務めていきたいです。
企業の担当者と直接対話する機会が多い、東北経済産業局での業務。少しでも企業の方にとって有益な情報を伝えるためには、まず相手の方が言いたいことをしっかり引き出すことが必要です。「傾聴」を大切に、言葉が出やすい和やかな雰囲気づくりを心掛けています。
「おいしい東北パッケージデザイン展」の開催も仕事の一つ。東北地域にある企業の商品のパッケージデザインを全国から募集し審査する取組で、知財としてのデザインの意識啓発・制度普及を図っています。
仙台には、プロ野球チームの本拠地があります。街が一丸となって応援しており、試合開催に合わせてさまざまなイベントが開催されることも。元々野球が好きで、休日にはスタジアムに足を運びリフレッシュしています。