• 用語解説

ホーム> お知らせ> 国際的な取組> APEC/IPEG> APEC知的財産権シンポジウム「知財活用の革新」の開催結果について

ここから本文です。

APEC知的財産権シンポジウム「知財活用の革新」の開催結果について

9月9日、特許庁は仙台市でAPEC知的財産権シンポジウムを開催いたしました。本シンポジウムには、APEC域内から知的財産権分野の専門家が集まり、知的財産権のより有効な活用手法などについて、活発な講演や議論が行われました。我が国におけるAPEC知的財産権シンポジウムの開催は10年ぶりでしたが、今回のシンポジウムを通じて、APECにおける知的財産権分野の活動に一層の弾みがつくことが期待されます。

1.背景

近年、経済のグローバル化やオープンイノベーションの進展に伴い、APEC域内においても知的財産のグローバルな保護や活用の重要性がこれまでになく高まっています。

そこで、我が国は、自由闊達な議論を通じて知的財産権の活用に関する知見を共有するため、知財活用をテーマとしたシンポジウムを、APEC知的財産権専門家会合(IPEG会合)において提案し、合意を得ました。

そして、本年9月、我が国では10年ぶりとなるAPEC知的財産権シンポジウムの開催に至りました。

2.シンポジウムの概要

シンポジウムは9月10日に仙台国際センター(仙台市)において開催されました。本シンポジウムには、IPEG会合メンバーを中心としたAPEC域内の9つの国や地域から知財分野の専門家が集まり、講演者やモデレーターを務めました。

シンポジウムは、知的財産権の活用について、いくつかのトピック毎にセッションを設けて講演や意見交換が行われました。

知財活用に向けたインフラ整備については、我が国のほか、中国、ロシア、メキシコの新興エコノミーからの参加者が講演や議論を行い、特に新興国における知財制度のインフラ整備について踏み込んだ意見交換が行われました。

知財活用の態様である技術移転やライセンスについては、米国、マレーシア、台湾、我が国の有識者が講演などを行いました。講演者からは、知財の活用に関連して、産学連携やライセンス市場における最新事例の紹介などが行われました。

また、知財の商業化に関するトピックについては、韓国、オーストラリア、シンガポール及び我が国の有識者が講演や議論を行いました。そこでは、知的財産権の活用に関する様々な困難性についいて、その共有が図られました。

そして、シンポジウムの最後には、ラウンドテーブルが設けられ、西澤東北大学教授による進行の下、全体を総括した議論がなされました。ラウンドテーブルでは、知財の活用について、今後更なる研究や制度整備の必要性や、それらに向けたAPECエコノミーの協力促進への期待が表明されました。

本シンポジウムには国内外から100名を超える参加者が集まり、パネルディスカッションにおいては会場からも多くの質問が寄せられるなど、全体を通じて活発なシンポジウムとなりました。

3.今後の取り組み

今回のシンポジウムを通じて、今後のAPECにおける知的財産権分野の活動に一層の弾みがつくことが期待されます。特許庁は、今後もAPECにおける知的財産権分野の活動をリードすると共に、我が国における国際的なシンポジウムやセミナーの開催を進めてまいります。

APEC知的財産権シンポジウム「知財活用の革新」プログラム

オープニング

オープニング

9時00分~9時15分

開会挨拶

知的財産権専門家会合 ホルヘ アミーゴ 議長

特許庁 櫻井 孝 特許審査第四部長

9時15分~9時35分

来賓挨拶

東北経済産業局 寺家 克昌 地域経済部長

仙台市 伊藤 敬幹 副市長

東北大学 数井 寛 理事(産学連携担当)

セッション1 「知財活用に向けたインフラ整備」

【モデレーター】メキシコ産業財産庁 ギルダ ゴンザレス 副長官

セッション1 「知財活用に向けたインフラ整備」

9時45分~10時15分

ロシアにおける知財インフラ整備

ロシア特許庁 ミカイル ファリーブ 国際部長

10時15分~10時45分

中国における知財インフラ環境整備

中国国家知識産権局 張 永華 条約法規部

10時45分~11時15分

アジアにおける知財人材育成

社団法人発明協会 扇谷 高男

アジア太平洋工業所有権センター長・知的財産研究センター長

11時15分~11時45分

パネルディスカッション

[モデレーター、講演者3名(パネリスト)]

セッション2 「知的財産権の最大活用」

【モデレーター】台湾智慧産権局 廖 承威 専利一部副部長

セッション2 「知的財産権の最大活用」

13時15分~13時45分

米国における知財流動化

ホワイト&ケース法律事務所 ミッチェル・M・アーサ

シニア・カウンセラー

13時45分~14時15分

マレーシアにおける技術移転

マレーシア・プトラ大学 モハマド シャリフ 教授

14時15分~14時45分

日本における知財流通

独立行政法人工業所有権情報・研修館 亀ヶ谷 明久 流通部長

14時45分~15時15分

パネルディスカッション

[モデレーター、講演者3名(パネリスト)]

セッション3 「知的財産権の商業化」

【モデレーター】オーストラリア特許庁 ジョージ ブコビック

特許・植物育成者権グループ長補佐

セッション3 「知的財産権の商業化」

15時30分~16時00分

シンガポールにおける商業化

シンガポール科学技術研究庁 スレ サチ 相談役

16時00分~16時30分

日本における商業化

日本知的財産協会 上野 剛史 副理事長

16時30分~17時00分

韓国における商業化

韓国特許庁 ヨンピョ キム 多者協力チーム課長補佐

17時00分~17時30分

パネルディスカッション

[モデレーター、講演者3名(パネリスト)]

セッション4 ラウンドテーブル

【モデレーター】東北大学 西澤 昭夫 教授

セッション4 ラウンドテーブル

17時45分~18時30分

「知財活用における新機軸の展示及び今後の課題」

[モデレーター、セッション1~3モデレーター3名(パネリスト)]

クロージング

クロージング

18時30分~18時40分

閉会挨拶

知的財産権専門家会合 ホルヘ アミーゴ 議長

[更新日 2010年10月27日]

お問い合わせ

特許庁総務部国際課地域政策室

電話:03-3581-1101(内線2564)

FAX:03-3581-0762

お問い合わせフォーム