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「パテントコンテスト・デザインパテントコンテスト表彰式」を開催しました

2022年3月18日

概要

3月14日(月曜日)に、特許庁は、文部科学省、日本弁理士会及び独立行政法人工業所有権情報・研修館と共に、「パテントコンテスト・デザインパテントコンテスト表彰式」を開催しました。昨年度に引き続き、今年度もオンラインと会場でのハイブリッド形式の開催※とし、山崎直子選考委員長や森長官の講評を含む表彰式の様子は、YouTubeでライブ配信しました。

パテントコンテスト・デザインパテントコンテストは、全国の高校生、高等専門学校生や大学生等が創造した発明・デザインのうち優秀なものを表彰するコンテストであり、生徒や学生の創作意欲を高め、知的財産権制度への理解を促進することを目的としています。また、本コンテストの出願支援で取得した特許権・意匠権の実用化に取り組むことにより、自身のアイデアやデザインを形にすることの楽しさを体験することも期待されます。

パテントコンテスト・デザインパテントコンテストの詳細はこちらをご覧ください。(外部サイトへリンク)

今年度の受賞作品

今年度のパテントコンテスト・デザインパテントコンテストにおける受賞作品はこちらです。

受賞者一覧(PDF形式:408KB)(外部サイトへリンク)

山崎直子選考委員長による講演と意見交換

表彰式では、山崎直子選考委員長から「若い世代に向けて」と題した講演と、参加生徒・学生との意見交換がありました。山崎選考委員長からは、宇宙飛行士としてのご自身のご経験を踏まえつつ、自信がなくてもまずは一歩踏み出してみること、目標の実現に向けて努力を続けることの重要さなどについてお話をいただきました。

山崎選考委員長の講演等はこちらからご覧いただけます。(YouTube動画)(外部サイトへリンク)

特別賞

パテントコンテスト・デザインパテントコンテストでは、特許・意匠の出願支援対象となる優秀賞のほか、特別賞も設けられています。特別賞は、それぞれの賞に応じた観点に基づき、優秀賞の中から該当作品が選出されています。

今年度の特別賞受賞作品をいくつかご紹介します。

作品1:選考委員長特別賞(パテント部門)

作品名:ハンガー
受賞者:辻 紅那(東京工業大学附属科学技術高等学校)

無重力の宇宙空間でも衣服を固定可能な点が、本作品の特徴です。ハンガーに掛けた衣服を下からクリップで引っ張ることで固定します。また、濡れた衣類を引っ張りながら干すことでしわが付きにくくなる点、クリップ付きハンガーを折り畳んでコンパクトできる点など、地上で使用した際の利点についても考えられています。

辻さんによる作品紹介はこちらからご覧いただけます。(YouTube動画)(外部サイトへリンク)

(図1)辻さんの作品概要(表彰式資料より引用)
辻さんの作品概要(表彰式資料より引用)

作品2:選考委員長特別賞(デザインパテント部門)

作品名:ティースプーン
受賞者:川田 脩斗(大同大学)

ティーバッグをカップから引き上げるときに水滴が垂れることを防止できるデザインが、本作品の特徴です。スプーンのすくう部分と持ち手との間に溝を設け、この溝でティーバッグを絞ることで、ティーバッグに残った水分を取り除くことが出来ます。持ち手に合わせて緩やかなカーブを設けるなど、デザイン上の美観を持たせる工夫もなされています。

川田さんによる作品紹介はこちらからご覧いただけます。(YouTube動画)(外部サイトへリンク)

(図2)川田さんの作品概要(表彰式資料より引用)
川田さんの作品概要(表彰式資料より引用)

作品3:文部科学省 科学技術・学術政策局長賞(デザインパテント部門)

作品名:蚊取り線香
受賞者:宮里盛大、宮里望月(沖縄県立沖縄工業高等学校)

蚊取り線香を取り付けることでト音記号のような形になり、また、蚊取り線香の灰を一カ所に集めることができるデザインが、本作品の特徴です。蚊取り線香の燃えている部分が常に一番重くなるため、蚊取り線香から出る灰を底面部に集めることが出来ます。また、デザインのモチーフとしてト音記号が採用されていることで、線香から煙が立っている様子が、音符から音が出ているようにも感じられるようになっています。

宮里さんによる作品紹介はこちらからご覧いただけます。(YouTube動画)(外部サイトへリンク)

(図3)宮里さんの作品概要(表彰式資料より引用)
宮里さんの作品概要(表彰式資料より引用)

特許庁長官賞

本コンテストで過年度に優秀賞を受賞した作品のうち、事業化に成功した優秀な発明・デザインに特許庁長官賞を授与しています。令和3年度の特許庁長官賞は、沼津工業高等専門学校の鈴木涼太さんが発明した「輪ゴム銃」が受賞しました。

鈴木さんは、輪ゴムを連続で発射できる射撃形態と、輪ゴムを単発で発射する射撃形態の2つの形態を備えた「輪ゴム銃」を開発して令和元年度の本コンテストにおいて優秀賞を受賞し、出願支援を受けて特許権を取得しています。その後、高専祭やインターネット販売サイトにおいて「輪ゴム銃」の販売を行っています。

表彰式では、発明者である鈴木さんから「輪ゴム銃」の紹介や商品化に至る経緯について発表が行われ、「今回の受賞により、5年連続パテントコンテスト入賞という目標を達成できて嬉しい。来年以降も挑戦したい。」といった生の喜びの声を聞くことができました。

鈴木さんによる作品紹介と森長官による講評はこちらからご覧いただけます。(YouTube動画)(外部サイトへリンク)

(図4)鈴木さんの作品概要(表彰式資料より引用)
鈴木さんの作品概要(表彰式資料より引用)

令和3年度の特許庁長官賞の詳細は、下記プレスリリースをご参照ください。

プレスリリース:令和3年度「パテントコンテスト・デザインパテントコンテスト」の特許庁長官賞を決定しました(経済産業省のページへ)

フォトギャラリー

(写真1)選考委員長 山崎直子さんによる講評の様子
選考委員長 山崎直子さんによる講評の様子

(写真2)選考委員長 山崎直子さんによる対談の様子
選考委員長 山崎直子さんによる対談の様子

(写真3)特許庁長官賞受賞者表彰の様子(沼津工業高等専門学校 鈴木涼太さん)
特許庁長官賞受賞者表彰の様子(沼津工業高等専門学校 鈴木涼太さん)

(写真4)鈴木涼太さんによるプレゼンの様子1
鈴木涼太さんによるプレゼンの様子1

(写真5)鈴木涼太さんによるプレゼンの様子2
鈴木涼太さんによるプレゼンの様子2

(写真6)特許庁 森長官による講評の様子
特許庁 森長官による講評の様子

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、受賞者は、特許庁長官賞受賞者を含む特別賞受賞者11名のみ会場で参加し、他の受賞者はオンラインで参加しました。

[更新日 2022年3月18日]