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特許審査に関するスタートアップ支援策について

令和6年3月
特許庁調整課

産業構造や社会の変革が急速に進む中、新たな技術開発を行い、市場を開拓する段階にあるスタートアップは、イノベーションにより産業の新陳代謝を促し、大企業・中堅企業との連携によるオープンイノベーションをけん引する役割を担う者として期待されています。
そこで、平成30年7月9日から、特許審査に関するスタートアップ支援策として、以下2つの運用を開始します。(令和6年1月から名称変更しました。)

  • (1)スタートアップ対応面接活用早期審査(以下、「面接活用早期審査」という。)
    実施関連出願について、一次審査結果通知前に行う面接を通じて戦略的な特許権の取得につなげます。また、早期審査のスピードで対応することで、早期に質の高い特許権を取得できるようにします。
  • (2)スタートアップ対応スーパー早期審査(以下、「スーパー早期審査」という。)
    実施関連出願であればスーパー早期審査のスピードで対応することで、何よりも早く特許権を取得したいというニーズに応えます。

それぞれの運用の概要は以下のとおりです。詳細は資料1、2を参照してください。

更新情報(令和6年3月8日)
4.「スタートアップに対するプッシュ型支援」(PASS)について

1.面接活用早期審査及びスーパー早期審査の流れ

スタートアップ対応 面接活用早期審査

  • 面接を通じて、戦略的な特許の取得につなげます。
  • 早期審査と併用することで、早期に質の高い権利を取得できるよう、サポートします。

(図)スタートアップ対応 面接活用早期審査

スタートアップ対応 スーパー早期審査

  • 何よりも早く権利を取得したいというニーズには、スーパー早期審査で対応します。

(図)スタートアップ対応 スーパー早期審査

2.対象

「スタートアップによる出願」であって、「実施関連出願」が対象です。
ここで、「スタートアップによる出願」とは、出願人の全部又は一部が次の(i)から(iii)までのいずれかに該当するものです。

  • (i)その事業を開始した日以後10年を経過していない個人事業主
  • (ii)常時使用する従業員の数が20人(商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者にあっては5人)以下で設立後10年を経過しておらず、かつ、他の大企業に支配されていない法人(注1)
  • (iii)資本金の額又は出資の総額が3億円以下で設立後10年を経過しておらず、かつ、他の大企業に支配されていない法人(注1)

注1:他の大企業に支配されていないこととは以下のa.及びb.に該当していることを指します。

  • a.申請人以外の単独の大企業(資本金額又は出資金額が3億円以下の法人以外の法人)が株式総数又は出資総額の1/2以上の株式又は出資金を有していないこと。
  • b.申請人以外の複数の大企業(資本金額又は出資金額が3億円以下の法人以外の法人)が共同で株式総数又は出資総額の2/3以上の株式又は出資金を有していないこと。

また、「実施関連出願」とは、出願人自身又は出願人からその出願に係る発明について実施許諾を受けた者が、その発明を実施している特許出願のことをいいます(資料1のII.1.(2)3参照)。

なお、スーパー早期審査を申請する場合は、審査請求料の軽減申請書及び証明書・共同出願の場合の持ち分証明書を除き、その申請の4週間前から、すべての手続をオンラインで行う必要があります(資料2の1.(2)参照)。

3.申請

「早期審査に関する事情説明書」の提出が必要です。事情説明書には、早期審査を申請する事情、先行技術文献の開示及び対比説明などを記載する必要があります(資料1のII.5.(7)、資料2の2.(2)参照)。手数料は無料です。

(1)「事情」の記載

面接活用早期審査を希望する場合には、冒頭に「スタートアップ対応面接活用早期審査を希望する」ことを必ず記載してください。
スーパー早期審査を希望する場合には、冒頭に「スタートアップ対応スーパー早期審査を希望する」ことを必ず記載してください。
また、いずれの場合においても、「スタートアップによる出願」かつ「実施関連出願」であることを具体的に記載してください。

経営デザインシート(外部サイトへリンク)を作成している場合には、当該シートに記載した内容を利用して「実施関連出願」であることを記載することができます。

(2)「先行技術文献の開示及び対比説明」の記載

スタートアップが単独で出願する場合においては、先行技術の開示に当たり先行技術調査を改めて行うことは必要ではありません。ただし、出願人が知っている先行技術文献との対比説明は必要となります。

4.「スタートアップに対するプッシュ型支援」(PASS)について(令和6年3月8日更新)

PASSに基づく特許庁からの連絡を受けた出願人におかれては、事情説明書を提出せずとも、利用の希望を特許庁側に電話で伝える等の簡易的な手続により、面接活用早期審査を受けられます。
(なお、スーパー早期審査を希望する場合には事情説明書の提出が必要です。)

特許審査においてスタートアップに対するプッシュ型支援(PASS)を実施します(経済産業省のページへ)

5.参考資料

申請の際には、以下の資料を御覧ください。

[更新日 2024年3月8日]

お問い合わせ

スタートアップ対応面接活用早期審査及びスーパー早期審査について

特許庁審査第一部調整課 審査業務管理班

TEL:03-3581-1101 内線3106

お問い合わせフォーム

 

スタートアップに対するプッシュ型支援(PASS)について

特許庁審査第一部調整課 企画調査班

TEL:03-3581-1101 内線3107

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