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コンセント制度に関するQ&A

本Q&Aはコンセント制度に関する一般的な考え方を示したものであり、実際には事案ごとに個別具体的に判断されますので御留意ください。

目次

1.一般的な質問

Q1-1  コンセント制度に関する改正法の施行日はいつですか。

Q1-2  施行日前にした商標登録出願について、施行日以後にコンセント制度の適用を主張した場合はどうなりますか。

Q1-3  施行日前にした商標登録出願を原出願として、施行日以後に分割出願をした場合、新たな出願にコンセント制度は適用されますか。

Q1-4  施行日前にした第一国出願を基礎として、施行日以後にパリ条約等による優先権主張をした場合、コンセント制度は適用されますか。

Q1-5 今回導入されたコンセント制度において、引用登録商標権者の承諾に加え、両商標の間で混同を生ずるおそれがないことが要件とされているのはなぜですか。

Q1-6 コンセント制度の適用を主張する商標登録出願についても、早期審査の対象となりますか。

2.審査について

Q2-1 コンセント制度の適用を主張する場合、どのような書類を提出する必要がありますか。

Q2-2 コンセント制度の適用に係る書類は、商標登録出願時や拒絶理由通知前に提出することも可能ですか。

Q2-3 コンセント制度の適用において判断対象となるのは、指定商品又は指定役務についてでしょうか、又は実際に使用されている商品又は役務についてでしょうか。

Q2-4 コンセント制度の適用の判断においては、指定商品又は指定役務ではなく、実際に使用されている商品又は役務について判断することとなりますが、引用登録商標が未使用の場合にもコンセント制度の利用は可能ですか。

Q2-5 外国においてコンセント制度により登録された事情がある場合、日本においてもコンセント制度が適用されますか。

Q2-6 第4条第4項の適用を求める旨の主張、及び、同条第1項第11号に該当しない旨の主張をともに行うことはできますか。

Q2-7 コンセント制度の適用に係る書類について、署名・押印は必要ですか。

Q2-8 コンセント制度の適用に係る書類について、承諾書等のひな形はありますか。

Q2-9 第4条第4項における「他人の承諾」は、誰から得る必要がありますか。

Q2-10 第4条第4項における「混同を生ずるおそれがない」は、どのように判断されますか。

Q2-11 出願商標と引用登録商標における商標が同一で、指定商品又は指定役務が同一の場合、コンセント制度の適用についてはどのように判断されますか。

Q2-12 出願人と引用登録商標権者とがグループ企業の関係にある場合、コンセント制度は適用されますか。

3.国際商標登録出願について

Q3-1 日本国を指定する国際商標登録出願について、コンセント制度を利用することは可能ですか。

Q3-2 日本国を指定する国際商標登録出願の場合、コンセント制度の適用に係る書類は、暫定拒絶通報の通知前に提出することも可能ですか。

4.公示について

Q4-1 コンセント制度の適用により登録された商標を調べることは可能ですか。

Q4-2 コンセント制度の適用により登録された商標は、商標公報等において確認できますか。

Q4-3 コンセント制度に係る提出書類は、「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」において照会することは可能ですか。

回答

1.一般的な質問

Q1-1 コンセント制度に関する改正法の施行日はいつですか。

コンセント制度に係る改正商標法の規定は、令和6年4月1日から施行され、コンセント制度は、施行日以後にした出願について適用されます。

なお、設定登録前のアサインバック(出願人と引用登録商標権者の名義を一時的に一致させる手法)により、改正法施行時点で併存登録されている商標については、施行日から混同防止表示請求及び不正使用取消審判の規定が適用されます。

Q1-2  施行日前にした商標登録出願について、施行日以後にコンセント制度の適用を主張した場合はどうなりますか。

施行日前にした商標登録出願については、施行日以後に審査係属中であっても、コンセント制度は適用されません。

Q1-3  施行日前にした商標登録出願を原出願として、施行日以後に分割出願をした場合、新たな出願にコンセント制度は適用されますか。

商標登録出願の分割を行う場合、商標法第10条第2項の規定により、新たな出願の日がもとの出願の日に遡及するという効果が生じます。したがって、施行日前にした商標登録出願を原出願として、施行日以後に分割が適法に行われた場合、新たな出願にコンセント制度は適用されません。

Q1-4  施行日前にした第一国出願を基礎として、施行日以後にパリ条約等による優先権主張をした場合、コンセント制度は適用されますか。

優先権の基礎となる第一国出願が施行日前にしたものであったとしても、施行日以後、パリ条約第4条に定める優先期間内であれば、パリ条約等による優先権を主張してコンセント制度の適用を受けることが可能です。

Q1-5 今回導入されたコンセント制度において、引用登録商標権者の承諾に加え、両商標の間で混同を生ずるおそれがないことが要件とされているのはなぜですか。

商標法第1条において、同法の目的の一つとして「需要者の利益」の保護が掲げられているところ、これを十分に担保できるよう、引用登録商標権者の承諾があっても、なお両商標の間で混同を生ずるおそれがある場合には併存登録を認めない「留保型コンセント制度」を採用しております。

Q1-6 コンセント制度の適用を主張する商標登録出願についても、早期審査の対象となりますか。

コンセント制度の適用を主張する出願は、早期審査の対象外です。例えば、早期審査選定時に、コンセント制度適用の主張が行われている場合は、早期審査の対象外となります。詳細については、「商標早期審査・早期審理ガイドライン」を御確認ください。

2.審査について

Q2-1 コンセント制度の適用を主張する場合、どのような書類を提出する必要がありますか。

コンセント制度の適用を主張する場合、引用登録商標権者の承諾及び両商標の間で混同を生ずるおそれがないことを証明する書類の提出が必要となります。

Q2-2 コンセント制度の適用に係る書類は、商標登録出願時や拒絶理由通知前に提出することも可能ですか。

コンセント制度の適用に係る書類は、第4条第1項第11号に該当する旨の拒絶理由通知の応答として提出することが一般に想定されますが、類似する引用登録商標が事前に明らかな場合には、商標登録出願時や拒絶理由通知前に提出することも可能です。ただし、出願時には認識していなかった先願の商標登録出願が引用商標として通知される場合もありますので御注意ください。

Q2-3 コンセント制度の適用において判断対象となるのは、指定商品又は指定役務についてでしょうか、又は実際に使用されている商品又は役務についてでしょうか。

コンセント制度の適用において判断対象となるのは、第4条第1項第11号の判断において互いに同一又は類似の関係とされた、両商標に係る指定商品又は指定役務のうち、出願人が出願商標を現に使用し、又は使用する予定の商品又は役務及び同号の他人の登録商標に係る商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が登録商標を現に使用し、又は使用する予定の商品又は役務です。

Q2-4 コンセント制度の適用の判断においては、指定商品又は指定役務ではなく、実際に使用されている商品又は役務について判断することとなりますが、引用登録商標が未使用の場合にもコンセント制度の利用は可能ですか。

引用登録商標が未使用の場合にもコンセント制度の利用は可能です。第4条第4項においては、両商標の使用する商品又は役務同士の混同のおそれを判断するため、商標を現実に使用していない場合、現時点で使用していないこと及び将来における使用の有無が、混同のおそれを判断する際の一要素として考慮されます。

Q2-5 外国においてコンセント制度により登録された事情がある場合、日本においてもコンセント制度が適用されますか。

両商標の間で混同を生ずるおそれがないかという観点から、個別に判断されることとなりますので、外国においてコンセント制度により登録された事情がある場合であっても、日本においてコンセント制度の適用が認められるとは限りません。

なお、外国語で記載された承諾書等は日本語の翻訳文を添付する必要があります。

Q2-6 第4条第4項の適用を求める旨の主張、及び、同条第1項第11号に該当しない旨の主張をともに行うことはできますか。

第4条第1項第11号に該当しない旨の主張をした上で、同条第4項に該当する旨の主張をすることも可能です。なお、同条第4項を適用し、コンセント制度により登録査定をする場合は、その旨が分かるように査定がなされる予定です。

Q2-7 コンセント制度の適用に係る書類について、署名・押印は必要ですか。

署名・押印について、審査官から積極的に求めることは想定しておりませんが、その内容に疑義がある場合は、追加資料等の提出を求められることがあります。

Q2-8 コンセント制度の適用に係る書類について、承諾書等のひな形はありますか。

承諾書及び混同を生ずるおそれがないことを証明する書類のひな形は、商標審査便覧〔42.400.02〕(PDF)を参照してください。

Q2-9 第4条第4項における「他人の承諾」は、誰から得る必要がありますか。

第4条第4項における「他人の承諾」は、引用登録商標に係る商標権者から得る必要があります。

Q2-10 第4条第4項における「混同を生ずるおそれがない」は、どのように判断されますか。

第4条第4項における「混同を生ずるおそれがない」に該当するか否かは、例えば、両商標の類似性の程度や商標の使用態様その他取引の実情等、両商標に関する具体的な事情を総合的に考慮して判断されます。具体的な考慮事由については、商標審査基準(第4条第4項)(PDF)を参照してください。

Q2-11 出願商標と引用登録商標における商標が同一で、指定商品又は指定役務が同一の場合、コンセント制度の適用についてはどのように判断されますか。

引用登録商標と同一の商標(縮尺のみ異なるものを含む。)であって、同一の指定商品又は指定役務について使用するものは、原則として混同を生ずるおそれが高いと判断されます。

Q2-12 出願人と引用登録商標権者とがグループ企業の関係にある場合、コンセント制度は適用されますか。

両商標の間で混同を生ずるおそれがないかという観点から、個別に判断されることとなりますので、出願人と引用登録商標権者とがグループ企業の関係にある場合であっても、直ちに混同を生ずるおそれがないとしてコンセント制度の適用が認められることは想定しておりません。ただし、グループ会社という一定の関係にあることで、商標の使用態様その他取引の実情として考慮できる事情が存在する場合(例えば、グループ会社であることを商標に付記して使用することを合意している等の事情)があるため、そのような事情は混同を生ずるおそれがないことの判断の一要素として考慮することが可能です。

3.国際商標登録出願について

Q3-1 日本国を指定する国際商標登録出願について、コンセント制度を利用することは可能ですか。

国際商標登録出願においては、商標法第68条の9第1項によりみなされた商標登録出願の日(国際登録の日又は事後指定の日)が令和6年4月1日以降のものについて、コンセント制度の利用が可能となります。

Q3-2 日本国を指定する国際商標登録出願の場合、コンセント制度の適用に係る書類は、暫定拒絶通報の通知前に提出することも可能ですか。

コンセント制度の適用に係る書類の提出は、第4条第1項第11号に該当する旨の暫定拒絶通報の応答として提出されることが一般に想定されますが、WIPO国際事務局から日本国特許庁に指定通報が送付された後であれば、暫定拒絶通報の通知前でも提出することが可能です。なお、手続を行うに当たっては、国内代理人の選任が必要となります。

4.公示について

Q4-1 コンセント制度の適用により登録された商標を調べることは可能ですか。

コンセント制度の適用により登録された商標については、「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」において検索することが可能となる予定です。検索方法等、詳細については随時更新していきます。

Q4-2 コンセント制度の適用により登録された商標は、商標公報等において確認できますか。

コンセント制度の適用により登録された商標は、商標公報及び国際商標公報において確認することが可能となる予定です。

Q4-3 コンセント制度に係る提出書類は、「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」において照会することは可能ですか。

国内出願について、意見書等は、原則として「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」において照会することが可能ですが、提出書類等一部が表示されないようにすることも可能です(詳細については、「意匠・商標の審査・審判書類がJ-PlatPatで照会可能となります」を御覧ください)。

なお、意見書等の一部が表示されないようにした場合や手続補足書等により提出した場合は、「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」では当該部分又は当該書類を照会することができませんが、原則閲覧請求の対象となります。

[更新日 2024年4月1日]

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