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面接ガイドライン【特許審査編】よくあるQ&A

令和6年1月
特許庁調整課

このQ&Aは、出願人や代理人等の方々からよく寄せられる御質問等に対して作成した回答をまとめたものです。

1.面接ガイドラインの対象に関するQ&A

Q1.審査官と面接ができるのは、どういう場合ですか。

A. 審査官との面接は、特許出願の内容について、代理人等とのコミュニケーションや相互理解を深め、納得感の高い結論を得ることを目的としており、代理人等からの依頼があれば、原則、一回は面接を受諾します*1。ただし、面接の依頼に対し、審査官が審査室の長(審査長・技術担当室長)と協議した結果、面接の趣旨を逸脱するおそれがあるなど面接を受諾することが適当でないと判断した場合には受諾しないことがあります。
面接は、特許出願について審査請求をした後から可能ですが、実際に審査に入る前や拒絶理由通知を受け取った後に申込むのが一般的です。審査に入る時期は、特許庁への審査進行状況伺い等によって知ることができます。

*1 面接の依頼を一回受諾したならば、その後の面接依頼を受諾しないということではありません。

【参照】ガイドライン2.、3.2、脚注7

Q2.技術説明も面接ガイドラインの対象になりますか。

A. 特許出願の内容について、審査官の技術理解を容易にするための技術説明は、面接ガイドラインの対象となります。面接ガイドラインのルールに従って、面接の依頼等を行ってください。

【参照】ガイドライン1.1、1.3

Q3.事務連絡は、面接ガイドラインの対象外と聞きますが、どういう場合が事務連絡に該当しますか。

A. 面接日時や場所の調整といった単なる事務連絡、審査進行状況伺い、面接の同席者の連絡等、出願内容に関わらないものについては、面接ガイドラインでいう面接にはあたりません。
ただし、出願内容やその後の審査手続に関する相談を含む場合は面接ガイドラインの対象となりますので、注意してください。
引用文献番号の誤記の問い合わせは、その結果に応じて代理人等が取り得る対応も異なるため、出願の審査に関わる意思疎通を図るものです。したがって、引用文献番号の誤記の問い合わせは面接ガイドラインでいう「面接」に該当し、面接記録又は応対記録が作成されます。

【参照】ガイドライン1.1

2.面接の依頼に関するQ&A

Q4.面接の依頼は、誰にすればよいのですか。

A. 面接の依頼は、既に拒絶理由通知がされた出願については、担当審査官に対して電話・電子メールにてご連絡ください。まだ拒絶理由通知がされていない出願については、調整課地域イノベーション促進室に対して面接申込フォーム*2又は電話にてご連絡ください。

*2 「面接(出張面接・オンライン面接)について」の「申込要領」の「面接申込フォームはこちら」からご連絡ください。

【参照】ガイドライン3.1

Q5.面接を依頼する場合、どのように連絡すればよいですか。

A. 代理人が選任されている場合は、代理人から面接の依頼を行ってください。代理人が選任されていない場合は、出願人本人や知的財産部員など、責任ある応対をなし得る者が面接の依頼を行い、面接を行う趣旨や内容を具体的に審査官に伝えてください。面接の依頼手段は、電話、上申書等です。上申書を提出する場合は、事前に審査官に電話連絡をお願いします。

【参照】ガイドライン3.1

Q6.電子メールでの面接の依頼は可能ですか。

A. 可能です。電子メールにて担当審査官に面接の依頼をする場合は、代理人等の氏名・所属、出願番号、電話番号、及び、面接希望である旨を記載してください。また、電子メールの件名は例に従い記載してください。(例:「面接希望 特願2023-999999」)

【参照】ガイドライン3.1

Q7.意見書に面接希望と書いておけば、面接をしてもらえますか。

A. 拒絶理由通知に対する意見書では、面接の依頼を行うことはできません。

【参照】ガイドライン3.1

Q8.審査官から面接の依頼がある場合、誰が応対すればよいですか。

A. 代理人が選任されている場合は、当該代理人が応対してください。代理人が選任されていない場合は、出願人本人や、責任ある応対をなし得る知的財産部員等が応対してください。
なお、特許事務所の事務所員や代理権のない弁理士は、応対することができません。

【参照】ガイドライン4.1

Q9.事業戦略対応まとめ審査の案件の場合、出願人本人による面接依頼は可能ですか。

A. 事業戦略対応まとめ審査の対象となる出願についても、代理人が選任されている場合は、代理人から依頼いただくのが原則ですが、複数の関連する案件の面接を合理的に進める場合には、責任ある応対をなし得る知的財産部員等が面接の依頼を行うことも可能です。その際には、出願人本人や、責任ある応対をなし得る知的財産部員等と面接を行うことについて予め審査官の了解をとってください。

【参照】Q14.やむを得ない事情
ガイドライン4.1(1)、脚注10

Q10.面接を外国語で行いたい場合、通訳を準備する必要がありますか。

A. 審査官は、①特殊言語の場合、②英語であっても、技術が複雑なため、英語を用いたコミュニケーションでは十分な意思疎通が難しいと判断した場合には、出願人側に通訳を要請する場合があります。

【参照】ガイドライン3.2(1)、7.ⅰ

Q11.出張面接に開発者や代理人がオンライン参加することや、東京近郊で出張面接を実施することは可能ですか。

A. 開発者や代理人が特許庁のオンライン面接システムを用いて参加することは可能です。担当審査官にご連絡ください。なお、オンライン面接システムに用いるパソコンやインターネット環境は接続拠点毎にご準備ください。オンライン面接に必要な機器等については「オンライン面接システムを用いた面接について」をご参照ください。
また、面接とあわせて特許製品や設備等の見学を行う場合などには、東京近郊で出張面接を実施することも可能ですので、担当審査官にご相談ください。

【参照】ガイドライン1.2(1)、5.1(2)

Q12.出願公開されていない出願についてもオンライン面接は可能ですか。

A. 可能です。ただし、機密情報漏洩防止の観点から、面接に必要な未公開書類を審査官に共有する場合は、出願人側応対者が、その責任において、事前にメールで送付する又は画面共有する等、情報の取り扱いには十分に配慮いただく必要があります。(また、審査官も、出願公開されていない出願のオンライン面接はテレワーク時には行わず、登庁時に行うこととしています。)

3.面接の応対者に関するQ&A

Q13.面接をする場合、どういう人が出向けばよいでしょう。

A. 面接には「責任ある応対をなし得る者」の要件を満たす方の出席が必要です。代理人が選任されている場合には、「やむを得ない事情」がある場合を除き、代理人が出席してください。出願人、企業の責任ある応対をなし得る知的財産部員、弁理士事務所員、発明者等も同席できます。代理人が選任されていない場合は、出願人本人や、責任ある応対をなし得る知的財産部員等が出席してください。

【参照】ガイドライン4.1
Q14.やむを得ない事情
Q15からQ20.面接に同席できる者

Q14.やむを得ない事情がある場合は知財部員のみでも面接が可能とガイドラインにありますが、どういう場合がそれに該当しますか。

A. ガイドラインでは「やむを得ない事情」があるため、代理人が選任されている場合でも、出願人や、責任ある応対をなし得る知的財産部員等と面接を行う場合として、2つの場合を挙げています。

  • 1)代理人が病気により面接への応対ができない場合、
  • 2)複数の関連する案件について面接を合理的に進めるため、出願人本人や、責任ある応対をなし得る知的財産部員等と面接を行うことについて予め審査官の了解が得られた場合

これらの場合は、面接後の手続を円滑に進めるため、面接に出席した出願人又は知的財産部員等と上記代理人との間で連絡を取るようにしてください。なお、現時点では、これら以外の場合をやむを得ない事情とは想定していません。

【参照】ガイドライン4.1(1)、脚注10

Q15.弁理士事務所員は、面接に同席することはできますか。

A. 弁理士事務所員は、面接に同席できますが、審査官と直接的に意思疎通を図ることはできません。弁理士事務所員の発言は、代理人に助言する場合に限られます。

【参照】ガイドライン4.1(1)

Q16.弁理士事務所で案件を担当している弁理士は、代理人になっていなくても面接ができますか。

A. 代理人が選任されている場合は、代理人と面接を行いますので、代理人となっていない弁理士の方が面接をする場合は、委任状により代理権を取得してください。なお、代理権のない弁理士は、弁理士事務所員と同様に、面接に同席はできますが、審査官と直接的に意思疎通を図ることはできません。代理権のない弁理士の発言は、代理人に助言する場合に限られます。

【参照】ガイドライン4.1(1)

Q17.知的財産部員のみで面接を行うことはできないのですか。

A. 代理人が選任されていない場合には、責任ある応対をなし得る知的財産部員のみで面接を行うことも可能です。代理人が選任されている場合には、代理人が面接に出席する必要があり、責任ある応対をなし得る知的財産部員はそれに同席することになります。ただし、「やむを得ない事情」がある場合は、代理人が選任されている場合であっても、知的財産部員のみで面接を行うことができます。

【参照】Q14.やむを得ない事情
ガイドライン4.1(1)(2)、脚注10

Q18.代理人とはなっていないが弁理士資格を持つ知財部員は、面接ができますか。

A. 弁理士資格を持つ知的財産部員であっても、代理権がなければ、知的財産部員と同様の立場となります(Q16参照)。代理人が選任されていない場合や「やむを得ない事情」がある場合を除き、その方が面接をする場合は、委任状により代理権を取得してください。

【参照】Q17.知的財産部員のみの面接
ガイドライン4.1(1)

Q19.発明者は面接に同席することができますか。

A. 発明者は、技術内容を最も詳しく理解している者ですから、面接に同席して直接的に審査官と意思疎通を図ることができます。

【参照】ガイドライン4.1

Q20.代理人が選任されていない場合、面接には誰が出ればよいですか。

A. 代理人が選任されていない場合には、出願人本人や、責任ある応対をなし得る知的財産部員等が出席してください。

【参照】ガイドライン4.1(2)

4.面接のための準備書類に関するQ&A

Q21.面接には何を準備すればよいですか。

A. 面接の内容に関する準備と、面接の手続に関する準備が必要です。

  1. 面接の内容に関する準備
    面接の目的に応じて、補正案、発明の補足説明資料、先行技術との対比資料、関連出願との関係を示す資料等、必要な面接資料を用意し持参してください。これら資料を事前に電子メールで送付するよう審査官から要請された場合には、その要請に従ってください。
  2. 面接の手続に関する準備
    • a. 本人を確認するためのもの
      審査官は、必要に応じて出願人側応対者の本人確認を行います。そのため、身分証明書等、本人確認ができるものを持参してください。
    • b. 代理権を証明する委任状(代理人の場合)
      委任状が必要な場合(Q22参照)は、面接の都度、各出願について提出してください。複数の出願について同日に面接を行う場合は、複数の出願番号を記載した一通の委任状を提出することもできます。
    • c. 印鑑の持参は不要です。面接記録の氏名欄への自署を希望する場合は、その旨を審査官に申し出てください。

【参照】Q22.委任状が必要な場合
Q23.弁理士法人の場合
Q28.オンライン面接の場合の委任状提出
ガイドライン4.2、5.1、脚注12、参考2.3

Q22.面接で委任状が必要になるのは、どのような場合ですか。

A. 面接に際し新たに代理人又は復代理人となられた方は委任状を持参してください。特に、復代理人の方は、復代理人としての委任状に加えて、当該復代理人を選任した代理人が復任権(復代理人を選任する権利)を有することを示す委任状の提出も必要となります。ただし、後者の委任状は、既に包括委任状が提出されている場合は不要ですので、前者の委任状に包括委任状番号を記載したものを提出してください(この場合、包括委任状を援用する旨を事前に審査官に連絡してください)。
なお、面接の対象となる案件について既に代理人となっている方は、委任状を持参する必要はありません。また、出願書類に代理人として記載されていない場合であっても、包括委任状が既に特許庁に提出されている場合には、委任状の提出は不要です(この場合、包括委任状を援用する旨を事前に審査官に連絡し、面接時に包括委任状番号を審査官に伝えてください)。

【参照】ガイドライン4.2、脚注9

Q23.弁理士法人の使用人弁理士が面接を行う場合、委任状の提出が必要ですか。

A. 弁理士法人が代理人として選任されている場合、当該弁理士法人に所属する弁理士は委任状を提出する必要はありません。ただし、出願書類等に担当弁理士が記載されていない場合には、審査官は、応対する弁理士が前記弁理士法人に所属することを日本弁理士会のホームページ等で確認します。

【参照】ガイドライン4.2(4)

5.面接記録に関するQ&A

Q24.意見書の提出前に面接を行った場合、面接で主張した内容を省略した意見書を提出してもいいですか。

A. 面接の内容を前提として、意見書の記載内容を簡略化することはできません。意見書には、面接で主張した内容も記載してください。

【参照】ガイドライン5.3、5.5(1)

6.電話等による連絡に関するQ&A

Q25.電話による連絡も、代理人による必要があるのですか。

A.単なる事務連絡ではなく 出願の内容に関わる場合には、電話による連絡においても、出願人側の応対者は、応対者の要件(ガイドライン4.1参照)を満たすことが必要です。代理人が選任されている場合は、代理人から電話による連絡をしてください。この要件を満たさない者からの連絡があった場合には、審査官は、代理人等からの連絡を要請する、又は委任状の提出を求める等の対応を行います。なお、電子メール等により補正案等を送付する場合、必ず事前に電話又は電子メールにて担当審査官にご連絡ください。ただし、急ぎの場合は、電話で審査官(補)にご連絡ください。

【参照】ガイドライン6.1

Q26.代理人の了解があれば、事務所員でも電話応対は可能でしょうか。

A. 弁理士事務所員は、代理人の了解の有無にかかわらず、審査官と直接電話応対することはできません。この点は、面接の場合と同様です。なお、単なる事務連絡の場合は、電話応対可能です。

【参照】ガイドライン4.1(1)

Q27.知財部員が電話による応対をすることはできますか。

A. 代理人が選任されていない場合は、責任ある応対をなし得る知的財産部員は電話による応対をすることができます。ただし、代理人が選任されている場合には、「やむを得ない事情」がある場合を除き、知的財産部員は電話による応対をすることはできませんので、代理人から電話連絡をお願いします。

【参照】Q14.やむを得ない事情

Q28.電話による応対及びオンライン面接の場合、委任状はどのように提出したらよいですか。

A. 電話による応対及びオンライン面接のために新たに代理人又は復代理人となった場合、委任状は、その原本又は写しを「〒100-8915 東京都千代田区霞が関3-4-3 特許庁審査第一部調整課面接審査管理専門官」に郵送するか、追って持参するか、インターネット出願ソフトの「特殊申請機能」により、PDF形式の「委任状」をオンライン提出(電子特殊申請)するか(令和6年1月1日以降)してください。

【参照】Q22.委任状が必要な場合

Q29.電話のみで補正案を提示して、その検討を求めることは可能ですか。

A. 補正案の検討は、原則、面接の際又は電子メール等で送付された場合に行います。代理人が、電話による応対のみで補正案を提示し、その検討を求めた場合、審査官は、面接を依頼するか、或いは電子メール等で補正案を送付するよう要請します。

[更新日 2024年1月10日]

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