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  • 株式会社メディセプト

食で導くウェルネス



食事制限のある方にもみそ汁を

生活の中で、栄養素をコントロールしなければならない患者さんやお年寄りに、美味しいみそ汁を──。
そんな想いで誕生したのが、減塩味噌“はるひ”です。腎臓専門医も絶賛する、美味しいみそです。
開発したのは、訪問看護ステーションの運営等を手がけている株式会社メディセプトの代表取締役、柳田頼人さん。
「みそ汁も楽しめないなんて味気ないと嘆く方のために、一つの光が差し込めばという思いで開発しました」と柳田さん。


新たな手法を開発

減塩味噌“はるひ”誕生のきっかけは、柳田さんが、麹用の春陽米(しゅんようまい)、そして創業135年の歴史を 持つヤマニ味噌(千葉県佐倉市)と出会ったことでした。
春陽米には食物繊維と同じ働きをする難消化性たんぱく質「プロラミン」が、コシヒカリの2倍も含まれています。
柳田さんはこの春陽米からつくった米麹を使うことで、理想的な栄養バランスのみそが実現できるのではないかと考えました。
柳田さんから相談を受けたヤマニ味噌は、約1年間の試行錯誤の末、春陽米を麹菌で発酵させることに成功し、「追麹」という二段仕込みの手法を活用。低い塩分量でも味わいのある「はるひ」をつくり上げ、商標を取得しました。
「ヤマニ味噌さんの木桶でなければ出せなかった味だと思います。とても手間のかかる作業でしたが、自然が育ててくれた味になりました」と柳田さん。


知財で「人に寄り添う」を実現する

柳田さんは早速、“はるひ”のみそ汁を、食事制限のある方のもとに届けたいと考えました。しかし、そこには課題がありました。
それは、みそ汁1杯あたりの適切なみそ(塩分、リン、カリウム、タンパク質等)の量が患者さん一人ひとりで異なること、そして健康のためには適量を守ることがとても大切であるにもかかわらず、自宅で過ごす人にはそれが難しいこと。訪問看護事業を行う柳田さんだからこそ気づいた重要な視点です。
そこで柳田さんは、個々人のデータに基づきカスタマイズしたみそを適量の個包装にして自宅に届け、湯を注ぐだけでできるインスタントみそ汁のアイデアを考案、この仕組みを整えた上で特許を取得しました。
「実用化にはまだ課題もありますが、先に特許を取得したことで今後やるべきことが明確になり、将来にわたって権利を守りながら、事業展開の可能性を広げることができます」(柳田さん)。
知財として認められたことで自信を深めたという柳田さんは、次なる一手として新ブランド「OMISONOMORI-おみその森×SOMIO(ソミオ)」を立ち上げ、生地にみそを練り込んだマフィンやクッキー等の加工品を開発、ECサイトで販売する新事業をスタートさせました。
またI-OPENをきっかけに出合った早川しょうゆみそ(宮崎県都城市)との協業の道も開け、減塩味噌“はるひ”の粉末化に向けて共同開発が進行中です。


柳田さんは知財を味方に、「『人々に寄り添う』をみそで実現する」という目標に向け一歩一歩着実に進み、多くの方に美味しいみそ汁を届けようとしています。

株式会社メディセプト

東京・大阪で訪問看護サービスを中心とした地域密着事業を展開。また、食と健康を支える取り組みとして、腎機能が低下した方でも安心して楽しめる減塩味噌“はるひ”を開発。伝統技術と特許技術で食事制限を抱える方々に新たな選択肢を提供している。


【知的財産活用】
味噌の提供方法で特許取得(特許第7330553号)。
商品名・ブランド名で商標取得(商標登録第6617626号・第6664095号・第6693979号)。


【I-OPEN】
株式会社メディセプトは、特許庁I-OPENプロジェクトで支援した企業です。特許庁I-OPENプロジェクトは、スタートアップ企業、非営利法人、個人等が、知財やビジネスに精通した専門家の伴走支援を受け、知財を活用しながら、社会課題解決を目指すプロジェクトです。
URL:https://www.i-open.go.jp/

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