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  • 株式会社ミヤモリ

ファッション界の未来のために



その事業はサスティナブルか

世界的な環境意識の高まりのなかで、その環境負荷ゆえに注視されてきたファッション業界。ファッションの世界を、どのようにサスティナブルに変えていくか、各社の模索が続いています。株式会社ミヤモリも、そんな企業のひとつ。OEM生産を中心に、年間約100万枚の生産量を持つ国内縫製工場として成長してきた同社は、若手社員も巻き込んでサスティナブルを新しい価値の主軸に置き換えようとしています。


事業展開の転換

ミヤモリは1966年、スポーツウェアを中心とした製造工場として創業しました。半世紀以上にわたるノウハウの蓄積と、高い生産・技術力により、多くの工程を手作業で行いながら、ものづくりを続けています。
代表取締役社長の宮森穂さんは、代替わりを機に、サスティナビリティを意識した事業展開に大きく舵を切ります。まず、それまで製造だけを担当していた学校体操服の、販売事業を始めました。ブランドを再構築し、体操服の回収やリサイクル素材の活用など、子どもたちの未来を考えながら利益が残る形を目指しました。
また、2020年には「Nercocia(ネルコッチャ)」という自社ブランドをスタート。富山が生産量日本一であるハトムギを活用し、捨てられるハトムギのぬかから油を抽出して、化粧品やルームウェアとして製品化しています。
「ファッション産業は環境汚染産業であり、2024年のデータでも国内に新規供給される衣服から年間48.5万トンが廃棄されたといわれています。この問題に、自社なりにどう向き合っていくか。循環型ビジネスモデルを構築し、地球環境だけでなく事業継続性という意味でのサスティナビリティも追求していきたい」と穂さんは話します。


知財で持続可能な社会へ

同社のサスティナブルなものづくりを象徴するのが、“服の鉛筆”です。これは、衣服の製造工程でどうしても出てしまう裁断片を鉛筆の芯に加工した、アップサイクル製品です。
この“服の鉛筆”の開発を機に、特許化を考えたものの、当時はまだ「知財」という考え方は全く頭になかったと穂さんは話します。
「その頃、I-OPENを知りました。これが事業全体のパーパスとバリューの整理、今後のブランド戦略に大いに役立ちました。自分がこれまでやってきたことが間違っていなかったと、自信も持てました」
その後、自社のものづくりがSDGsアワードを受賞したり、メディアでも積極的に取り上げられたりするようになりました。さらに社全体で知財経営の知識を深めたことで、「これで特許取れませんか?」と社員から相談が来るようになるなど、社員の仕事へのモチベーションも高まっているといいます。


これ以上、地球を壊さないために

2024年の12月に、近隣のアウトレットモールに、洋服のお直しを預かる工房“ReForme”(リフォルメ)を開業。「再び」「繰り返し」「形を整える」という意味のこの店名は、若手社員の発案です。
「私の行動原理の根本は、「これ以上、地球を壊したくない」という想い。ミヤモリができることは小さな一歩かもしれませんが、社員が一丸となって、サスティナブルな未来へと歩みを進めていきたいと思っています」

株式会社ミヤモリ

「Made in Japan」アパレルメーカーとして、スポーツウェア・カジュアルウエア・工業製品などのOEM一貫生産、企画サポートなどの事業を展開。


【知的財産活用】
裁断片を鉛筆の芯に加工した“服の鉛筆”で商標取得(商標登録第6806790号)
洋服のリペアショップ“ReForme”(リフォルメ)で商標取得(商標登録第6922188号)


【I-OPEN】
株式会社ミヤモリは、特許庁I-OPENプロジェクトで支援した企業です。特許庁I-OPENプロジェクトは、スタートアップ企業、非営利法人、個人等が、知財やビジネスに精通した専門家の伴走支援を受け、知財を活用しながら、社会課題解決を目指すプロジェクトです。 URL:https://www.i-open.go.jp/

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