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カエデの葉に「LOGOS」のマーク。このマークを見ただけで、アウトドアブランドをイメージする方もいるのではないでしょうか。株式会社ロゴスコーポレーションはアウトドア用品を中心に、ロゴスブランドを軸とした多彩なビジネス展開で発展を続けています。ロゴスの強いブランド力の鍵を握るのは、戦略的な商標権の活用。株式会社ロゴスコーポレーション3代目社長 柴田茂樹氏に、中小企業がいかにして商標権を武器にしてブランド力を高めていくべきか、インタビューしました。(2026年3月)
——「アウトドアといえばロゴス」というブランドイメージを確立されましたが、ブランディングに力を入れ始めたきっかけは何だったのでしょうか。

株式会社ロゴスコーポレーション 代表取締役社長 柴田茂樹氏
アウトドア用品は、参入障壁が低く、簡単にマネされてしまいます。だからこそ、認知度を向上させて、ブランドを確立する必要があると考えています。
アウトドア用品を手がけるようになった際、多種多様なアイテムの全てに統一のロゴマークを大きく付ける戦略をとりました。当時は広告宣伝費も限られていたため、テレビドラマに商品を提供したり、ステッカーを配ったり、PRを積極的に行いました。ロゴマークの付いた商品をユーザーに使ってもらうことで、ブランドの認知度向上に直結すると考えたのです。
ロゴマークを使っていくために商標権を取るのは当たり前のこと。自分たちの主力商品と、その名前やマークを決めて、しっかり商標権を取っておくところからブランドが始まると思います。
——ロゴスブランドは、有名メーカーとのコラボ商品やライセンス契約なども積極的に展開されていますね。
当初は自社で商品開発して販売することが中心でしたが、数年前から自社ブランドを他社に供与するライセンスビジネスを始めました。今では当社の収益の約3分の1をライセンス収入が占めるまでになっています。
大手飲料メーカーのキャンペーン景品に当社のロゴ入りグッズが採用されたことをきっかけに、大手衣料品チェーンに向けてライフスタイルに特化した関連ブランドを展開するなど、自社の世界観を広げる取り組みを行っています。
こういったコラボ商品やライセンス契約には、商標権でロゴマークを守ることが不可欠です。商標出願する前には、どのように事業展開をしていくかを見据えた上で、権利範囲を検討しています。

——ロゴスのブランド戦略はとても成功しているように見えますが、商標権にまつわる失敗談や苦労されたエピソードはありますか。

商標権は早い者勝ちですから、先に商標権を取られてしまって、当社のブランドが使えない商品分野があります。自社ブランドをその商品分野では展開することができないため、もどかしい思いをしています。
他にも苦い経験があります。ある分野でかつて取引のあった大手小売企業に、私たちが考えた名前を付けた商品を供給していました。ところがその取引先が、自社名義でその商品名の商標登録を済ませてしまったのです。大口の取引先ですから、強く文句を言うこともできませんでした。
また、別の商品でも、当社の代理店が勝手に商品名を商標登録し、海外で類似品を製造して販売し始めたこともあります。この時は慌てて商標を買い戻すことになりましたね。
商標出願をうっかり後回しにすると、一瞬にして足元をすくわれるということを身をもって学びました。
こうした経験から、日本で取得した商標権は日本でしか守られませんので、海外展開する際も、主要な国では商標権を取得しています。税関での模倣品の水際対策もできますので、模倣品からブランドを守るにも商標権は必要です。
——全国の中小企業約336.5万者※1のうち、2024年に商標出願を行った中小企業は約3.3万者※2であり、全体の約1%にとどまっています。これからビジネスにおいて商標権を活用したいという中小企業の方へ、メッセージをお願いします。

商標権は、更新し続けられれば永久に持ち続けられる資産です。まずは、自社の主力となる商品の名前やマークの商標権を取得することから始めてもらいたいです。ブランドを育てることで、認知度向上や従業員のモチベーション向上にも繋がります。小さくても「自社らしさ」を持つ第一歩として、中小企業の方には、商標権を取得することをぜひおすすめしたいですね。

2024年に竣工した新社屋は、広々としたエントランスや中庭、さらにはホールなど充実した設備。

カフェ事業も展開するロゴスらしく、ショップと同じ設備を備えたキッチンスペースも完備。

アパレルをはじめ、幅広くアウトドアを手掛けるロゴスの商品の一部。自社商品だけでも充実したラインナップ。

新たに商標を登録した「氷点下パック」のシリーズ商品。商品の特性がわかりやすい商標の見本といえる。
特許庁では、商標権についてもっと知りたいという方に向けて、リーフレットや出願支援ガイド、活用事例集などを作成しています。
また、特許庁が所管する独立行政法人 工業所有権情報・研修館(INPIT)では全国47都道府県に知財総合支援窓口を設置しています。知財総合支援窓口は、中小企業などが抱える様々な経営課題について、自社のアイデア、技術、ブランド、デザインなどの「知的財産」の側面から解決を図る、無料で利用いただける支援窓口です。出願に関する相談も受け付けていますので、最寄りの知財総合支援窓口(外部サイトへリンク)をぜひご利用ください。
[更新日 2025年5月25日]
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