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中国・台湾で日本の地名や、自身の商標が他者により出願登録された場合の総合的支援策について


特許庁国際協力課

中国・台湾において日本の地名や自身の商標、地域ブランド等が第三者によって出願登録される事例が相次いでおり、これによって我が国の企業等の現地でのビジネス展開に支障が生ずるリスクが増加しています。

このような事態に対処するため、特許庁ではジェトロ等関係機関と連携し、自治体・地域企業等関係者への情報提供を行うとともに、早期の商標登録や取消請求等の自発的な取組への支援など、今後総合的に支援を強化します。

1. 中国・台湾での商標検索・法的対応措置に関するマニュアルの作成・提供

以下のマニュアル等は、事業者や自治体による、中国や台湾での商標の監視、第三者による商標の抜け駆け出願の対応、ひいては自らの商標の出願・登録を支援するものです。

ジェトロ北京事務所・特許庁のウェブサイトからも入手できます。

(1)中国・台湾で既に行われた商標の出願・登録状況についての調査方法をまとめた「商標検索マニュアル」

本マニュアルは、中国及び台湾の商標局のホームページのアクセス方法、商標の検索方法などについて、具体的事例を含めわかりやすく図示したもので、これを活用すれば、事業展開を行うに先立って、他者の商標出願の状況を監視することが可能となります。

(2)都道府県名・地域団体商標の冒認出願(第三者による商標の抜け駆け出願)に対する法的な対応策を判りやすくまとめた「冒認出願対策リーフレット」

本リーフレットは、商標登録や登録取消請求等の手続の概要をわかりやすく解説するもので、これを活用すれば、第三者による抜け駆けの出願・登録に対する迅速な対応が可能となります。

また、冒認出願への対策としては自らの商標を早期に出願することが重要ですが、その際、地名の文字のみからなる商標を出願することは、各国法制上、登録拒絶や取消となるリスクや、登録されたとしても適切に権利行使ができないといったリスクがあることから、地名と図形を組み合わせたロゴマーク等識別力の高い商標として出願することが望ましいと言えます。

(3)法的対応・手続等の詳細について解説した「商標冒認出願対策マニュアル」

本マニュアルは、企業や自治体の法務部門向けに最近の冒認出願の実例に鑑み、事前・事後にとり得る対策及び手続の流れ、実際に日本企業が第三者から商標を取り戻した事例等を紹介したものです。

「中国商標権冒認出願対策マニュアル」については、改訂版・更新版を作成し、提供しています。

「台湾において第三者に先取り登録された商標の保護」を作成し、提供しています。

(4)中国・台湾における日本の地名等に関する商標登録出願調査

ジェトロ北京事務所・日本台湾交流協会台北事務所では、日本の地名・地域団体商標等の中国・台湾における商標出願・登録の状況の調査を行い、その結果を取りまとめています。

なお、結果の内容には、日本の商標権者による出願等も含まれていること、また、日本においては地名であっても、中国・台湾においてはそれと異なる観念を有し認識され商標登録されている場合等もあり、すべてが冒認出願であるとは限らない点にご留意ください。

2. 北京・台北における「冒認商標問題特別相談窓口」の設置

特許庁の委託事業により、ジェトロ北京事務所(外部サイトへリンク)及び日本台湾交流協会台北事務所(外部サイトへリンク)に「冒認商標問題特別相談窓口」を設置し、中国・台湾における商標制度の解釈や、出願・審判・訴訟等の手続きについて、現地法の専門家が対面・電話・メールによる個別の相談に対応しています。

(1)ジェトロ北京事務所 担当:太田、鹿児島

(2)日本台湾交流協会台北事務所 担当:大木、山口

[更新日 2024年7月26日]

お問い合わせ

特許庁総務部国際協力課商標政策班

電話:03-3581-1101 内線2562