第2回意匠五庁(ID5)会合の結果について
平成28年11月4日
特許庁
意匠分野において日米欧中韓の協力を推進する第2回意匠五庁(ID5)会合を、11月1日から2日に、中国・北京で開催しました。今回の会合では、世界の8割以上の意匠出願を受理する五庁間の制度相互理解の促進とユーザーの利便性の向上を目的とする各種プロジェクトに、今後ID5間で協力して取り組む旨の共同声明が採択されました。

左から、韓国特許庁(KIPO):チェ商標デザイン審査局長、欧州連合知的財産庁(EUIPO):アルシャンボー副長官、
中国国家知識産権局(SIPO):申局長、日本国特許庁(JPO):澤井審査第一部長、
米国特許商標庁(USPTO):ガーク特許弁護士
第2回となる今回の会合は、11月1日から2日にかけて中国・北京で開催され、今後、ID5で協力して取り組んでいくプロジェクトについての議論が行われました。本会合において、以下の主要な成果がありました。
(1)ID5共同声明2016
- 意匠分野においてID5が目指すべき協力の方向性と今後ID5で協力を進めるプロジェクトを示すID5共同声明2016を採択しました。
(2)ID5協力プロジェクトの承認
- ID5の意匠制度・審査実務の研究、情報技術支援システム、意匠分類、統計等をテーマとする、以下の計12の協力プロジェクトを立ち上げることが承認され、意匠分野の国際協力が始動します(括弧内は各プロジェクトのリード庁)
- 意匠統計の取りまとめ(JPO)
- ID5ウェブサイトの開発および維持(KIPO)
- 意匠の保護要件に関するカタログ(KIPO)
- ID5庁による優先権書類の交換に関する研究(USPTO, SIPO)
- ID5による優先権の実務に関する研究(SIPO)
- 意匠の図面要件に関するカタログ(EUIPO)
- 潜在的な経済要因及び各知財庁の施策がグローバルな意匠出願に与える影響の分析(EUIPO)
- 意匠分類に関する協定および実務に関する研究(JPO, KIPO)
- 製品表示に関する実務の比較研究(EUIPO)
- 意匠出願へのグレースピリオドの適用に関する比較研究(USPTO, JPO)
- 意匠イノベーションのための効果的な保護手段としての部分意匠の比較研究(USPTO, JPO)
- 新しい技術の意匠の保護に関する実務の研究(USPTO, EUIPO)
- 日本国特許庁(JPO)は、意匠制度ユーザーとID5、双方にとって有益な成果をもたらすと考えられる「意匠統計の取りまとめ」、「意匠分類に関する協定および実務の研究」、「意匠出願へのグレースピリオドの適用に関する比較研究」及び「意匠イノベーションのための効果的な保護手段としての部分意匠の比較研究」の4つのプロジェクトをリード庁として主導して参ります。これらのプロジェクトは特に制度・運用の調和や意匠情報の利用性の向上に資するものであり、制度ユーザーの国内外での権利取得の予見性を高めるものと期待されます。
(3)ID5仮設ウェブサイトの設置
- ID5に関する情報や進捗を公開するためのプラットフォームとして、仮設のウェブサイト(http://id-five.org/)を設置しました。
プレスリリース
[更新日 2020年4月6日]
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