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三極特許庁専門家会合(アーリントン、2001年5月15日-17日)結果概要

平成13年6月
特許庁

1.開催日・場所

  • 平成13年5月15日(火曜日)~17日(木曜日)
  • 於:クリスタルシティヒルトン(アーリントン)

2.参加者

  • 日本国特許庁 大森陽一 特許技監 ほか
  • 米国特許商標庁 ディーター・ホインケス 国際法務副部長 ほか
  • 欧州特許庁 ジャック・ミシェル 副長官(DG1) ほか
  • なお、オブザーバーとして、世界知的所有権機関 ヒューザー 顧問 ほか

3.三極特許庁会合とは

日本特許庁、米国特許商標庁及び欧州特許庁の各特許庁は、世界の特許出願の大多数を審査しており、三極の特許庁に共通する課題を協力して解決することを目的として、1983年から毎年三極特許庁会合を開催している。
春に専門家会合を、秋には長官会合を開催している。

4.今次会合の結果

A.ビジネス方法関連発明

ビジネス方法関連のPCT出願を用いた三極共同サーチ・プロジェクトについて、次回長官会合までに、本プロジェクトを終了し、その結果を報告することが確認された。

B.遺伝子関連発明

(1)機能推定型遺伝子関連発明の有用性に関する情報並びに意見交換

三庁は、昨年の淡路長官会合で採択された「ホモロジー・サーチにより機能が推定された核酸分子関連発明に関する三極比較研究」のフォローアップとして、機能推定に基づく有用性が主張された遺伝子関連発明に関する審決及び判決等の情報交換、並びに関連の意見交換を行うというJPO提案のプロジェクトを開始することに合意した。

(2)スクリーニング方法で特定された化合物等の特許性に関する比較研究

三庁は、スクリーニング方法で特定された化合物の特許性に関して比較研究を行うというJPO提案のプロジェクトの開始について基本的に合意した。USPTOは、この発明に限らず、広く"リーチ・スルー"クレーム(注)を本比較研究の対象とするための協力を行うことを提案し、三庁は合意した。JPOは、次回三極長官会合までに本比較研究のレポート案を作成することとなった。

(注)"リーチ・スルー(reach-through)"クレームとは、基礎的な研究手段の使用により得られる可能性のある全ての成果物等が含まれるように記載されたクレームをいう。

C.三極ネットワーク(TriNet)の拡張

TriNetの拡張については、韓国特許庁(KIPO)とカナダ特許庁(CIPO)にパイロットプロジェクトとしてTriNetに参加してもらい、TriNet拡張基準及び拡張のための実行計画をレビューすることとなった。
また、KIPOについてはJPOを、CIPOについてはUSPTOを中継点(ハブ)としてTriNetに接続することが確認された。今後、JPO及びUSPTOはそれぞれKIPO及びCIPOに対してパイロットプロジェクト参加に関するアプローチを行い、11月の三極長官会合に向けてプロジェクトを推進していくことになる。

D.情報普及施策

三極外の国とのデータ交換が行われるようになってきたため、三極のデータ普及ポリシーの三極外への拡張について、WIPOのフレームワークのなかで検討していくことが適当であるとの共通認識が得られた。

E.電子出願ハーモ

電子出願の技術的な事項について、三極で極力ハーモ(共通化)を行っていくこと、その結果合意される三極標準をPCT電子出願のための技術標準(PCT実施細則のAnnex F)に盛り込むようにWIPOに提案することとした。
電子出願の三極ハーモについては、7月16-20日に予定されているハーグでのWGでさらに議論されることになった。

[更新日 2001年8月1日]

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