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第11回日中韓特許庁長官会合の結果概要

日中韓特許庁長官会合にて 左よりSIPO田局長、KIPO李庁長、岩井長官

〈日中韓特許庁長官会合にて 左よりSIPO田局長、KIPO李庁長、岩井長官〉

1.日程

2011年12月16日(金曜日)

2.場所

慶州ヒルトンホテル

3.出席者

  • 日本国特許庁(JPO):岩井良行 長官 他
  • 韓国特許庁(KIPO):李秀元(イ・スウォン)庁長 他
  • 中国国家知識産権局(SIPO):田力普(ティエン・リープー)局長 他

4.会合の経緯

JPOは、KIPO及びSIPOと、日中韓の定期会合を毎年開催し、特許分野、意匠分野、情報技術分野、知財人材育成分野等に関する協力について議論を行っており、今回は韓国・慶州(キョンジュ)にて第11回日中韓特許庁長官会合が開催されました。

5.結果概要

(1) 進歩性の事例研究報告書について

日中韓三庁における進歩性評価の結果及びその評価結果を踏まえた議論の内容をまとめた「進歩性の事例研究報告書」を了承し、各庁のホームページで公表することに合意しました。(※1)

(2) 実用新案制度について

中韓は、JPO作成の実用新案制度に係る比較表を評価しました。また、三庁は、三国の実用新案制度及びその運用に関する比較研究を更に進め、制度の相違の背景にある各国の考え方について意見交換し、相互理解をより深めていくことに合意しました。

(3) 制度調和について

JPOより、制度調和に向けた今後の国際的な議論の在り方を紹介したところ、SIPOは、制度調和は長期的課題としつつも、その重要性に理解を示した上、日本主導のマトリックススタディが制度調和の基盤を成すものと明言しました。KIPOも同様の見解を示した上、JPO提案の五庁専門家パネル設置を支持しつつ、これに積極的に参加する旨の発言がありました。

(4) 特許分類について

三庁は、本年6月の五庁長官会合におけるCHCの加速化に関する五庁合意の重要性を再確認しました。また、FIやECLA(CPC)には、それぞれ分野毎の優位性があり、産業構造が近しいアジアの三庁において共通の利益があるとの共通認識の下、これらの分類を融合するCHCの進め方についての事前の意見交換を三庁で行うことに合意しました。

(5) 機械翻訳について

JPOより、自国語-英語間の機械翻訳のみならず、自国民のために、アジア言語間直接の機械翻訳の重要性を指摘したところ、中韓共にこれに強く賛同し、日中・日韓・中韓の機械翻訳に関する協力を更に進めることに合意しました。

(6) 機械化分野に関する協力について

SIPOより、今後、三国のホームページ(TRIPO)を強化してユーザーに関連の情報提供を行うこと、及び、優先権書類の電子的交換を行うことの提案があり、日韓共に同意しました。

(7) 統計データ交換について

SIPOより、有効な登録件数の統計データ交換に関する提案があり、日韓共に同意しました。

(8) 協力ロードマップの更新について

2007年に策定された日中韓協力ロードマップに沿って日中韓特許庁が着実に成果をあげてきたことを確認し、制度調和、PPH、分類、ユーザーに対するサービスといった新たな協力事項を含む改定協力ロードマップに合意しました。

(9) 共同声明について

特許審査の相互活用、知財権の保護の強化、人材育成、ユーザーに対するサービスの強化、制度調和など、日中韓の知財権制度の発展のための三国間の協力事項を包括的に盛り込んだ共同声明を採択しました。

関連リンク

(※1)日中韓特許庁における進歩性の事例研究

[更新日 2011年12月28日]

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