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WIPO GREENとの協力

(イメージ画像)WIPO GREEN のアイコン

特許庁は、世界知的所有権機関(WIPO)が運営する、環境技術の活用を促進するためのプラットフォームであるWIPO GREENに、パートナーとして参加しています。WIPOと協力して、世界の環境技術の普及に貢献していきます。

WIPOによるSDGsへの貢献

WIPOは、国連の専門機関として、知的財産の活用を通じ、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)への貢献を目指しています。

(イメージ画像)SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS
WIPO SDGsウェブサイト

WIPO GREEN

WIPO GREENは、2013年に、環境技術の開発と普及を後押しすることを目的として立ち上げられました。オンラインデータベースや地域の活動を通じ、WIPO GREENは環境技術の希望者と提供者をつなぎます。3,600件以上の技術、ニーズ、専門家が登録されたデータベースは、世界中で1,400人以上のユーザーに利用されています。

パートナー

これまで、政府機関、業界団体、企業、大学、研究機関など100を超える組織がWIPO GREENパートナーの国際ネットワークに参加しています。

パートナーは、WIPOとともにWIPO GREENを主導するWIPOグリーン諮問会議の一員です。WIPO GREENを支援し、助言を与える等の活動を行います。

WIPO GREENのパートナーは、WIPO GREENウェブサイトの下記のページからご覧いただけます。
WIPO GREENのパートナー(外部サイトへリンク)

日本のパートナーの活動

日本から、22のパートナーがWIPO GREENに参加しています。その一部をご紹介します。(特許庁の他は、WIPO GREENのパートナーリスト順)

特許庁

特許庁は、2020年2月19日にWIPO GREENパートナーとなりました。WIPOによるSDGsへの貢献が活発に行われることを期待しています。

今後は、WIPO本部やWIPO日本事務所(WJO)とも協力し、WIPO GREENの活動を積極的に支援し、環境技術の普及に取り組んで行きます。

(イメージ画像)パートナー加盟の署名式
パートナー加盟の署名式

 

株式会社ダイセル ~メッキ樹脂成形体の製造方法の紹介~

WIPO GREENのデータベースに登録されているダイセルのメッキ樹脂成形体の製造方法は、メッキに適した樹脂に、強く、美しいメッキを行う方法です。

有害なクロム酸(6価クロム化合物)を使用せず、温和な条件で、重金属を含まない酸による処理を行います。クロム酸を使用しないので、人への健康被害がありません。また、クロム酸による土壌汚染、水質汚濁など環境への影響がなく、クロム酸の回収や洗浄に使用していた水を大幅に節約することができます。

(イメージ画像)メッキ樹脂形成体
メッキ樹脂形成体

(イメージ画像)メッキ樹脂部品の物性(従来品より、耐熱性が大幅に向上)
メッキ樹脂部品の物性(従来品より、耐熱性が大幅に向上)

 

ダイキン工業株式会社 ~R32冷媒を用いた機器に関する特許権不行使の誓約の紹介~

R32冷媒は、従来使われてきたR22やR410A冷媒に比べ、温暖化係数が低く、使用量も減らせるため、総温暖化影響を約75%削減できます。リサイクルも簡単で、持続可能な社会の実現に大きな貢献が期待できます。

ダイキン工業は、住宅用・業務用エアコンの冷媒としてR32がベストと判断します。2012年に世界で初めてR32を使った家庭用エアコン「うるさら7」を発売しました。またすべてのエアコンメーカーがR32を使ったエアコンの製造販売ができるよう、93件のR32機器応用特許の開放、新興国政府や国際機関と協業した技術トレーニングなどを行ってきました。2019年7月には、約180件のR32機器応用特許を無償で利用可能とする誓約(詳細は以下のリンク)を行い、そして、これらの特許をWIPO GREENのデータベースにも登録し、より広くR32を活用できるようにすることで温暖化抑制を後押ししています。

ダイキン工業は、WIPO GREENのパートナー企業として、同社がもつ環境技術の普及を目指します。

ダイキン工業ホームページ R32特許権不行使の誓約(外部サイトへリンク)(2020年4月17日時点の情報)

【新興国での政府、国際機関と協業したプロジェクト事例:タイ国】

(写真)タイ政府とのR32エアコン技術支援プロジェクト発足セレモニー
タイ政府とのR32エアコン技術支援プロジェクト発足セレモニー

(写真)技術トレーニングの様子
技術トレーニングの様子

 

富士通株式会社

富士通は、SDGsの実現には、保有する環境技術を同社で活用するだけではなく、多くのプレーヤーとのコラボレーションにより、環境技術を広く社会に普及させることが重要だと考え、2017年9月にWIPO GREENにパートナーとして参画しました。これまで500件以上の環境技術に関わる知的財産をデータベースに登録し、6団体に対して46件の特許ライセンスの合意に至っています。

SDGs達成に向けた社内啓発活動として、同社のWIPO GREENに関する活動やWIPO GREENのニーズ情報を題材に、SDGsに関する全社e-learningの実施や、社内ワークショップを開催しています。

(写真)九州大学との知財ライセンス契約 締結式
九州大学との知財ライセンス契約 締結式

(写真)富士通みらい会議 【SDGsシリーズ】
富士通みらい会議 【SDGsシリーズ】

 

株式会社日立製作所

日立製作所は、SDGsの達成、Society 5.0の実現に向けて「IP for society」のコンセプトを提言し、知財活動を進めています。このコンセプトは、未来社会をデザインし、公共性の高い特定分野において、知財のオープン化を宣言し、社会課題解決に向けて活用しようというものです。

その一環として、同社は2019年12月にWIPO GREENにパートナーとして参画しました。また、WIPOガリ事務局長が同年2月に同社を来訪した際には、同社の東原社長と新時代の知財のあり方についてトップ同士が対談しました。日立製作所は、これからも社会課題解決に向けた知財活動にチャレンジしていきます。

(イメージ画像)IP for societyのコンセプト
IP for societyのコンセプト

(写真)ガリ事務局長と東原社長の対談
ガリ事務局長と東原社長の対談

 

日本弁理士会(JPAA)

日本弁理士会はWIPOが運営するWIPO GREENという技術移転プラットフォームに賛同し、2016年2月にWIPO GREENパートナーとなりました。

2017年には、会員向けに、WIPO GREENについての概要説明や、環境技術の国際的技術移転を弁理士として支援するにあたってのWIPO GREENを活用したスキームの説明及びWIPO GREENデータベースへの具体的な登録の仕方など、についての研修会を開催しました。また、 同年には、会員向けに、WIPO GREENについてのリーフレットを作成し配布しました。

(写真)WIPO GREENパートナー署名式
WIPO GREENパートナー署名式

(写真)会員向けに配布したリーフレット
会員向けに配布したリーフレット

 

発明推進協会(JIPII)

発明推進協会は、WIPO GREENアドバイザリーボード会議において、仕組みの向上に向けて積極的に提言を行い、日本の環境技術開発、あるいは海外技術移転に関する専門諸機関とのネットワークを構築し、WIPO GREENの活用を推進しています。

日本の主に中小企業、大学等へのWIPO GREEN紹介を行い、技術登録の推進をめざしています。また、WIPO GREEN現地ニーズ調査プロジェクトの成果を日本の関連諸機関、企業、大学等に紹介して、日本の環境技術とのマッチングを行い、その後の情報交換を支援しています。

(写真)国連気候変動枠組条約第22回締約国会議(COP22、2016年、マラケシュ)のWIPO GREENサイドイベントへの参加
国連気候変動枠組条約第22回締約国会議(COP22、2016年、マラケシュ)のWIPO GREENサイドイベントへの参加

(写真)マッチメイキングイベントへの参加:ケニア気候イノベーションセンター(KCIC、2016年、ナイロビ)
マッチメイキングイベントへの参加
ケニア気候イノベーションセンター(KCIC、2016年、ナイロビ)

(写真)マッチメイキングイベントへの参加:アジア開発銀行本部(ADB、2018年、マニラ)
マッチメイキングイベントへの参加
アジア開発銀行本部(ADB、2018年、マニラ)

 

コニカミノルタ株式会社

コニカミノルタは、自社内で蓄積してきた環境経営のノウハウをオープンにし、1,000社以上の企業へ提供してきました。そのような中、知的財産領域におけるSDGsへの貢献を目指し、2019年12月5日、WIPO GREENにパートナーとして参画しました。

集光型太陽熱発電用のフィルムミラー特許群と、低照度でも発電能力が得られる色素増感太陽電池特許群をWIPO GREENに登録しています。

今後も、知的財産部門が中心となり、新しい時代の知的財産の活用の在り方を模索しながら、同社が開発した環境関連技術でSDGsの達成に貢献します。

(写真)集光型太陽熱発電用フィルムミラー
集光型太陽熱発電用フィルムミラー

(イメージ画像)色素増感太陽電池の特徴と構造
色素増感太陽電池の特徴と構造

明治大学高分子科学研究所 ~二酸化炭素を分離回収する膜分離技術の紹介~

温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の分離回収技術の開発が、地球環境問題の解決に向けて必要とされているため、明治大学高分子科学研究所は「CO2分離膜」の研究開発を行っています。これはプラスチックの薄膜に排気ガスを通すだけでCO2とそれ以外のガスを分離し、回収したCO2を資源としてリサイクルしようというものです。

化石由来原料の代替として様々な植物由来プラスチックの合成を試みており、米を原料とした分離膜も合成しています。これらの分離膜はクリーンエネルギーである水素ガスや都市ガスとして利用されているメタンガスの分離精製等にも利用できます。

(イメージ画像)膜分離によるCO2の回収と有効活用
膜分離によるCO2の回収と有効活用

(写真)米を原料としたCO2分離膜
米を原料としたCO2分離膜

 

パナソニック株式会社 ~水中プラズマ技術の紹介~

WIPO GREENのデータベースに登録されている水中プラズマ技術は、水浄化による水の再利用促進や水質汚染の防止、その他、悪臭物質の分解による空気質の改善など、環境保全に貢献できます。

水中の一対の放電電極に高電圧パルスを印加して水中に気泡を発生させることにより、水を処理するために利用することができます。

気泡にはOHラジカルなどの活性酸素種が含まれており、これらの活性酸素種との化学反応によって有機物を酸化分解します。酢酸などの分解しにくい物質も分解可能です。

(イメージ画像)システム構成
システム構成

(イメージ画像)活用事例(空気清浄機の空気清浄フィルター、植物工場の水浄化、医療器具の殺菌)
活用事例

 

株式会社資生堂

資生堂は、2019年4月より、都市型オープンラボとしての新研究開発拠点「S/PARK」を、横浜みなとみらい21地区にて本格稼働させました。企業ミッションである「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(ビューティーイノベーションでよりよい世界を)」の実現のため、イノベーション創出活動を行っています。

オープンな枠組みによって、環境技術の活用と普及を促すWIPO GREENの趣旨に賛同し、2020年3月、世界で初めて化粧品業界からパートナー企業として参画しました。

(写真)S/PARK 1階と2階のコミュニケーションエリア:誰もが訪れることができる美の複合体験施設
S/PARK 1階と2階のコミュニケーションエリア:
誰もが訪れることができる美の複合体験施設

(写真)研究フロア:柔軟で多様な働き方を実現するための研究設備を備えたオフィス
研究フロア:
柔軟で多様な働き方を実現するための研究設備を備えたオフィス

 

東洋アルミエコープロダクツ株式会社

東洋アルミエコープロダクツは、日用雑貨品・美容雑貨品並びに食品容器・成型品及び包装資材の製造・販売を行っています。そして、環境に配慮した製品作りをより一層推進し、国連加盟国が掲げるSDGsに積極的に取り組んでいます。

その一環として、WIPO GREENの活動にパートナーとして賛同し、同社の環境対応技術の一部((1)紙容器に関する技術 *図1 及び (2)太陽光を利用した浄水製造装置 *図2)をWIPO GREENのデータベースに登録しました。

(写真)図1:紙容器(プレス成形品)
図1 紙容器(プレス成形品)

(イメージ画像)図2:浄水装置(太陽光で雨水を浄水)
図2 浄水装置(太陽光で雨水を浄水)

 

株式会社豊田自動織機 ~太陽熱集熱管の紹介~

太陽熱集熱管は、太陽光を反射鏡で集光し、熱媒を加熱し、熱交換器を介して蒸気を生成して発電する集光型太陽熱発電システム(図1参照)の集光ユニット(図2)の基幹部材をなします。WIPO GREENのデータベースに登録されている豊田自動織機の集熱管(図3)技術は、太陽光を効率よく吸収する選択吸収膜を提供し、400℃以上の熱エネルギーの取得を実現するものです。

(イメージ画像)図1:集光型太陽熱発電システム(出典:NEDO再生可能エネルギー技術白書)
図1:集光型太陽熱発電システム(出典:NEDO再生可能エネルギー技術白書)

(写真)図2:集光ユニット
図2:集光ユニット

 

(写真)図3:集熱管
図3:集熱管
 

早稲田大学環境総合研究センター ~超軽量小型モビリティ(ULV)の紹介~

気候変動への対応やスマートコミュニティの推進に向けて、次世代モビリティシステムへの関心が高まっています。 WIPO GREENのデータベースに登録されているULV (Ultra Light-weight Vehicle)は、「自転車以上自動車未満」のコンセプトに基づき、開発されたパーソナルモビリティです。ULVは、電気自動車 (EV)としての活用を基本としていますが、複数の原動機で駆動可能であり、空気エンジン駆動に関する研究も進んでいます。

早稲田大学環境総合研究センターでは、さまざまなニーズに対応できるマルチべネッフィット型の自動運転車両としてのULVの開発も進めています。

(イメージ画像)超軽量小型モビリティ

(イメージ画像)超軽量小型モビリティ

超軽量小型モビリティ

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[更新日 2020年5月25日]

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