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第5回知的財産分科会議事要旨

1.日時・場所

日時:平成26年2月24日(月曜日) 15時00分から16時15分

場所:霞が関ビル35階  東海大学校友会館  阿蘇の間・朝日の間

2.出席者

野間口分科会長、青山委員、大渕委員、沖野委員、片山委員、君嶋委員、末永委員、高山委員、竹中委員、中鉢委員、土肥委員、長岡委員、永野委員、野坂委員、林委員、古谷委員、間塚委員、宮川委員、宮島委員

3.議題

  • (1)意匠制度小委員会報告書及び弁理士制度小委員会報告書について
  • (2)公募意見を踏まえた知的財産分科会「とりまとめ」(案)について
  • (3)職務発明制度に関するアンケート結果について

4.議事概要

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  • クリアランスツールの導入を2015年と明確化したことは良い。一方、インフラの完全な整備を待つのではなく、運用面で改善できることがあれば速やかに着手し、欧米などの諸外国に劣後しないよう、政府として対応を加速してほしい。

弁理士制度

  • 例えば、秘匿特権や非弁活動・非弁理士活動など、弁理士制度と弁護士制度との関係はパラレル。最高裁や法務省といった関係機関とも連携して制度を検討してほしい。また、規制を厳しくして質を保つより、弁理士業を魅力的なものにすることも必要。
  • 弁理士と弁護士は、権利化の局面、権利活用の局面とそれぞれ得意分野がある。両士業が手を携えて知財制度の推進に協力していきたい。
  • いずれの資格も玉石混淆であり、弁理士についてもガバナンスの強化がなされるものと認識。また、弁護士も弁護士知財ネットなどの実働部隊を通じて、中小企業等の支援を行っていきたい。
  • 弁理士試験は、人的資源の観点から重要。知財を支えてもらえるよう、遺漏なく検討を進めてほしい。

知的財産分科会「とりまとめ」(案)全般

  • 「とりまとめ」(案)は、パブリックコメントにも配慮し、多角的・実証的にまとまっており、クリアな方向性が出ている。また、喫緊の課題が明記され、具体的に何をいつまでにやるかが明確化された。今後、現場の声を真摯に受けとめて政策実現に向けてほしい。
  • 知的財産立国が叫ばれて久しいが、世界最速最高品質の知財制度構築が肝要。そのためには、制度と人材、両方のインフラが必要。また、それをASEAN諸国その他への審査協力などに是非使ってほしい。
  • 世界最速・最高品質の実現には、資源が必要であり、審査官や情報インフラの充実に惜しみない予算執行を期待する。
  • 韓国特許庁はトップが企業訪問し、出願を呼び込んでいる。日本も世界から出願を呼び込める制度にしてほしい。
  • 世界で制度間競争が起こっている中で、職務発明等、日本の制度をより良くしてほしい。権利行使については欧州が一つの方向性を示しており、日本も検討すべき。また、日本企業が直面している諸外国で生じている課題への対応に力を入れてほしい。
  • クローズドでも技術が企業内で活用されれば社会にも有益だが、ほかの企業が知れば活用できる技術を権利者企業が活用予定もなく死蔵すれば、社会において無駄となる。それを防止できるよう、制度設計の工夫をしてほしい。
  • 知財を尊重することで、良いことがあると分かってもらえるよう、研修や人材の派遣など積極的な展開が必要。また、各社で知財人材が育っても、融資担当者に伝わらなければ知財が融資に活かされないので、知財に理解のある人を増やすことが重要。

職務発明

  • アンケート調査について、大企業7割、中小企業4割が問題ありと回答しているのは重い。報奨金の額の算定の難しさ、協議の調整といった各企業の悩みがうかがえる。今回のアンケート結果を踏まえ、企業の抱える課題をフォローできるよう、制度の見直しを急いでほしい。
  • 職務発明について、研究開発はチーム全体で進めるものと改めて認識。是非改正をお願いしたい。
  • 職務発明について、発明者帰属を法人帰属に変えるのは法律の目的を大きく変えるような大転換。権利保護の観点、特に、労働法の視点から妥当であるかもう少し検討してほしい。また、法人帰属とすることで、なぜ国際競争力がつくのか、金額算定の負担軽減が国際競争力につながるか、説明が必要。
  • 職務発明については、使用者側のトランザクションコストのみを理由に制度の根本を変えて良いか疑問。物言わぬ研究者も多いはずで、特許を受ける権利の帰属は慎重に考える必要がある。

[更新日 2014年5月8日]

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