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第30回商標制度小委員会 議事要旨

1.日時・場所

日時 平成24年11月12日(月曜日)15時30分から17時30分

場所 特許庁庁舎16階 特別会議室

2.出席者

土肥委員長、遠藤委員、岡本委員、神林委員、高崎委員、竹田委員、田村委員、松尾委員、柳生委員、山本委員

3.議題

商標制度の在り方について(報告書案)

4.議事概要

資料1ないし資料2に沿って事務局から説明したところ、資料1の報告書案については、事務局において一部修正し、各委員が再確認した上で、パブリック・コメント手続に進めること、資料2の文字商標の音声的使用については、事務局から各委員に詳細な資料を提供することとなった。

事務局からの説明に対し、委員から出された意見の概要は以下のとおり。

(1)商標制度の在り方について(報告書案)

  • 新商標(「動き」「音」等)については法律事項として限定列挙し、その他の非伝統的商標(「におい」等)については政令委任事項とする方向で検討中とのことだが、政令で保護対象を追加する場合には、当委員会で検討した上で政令の手当てをすること。
  • 第27回の委員会では、商標の定義を例示列挙+包括規定とした上で、客観的な識別性を追加する方向で了承されていたところ、事務局提示の報告書案では方向性が異なっており、委員会での議論をまとめたものとはなっていない。報告書案の商標の定義に関する部分については、委員会でのこれまでの議論の内容を踏まえた記載にすべき。
  • 「におい」は、今回保護対象としないと整理しているので、仮に包括規定とするのであれば、どのように「におい」を保護対象から外すかを考えなければならない。
  • 工業所有権四法のうち、商標法だけが定義に本質的機能を規定していないので、この機会に見直すべき。
  • 立法の作業と審議会の議論は別であり、報告書案には審議会の議論の結果をしっかりと書いてまとめて欲しい。
  • 「動き」・「ホログラム」の商標について、動画ファイル・見本による商標の特定とそれらの提出も検討すべきである。
  • 地域ブランドの保護の拡充の方向性について賛成するが、NPOについては加入の自由の保証以外にも、地域ブランドの普及・発展に取り組んでいることなどの何か規制を設ける必要があるのではないか。
  • 登録後に識別力を喪失した登録商標の取消制度は必要と考える。また、普通名称化の防止措置については、取消制度と併せて検討する必要はなく、先に検討を進めるべきである。
  • 登録異議申立制度の見直しについては、無効審判制度に統合する特段の必要性がないという方向性には異論はないが、現行の付与後異議よりも付与前異議の方が使い勝手がよいと考えており、現行制度に顕著な問題点が見当たらないわけではない。

(2)文字商標の音声的使用について

  • 具体的な案についても提示し、議論すべき。
  • 音の商標を認めることにより商標権同士の蹴り合いは生じ得ることから、その解決方法としては、商標権の効力を制限する事務局提示の案でいいのではないか。
  • 図形商標から称呼が生じる場合もあるが、手当てをしなくてもよいのか。
  • 通説では専有権が重複した場合は、お互いが使用できるのではないか。文字商標の音声的使用を文字商標の使用行為とし、音の商標を書き起こした文字の使用を音の商標の使用行為とした上で、継続的使用権も認めるとすることが適当ではないか。
  • 効力制限規定を設けることで、文字商標の効力が音声的使用に及ばないことが法律上明確になってしまうため、裁判において、文字商標に基づいて、他人による音の商標の使用に対抗することができなくなってしまうことに懸念がある。
  • 文字商標の音声的使用については、議論がわかりにくいので、具体例も示して考え方を整理して欲しい。
  • ユーザーとしては、音の商標について商標権を取得しないと、文字商標の使用が制限されてしまうことになるのは困る。

以上

[更新日 2012年11月21日]

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