第17回特許制度小委員会 議事要旨
平成16年7月12日
特許庁
7月12日(月曜日)14時00分~16時00分に、標記小委員会(委員長:後藤 晃 東京大学先端科学技術研究センター教授)が開催された。本小委員会では、前回に引き続き新職務発明制度における手続事例集(案)について検討が行われたところ、概要は以下のとおり。
※なお、配付資料「手続事例集(案)」は未定稿であり、現時点での公開は誤解や混乱を招くおそれがあるため、今回は非公開とする。
1.総論及び手続事例集全体について
- 「総合的な評価」における手続面の要素と内容面の要素の関係が必ずしも明らかでない。両者の関係が「補完的」であるというのはどういうことか明らかにすべきではないか。
- 今回の事例集では特許法上の独自の概念が用いられていることは承知しているが、労働法との関係をもう少し整理したほうが良いのではないか。
2.使用者等と従業者等との協議について
使用者等と従業者等の協議で使用者等が開示することが望ましい情報の例の各項目は、非常に漠然としているので、もう少し整理及び具体化してはどうか。
3.対価を決定するための基準の内容面について
- 期待利益に基づいて対価を支払うことができるということを明確に記載してはどうか。
- 期待利益については、現時点では確立した算定方式がないのではないか。
- 発明の評価のコストが膨大にならないように配慮すべきではないか。
- 上限額を定めない方が望ましいとあるが、一概にそうとは言えないのではないか。
4.従業者等からの意見の聴取について
合理性を担保するという観点からは、不服申立手続をしっかり整備することが大事ではないか。
5.大学における取扱いについて
- 雇用関係にない学生との共同研究から生まれた発明にはどのように対処すればよいか。
- 共同研究を開始する際に、学生と個別に契約を結んでおけばよいのではないか。
6.その他
- 規程例については、業種、企業の多様性に対応できるものにしてほしい。
- 改訂した基準の遡及適用については、通常、企業では遡及適用を行っているので、不利益変更でない限りは遡及適用しても良いと書いてはどうか。
今後のスケジュールについて
第18回特許制度小委員会は8月5日(木曜日)10時30分から開催予定。第18回の小委員会での議論を踏まえ、手続事例集案を修正した後、修正後の手続事例集案はパブリックコメントに付される。このパブリックコメントを踏まえて手続事例集をとりまとめる予定。
[更新日 2004年7月14日]
お問い合わせ
|
特許庁総務部企画調査課
電話:03-3581-1101 内線2154
FAX:03-3580-5741
E-MAIL:PA0920@jpo.go.jp
|