産業構造審議会 知的財産政策部会 第23回特許制度小委員会 議事要旨
2月2日(木曜日)10時30分~12時30分に、産業構造審議会 知的財産政策部会 第23回特許制度小委員会(委員長:後藤 晃 東京大学先端科学技術研究センター教授)が開催された。
1.審議内容
(1)報告書案及びパブリックコメントについて
報告書案及びパブリックコメントに提出された主な意見に対する考え方について事務局から説明後、自由討議を行ったところ、委員からの意見は以下のとおり。
- 包括納付制度の利用者が分割可能時期に関して不利にならないような運用について、今後検討していくべきである。
- 水際取締りの濫用防止策については、民間企業の事情をよく聴取した上で検討を進めていくべきである。
- バイオ分野等では、拒絶理由に対する反論のために実験データを提出する機会が多いが、このような実験データの取得に長時間を要し、応答期間の延長だけでは足りないような場合には、応答期間満了後であっても上申書による実験データの提出を認める等、柔軟な運用がなされることが望まれる。
- カラー図面の許容には国際的な制度調和が必要というのは理解できるが、一方で、バイオ分野等の学術文献はカラー化が進んでいることから、カラー図面を許容するメリットは大きい。我が国が単独で行ったとしても国際的な制度調和に悪影響を与えないようなカラー図面の導入方法(例えば、カラー図面と白黒図面の併用等)についても今後検討すべきである。
- 「センター判定」が「特許庁判定」の代替となり得る機能を備えた段階で、特許庁判定の存廃について改めて検討すべきである。
(2)「特許審査迅速化・効率化のための行動計画」について
「特許審査迅速化・効率化のための行動計画」について事務局から説明後、自由討議を行ったところ、委員からの意見は以下のとおり。
- 中小企業と大学とは、資金面等において似た状況にあることから、「4.中小企業に対する配慮」の項目に記載された内容は、その対象を大学にも広げることを検討されたい。
- 特許審査迅速化・効率化のためには、特許庁の自助努力が最も重要ではないか。
- 産業分野ごとに出願構造が大きく異なっていることから、「グローバル出願率」や「特許率」について、一律の数値目標を設定すべきでないのではないか。
- 「2.産業界等による取組」に記載された事項を検討するに当たっては、産業界との十分な意見交換が必要と考えられる。
- 審査官一人当たりの処理件数を増加させることよる審査の質の低下が危惧されるのではないか。
[更新日 2006年3月20日]
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