ホーム > 資料・統計> 統計資料> グリーン・トランスフォーメーション技術区分表(GXTI)> GXTIの概要
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GXTIには、以下の3つの特徴があります。
1つ目の特徴は、GX技術をどのようにカテゴライズするかを示したことにあります。
GXTIは、大区分(6コ)、中区分(32コ)及び小区分(86コ)の3つの階層からなり、それぞれに「gx」から始まる区分記号が設けられています。
<大区分>
大区分は、エネルギー供給の視点(gxA)、エネルギー需要の視点(gxB)、エネルギー貯蔵の視点(gxC)、非エネルギー分野のCO2削減の視点(gxD)、温室効果ガスの回収・貯留・利用・除去の視点(gxE)の5つの視点から構成されています。
また、大区分には、上記視点に共通する横断的な視点(gxY)も別途用意されています。具体的には、「制御・調整」、「計測・測定」、「ビジネス関連」及び「ICT関連」の4つの視点を用意し、gxA~gxEの5つのGX技術とクロス集計できるようにされています(gxYは、gxA~gxEの5つのGX技術の内数となります)。これにより、GX技術のうち、横断的な各視点が含まれる技術の動向を把握できます(例えば、「エネルギー供給×制御・調整」等)。
<中区分・小区分>
中区分及び小区分には、それぞれの大区分において重要な個別の技術が挙げられています。
GXTIにおいて、小区分は、中区分に含まれる技術が何であるかを具体的に示すものであり、特許出願動向の分析は中区分単位で行うことを想定しています。もちろん、小区分単位で分析することも可能です。
なお、1つの技術(特許文献)が、複数の中区分・小区分に該当する場合もあります。
また、小区分は、特許検索式と対応させることを主眼に作成されていますので、技術的な粒度は小区分により異なります。同じ中区分内の小区分の技術が互いに概念的に重複している場合もあります。
2つ目の特徴は、各小区分に対応するものとして公表した特許検索式を用いることで、誰でも、同じ条件で検索することができ、客観的な結果を得ることができることです。
GXTIは、上述のとおり大区分、中区分、小区分を備えた階層構造となっており、小区分ごとに特許検索式が公表されています。各小区分に対応する特許を検索し、特許件数を知ること等ができます。
中区分、大区分またはGXTI全体を分析対象とする場合には、区分の下位に含まれるすべての小区分の特許検索式を足し合わせる(文献の和集合をとる)ことで、目的に応じた調査をすることができます。
3つ目の特徴は、特定の国や地域で利用されている検索インデックスを利用せず、国際的な検索インデックスである国際特許分類(IPC)またはIPCとテキストとの掛け合わせを用いて、特許検索式を構成していることです。そのため、アジアの国々をはじめとして、IPCを採用している国や地域であれば、GXTIを用いることで特許出願の動向を確認することができます。
※現時点で、IPCは、ストラスブール協定の加盟国をはじめ、100以上の国・地域で用いられています。
上記技術区分表では、INPITが無料で提供する特許検索データベースであるJ-PlatPat(外部サイトへリンク)に用意された「論理式入力」タブで検索する場合の特許検索式も掲載しています。検索方法等の詳細については、以下のリンクを参照ください。
以下の表では、技術区分ごとの「和文検索」または「英文検索」のリンクから、J-PlatPatの「論理式入力」タブに検索式を入力した状態のページを開くことができ、簡便に技術区分ごとの検索を行うことができます。
特許検索式は、J-PlatPatに限らず、他の特許検索データベースでも用いることができます(他の特許検索データベースにおける、上記技術区分表に沿った検索式の例を「GXTI関連サイト」にて紹介します)。
GXTIは、GX技術に該当する特許文献をどのように検索するかという点について一例を示すものであり、GXに関する技術動向や、企業の事業活動と気候変動問題との関係を客観的なデータに基づいて示す際に活用いただくことを想定して作成しています。例えば、GXTIの特許検索式に、自社の出願人名称を掛け合わせて検索し、GXTIの技術区分単位で自社がどれだけの特許出願を行っているかを数字で示すことで、GX技術に関する注力技術を客観的に説明することが考えられます。また、他社の出願人名称を掛け合わせて検索することで、GXTIの技術区分単位で自社と他社との比較を行うことを通じて、事業戦略や特許戦略の立案に役立てることも考えられます。
[更新日 2025年3月4日]
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