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グリーン・トランスフォーメーション技術区分表(GXTI)

「GXTI (Green Transformation Technologies Inventory)」は、グリーン・トランスフォーメーション(GX)に関する技術を俯瞰する2022年に特許庁が作成した技術区分表であり、各技術区分には特許検索式も紐付けられています。

GXTIは、GX技術をどのようにカテゴライズするか、そしてカテゴライズされたGX技術に該当する特許文献をどのように検索するかを示すものです。

企業等に開示が求められている気候変動関連情報をエビデンスベースドで説明する際に活用する等、GX技術を特許情報に基づいて分析する際の共通資産になることを期待しています。

GXTI(GX技術区分表)

GXTI作成までの経緯

技術区分表は、GX技術に深い知見を有する外部有識者6名からなる検討会における2回(2022年1月6日、2022年4月6日)の議論を経て、作成しました。

また、各技術区分に紐付けられた特許検索式は、各分野における特許庁審査部の特許審査官が作成しました。

有識者検討会のメンバー(五十音順、敬称略)

秋元 圭吾 公益財団法人 地球環境産業技術研究機構 システム研究グループリーダー・主席研究員
尾山 宏次 国立研究開発法人 科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー
古山 通久 信州大学 先鋭材料研究所 教授
田中 謙司 東京大学大学院 工学系研究科 技術経営戦略学専攻 准教授
土肥 英幸

ENEOS総研株式会社 執行役員 エネルギー技術調査部長
(前 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 技術戦略研究センター 環境・化学ユニット長)

中垣 隆雄 早稲田大学 理工学術院 教授

 

有識者検討会のオブザーバ

  • 経済産業省 産業技術環境局 エネルギー・環境イノベーション戦略室
  • 環境省 地球環境局 総務課 脱炭素化イノベーション研究調査室

GXTIの構成

階層構造

GXTIは、大区分(6コ)、中区分(32コ)及び小区分(86コ)の3つの階層からなり、それぞれに「gx」から始まる区分記号が設けられています。

図:階層構造画像

大区分

大区分は、エネルギー供給の視点(gxA)、エネルギー需要の視点(gxB)、エネルギー貯蔵の視点(gxC)、非エネルギー分野のCO2削減の視点(gxD)、温室効果ガスの回収・貯留・利用・除去の視点(gxE)の5つの視点から構成されています。

また、大区分には、上記視点に共通する横串的な視点(gxY)も別途用意されています。具体的には、「制御・調整」、「計測・測定」、「ビジネス関連」及び「ICT関連」の4つの視点を用意し、gxA~gxEの5つのGX技術とクロス集計できるようにされています(gxYは、gxA~gxEの5つのGX技術の内数となります)。これにより、GX技術のうち、横串的な各視点が含まれる技術の動向を把握できます(例えば、「エネルギー供給×制御・調整」等)。

中区分・小区分

中区分及び小区分には、それぞれの大区分において重要な個別の技術が挙げられています。

GXTIにおいて、小区分は、中区分に含まれる技術が何であるかを具体的に示すものであり、特許出願動向の分析は中区分単位で行うことを想定しています。もちろん、小区分単位で分析することも可能です。

なお、一つの技術(特許文献)が、複数の中区分・小区分に該当する場合もあります。

また、小区分は、特許検索式と対応させることを主眼に作成されていますので、技術的な粒度は小区分により異なります。同じ中区分内の小区分の技術が互いに概念的に重複している場合もあります。

特許検索式

GXTIには、各小区分に紐付く特許検索式が作成されています。特許検索式は、国際特許分類(IPC)又は国際特許分類とテキストとの掛け合わせになっています。この特許検索式を用いることで、各小区分に対応する特許を検索し、特許件数を知ること等ができます。

図:「太陽光発電」の特許検索式(国際特許分類のみ)

図:「水素の製造」の特許検索式(国際特許分類とテキスト)

中区分、大区分又はGXTI全体で検索する場合には、区分の下位に含まれるすべての小区分の特許検索式を足し合わせます(文献の和集合をとります)。

テキストは、英文テキストを用いることが基本となりますが(後述の「特許庁による分析」でも、国際特許分類×英文テキストを用います)、和文テキストで検索したい場合のため、参考として和文テキストも用意しています。

また、特許の公報等を無料で検索・照会できるデータベースであるJ-PlatPat(外部サイトへリンク)を利用されている方の便宜のため、J-PlatPatに用意された「論理式入力」で検索する場合の特許検索式も掲載しています。もちろん、特許検索式は、J-PlatPatに限らず、民間事業者が提供する他の特許検索データベースで用いることができます(特許検索式の書式は各特許検索データベースのルールに合わせて作成又は変更をしてください)。

国際特許分類は、日本だけでなく世界中の特許文献に付与されていますので、GXTIにおける特許検索式により、日本の特許文献だけでなく、世界中の特許文献を検索可能です。

※J-PlatPatでは、日本の特許文献は和文テキストでの検索になります。

※J-PlatPatの論理式入力は500文字の字数制限があるため、特許検索式が長い場合、分割して検索する必要がある場合があります。

GXTIの活用例

コーポレートガバナンスコード改訂(2021年6月)により、プライム市場に上場する企業は、気候変動関連情報の「開示の質と量を充実すべき」とされました。

GXTIは、GX技術をどのようにカテゴライズするか、そしてカテゴライズされたGX技術に該当する特許文献をどのように検索するかという点について一例を示すものです。企業等が、エビデンスベースドで気候変動関連情報を説明する際の一助となることを期待しています。

例えば、GXTIの特許検索式に、自社の出願人名称を掛け合わせて検索し、GXTIの技術区分単位で自社がどれだけの特許出願を行っているかを数字で示すことで、GX技術に関する自社の強みを客観的に説明することが考えられます。また、他社の出願人名称を掛け合わせて検索することで、GXTIの技術区分単位で自社と他社との比較を行うことを通じて、事業戦略や特許戦略の立案に役立てることも考えられます。

GXTIの今後について(予定)

特許庁による分析

特許庁は、GXTIを用いて、GXTIの技術区分単位で各国の特許出願動向を概括する調査を行い、エビデンスベースドで日本が強みを有する分野等を見出し、発信する予定です。

この調査報告書により、日本及び諸外国のGX技術のシェアや推移を可視化することに加えて、企業等が、GXTIを用いて特許分析を行う際に分析方法の参考として調査報告書を活用することも想定しています。

報告書は2023年4月~5月頃に公表する予定です。また、調査の途中経過についても2022年度中に随時公表する予定です。

GXTIには含まれない注目のGX技術

特許庁は、GXTIとは別に、GXTIの階層構造には含まれないものの、GX技術に関連する注目技術(例えば、「データセンターの省エネ」、「CO2排出量取引関連発明」等)についても選定し(5~10テーマ程度)、今後、特許検索式とセットで公表する予定です。

国際的な展開

今後、GXTIについて、米欧中韓の特許庁や世界知的所有権機関(WIPO)との間でも、GXTIの効果的な活用や改善等について提案や議論を行っていくとともに、必要によりGXTIを改定していくことを考えています。

GXTIの活用事例の募集

GXTIを用いて特許情報の分析を行った事例や、気候変動関連情報の開示を行った事例を募集します。

お知らせいただいた事例は、確認させていただいた後、順次掲載いたします。インターネット上で公表されている事例については、リンクを掲載させていただきます。

掲載希望の方は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。

GXTIへの意見の募集

GXTIは、GX技術の技術動向等に合わせて更新していくことも視野に入れています。

[更新日 2022年6月23日]

お問い合わせ

特許庁総務部企画調査課知財動向班

電話:03-3581-1101 内線2155

電話:03-3580-5741

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