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Company Profile
[名称] 株式会社クボタ
[住所] 大阪市浪速区敷津東1-2-47
[資本金] 841億円(2020年12月31日現在)
[従業員数] 41,605名(2020年12月31日現在・連結)
[事業内容] 自動車技術、農業機械の設計・製造。建設機械の設計・製造。産業用ディーゼルエンジンの設計・製造。
農耕用機械及び農耕用エンジンにおいて、国内シェアTOPを誇るクボタ。その事業は国内に留まらず、北米をはじめ、欧州、アジアと世界を股にかけて展開されています。
2018年には農業機械の開発をテーマとしたテレビドラマ『下町ロケット』で、技術監修を行ったことでも話題となりました。
ドラマのテーマとしても取り上げられた『農業の無人化』は、まさに高齢化社会を迎えている日本にとって、大きな課題であることが改めて浮き彫りになりましたが、現実社会においてクボタは、この『スマート農業』に対して、どのような取組を行っているのでしょう
「クボタは、創業者である久保田権四郎自身が、国産初の水道用鋳鉄管製造に成功した際に取得した特許を含め70件以上の特許を取得しています。そのため、創業の時期から知的財産権を重視していたといえます。クボタグループでは知財活動の基本方針として以下の3つの事柄を意識しています。ひとつは量と質の両面で競合他社を凌駕する知財を取得し、『攻め』の展開で経営に貢献すること。もう一つは、知財活動を国内のみならずグローバル化すること。そして最後に、他社の知財侵害を未然に防止する『守り』を徹底することです。
そのため、グループの開発部門長を召集し、基本方針の伝達や監査結果の報告、知財に対するノウハウを共有するなど、グループ内の水平展開を心がけています。
そのうえで研究開発の初期段階で特許の調査・分析を行い、事業に貢献できる知財の獲得を目指しています。」
「みなさんご存じの通り、日本は高齢化社会に突入しており、今後はその傾向がより顕著になっていくことは間違いありません。
現時点でも日本の食料自給率はカロリーベースで40%弱と言われていますが、今後は人口は増えても生産者の数は減少傾向になるでしょうから、第一次産業の効率化が図られない限り、その生産量を増加させることは難しいのではないでしょうか?
そのなかで、農耕事業を担う企業として、どんなことがやれるのかを模索した結果が、『スマート農業』と呼ばれる『農業の自動化』というアプローチです。
ドラマでも触れられていましたが、自動化といっても段階があります。まず最初に2010年頃から進められていたのが、運転をサポートする『オートステア』と呼ばれる技術です。そして現在は『有人監視下での自動化・無人化』という段階まで辿り着きました。
今後は『遠隔監視下での無人運転』という最終段階に向けて、各企業がこぞって開発を進めている状況です。」