• 用語解説

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Vol.48
広報誌「とっきょ」2021年3月25日発行

日本の農業に未来と希望を クボタが進める!スマート農業

ー 『スマート農業』に求められる新しい技術や知財活動とは?

「一概に『スマート農業』といっても、そのアプローチの仕方は幾通りもあり、それぞれ開発しなければならない技術も異なります。
例えば、水田稲作の工程を考えた場合、『耕起・整地』『田植え』『収穫・乾燥・調整』『防除・追肥』『水管理・草刈り』とありますし、さらには全体を総括した上での栽培管理や経営についても考えなければなりません。
つまりそれぞれの工程に沿った実作業のサポート機能と、それによって収集できたデータの解析や分析など、非常に多種多様な技術が必要なのです。
知財の観点でもそれら多種多様な技術に対応する必要があります。従来であれば、農業機械単体の技術であったため、そのバックグラウンドのあるエンジニアであれば技術を把握できました。現在では、農業機械を含むシステムや、複数の機械の連携技術なども含めて専門性を獲得し、戦略的に権利化を図っていく必要があります。
他にも、実際の農業を通して得られるデータが重要であるため、その取り扱いに関する規約なども策定しています。
個人農家の方も多くいらっしゃることもあり、常にお客様の視点に立って開発することが重要です。
我々は、そこから生まれる知財を権利化し、次の開発につなげることで継続して社会貢献につなげたいと考えています。」

株式会社クボタ 車載カメラとセンサー
各所に取り付けられた車載カメラとセンサーによって、農機の周辺情報を把握しながら無人走行する。携帯端末で車外から無人車両の周辺監視も可能。
ー クボタが見据える『スマート農業』の未来

クボタが求める『スマート農業』とは、簡潔に言えば「農業を儲かる産業へと引き上げること」だそうです。市場で農作物を求められる時期に、求められる量を生産できるようにし、収穫量と品質の向上やコスト削減など、所得倍増へとつながるサポートを行うこと。さらに軽労・省人化といった働き方改革や、減肥・減農薬による環境負荷の削減といったことなど。これからの時代を見据えて、持続可能な活動に力を入れています。
単なる製品の技術上でのサポートのみならず、データの収集から解析までも請け負うシステムやサービスのサポートも用意するなど、規模にかかわらず農業に関わる人たちをサポートすることこそが『スマート農業』の本質なのかも知れません。

知的財産部 第二グループ長 富岡氏/知的財産部 部長 高田氏/知的財産部 園田氏
左より知的財産部第二グループ長 富岡氏、知的財産部部長 高田氏、知的財産部 園田氏。
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