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特集2 株式会社オリィ研究所
弊社は「OriHime eye+Switch」で初めて特許を取得しました。当初は知財にあまり詳しくないメンバーが窓口になっていましたが、途中で知財への感度が高いメンバーが参画してくれたんです。彼は特許事務所の方々とやり取りしながら「どういう戦略で特許を取りますか」とか「吉藤さん、作ったものをすぐに公開しない方がいいですよ」といった話をしてくれます。こうした変化はとてもありがたい反面難しいところもあって、私は作ったものをすぐに患者さんのところに持っていって試したり、なんならSNSに投稿してみんなの反応を見たりしたい人間なんです。それでたしなめられてしまうこともあるのですが、知財にアンテナを張る係が社内にいるという点は心強いし、今はいいバランスで仕事ができています。
今後はメタバースの時代といわれていますが、私はリアルの世界が駆逐されることはないと考えています。分身ロボットもより進化すればリアルのイベントに参加するためのツールとして、自分らしさが表現されたアバター的に使ってもらえる可能性は十分にあるでしょう。
もう一つ考えているのが、分身ロボットによる介護です。家族であっても、誰かに介護してもらうというのはやっぱり申し訳ないと思うもの。自分の体を自分で介護できるような分身ロボットを作りたいという夢を持っていて、アイデアを重ねているところです。