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Vol.55
広報誌「とっきょ」2022年12月19日発行

特集2 株式会社Splink

脳の深淵しんえんを探る次世代技術
AI解析が変える脳医療

「ブレインヘルスケア」が普及し
最期の瞬間まで、その人らしく生きられる世界に

収益化を前提とした知財戦略を弁理士と共に立案していく

私たちは創業間もなく「ブレインヘルスケア」の商標を権利化しました。言葉の意味として、その名の通り脳の分野におけるヘルスケアを指し示しています。これまで医師の経験と知識によって線引きがなされていた中枢神経領域の疾患に対して、AIなどの新しい技術を用いた質の高い医療や健康管理が普及することを目指しています。そのような概念を「ブレインヘルスケア」と定義付け、この言葉が広く使われるようになることで、これからの高齢化社会の新しいライフスタイルの礎を築けると考えています。

私自身の知財戦略への考え方は、シリコンバレーのベンチャーキャピタルで働いている時に身に付けました。アメリカにおける知財の活用は活発であり、収益化にとどまらず、さまざまな目的での利活用を想定した戦略がとられています。印象的なのは、知財を重要な経営資源と考え、その流通をさせるという意図が存在することです。それに対して日本の知財戦略は特許の取得に偏っているように感じます。結果として起こるのは技術の独占で、これが業界全体の衰退の引き金となり、世界的な競争力で負けてしまうという状況に陥っているのではないでしょうか。

当社では知財を重要な経営資源の一つとして位置付け、「その流通スピードを上げるためにはどうしたらいいか」という問いに答えていくために弁理士資格を持った者を組織の中で重要なポジションに配置し、知財戦略と経営戦略を連動させた運営方針をとっています。「ブレインヘルスケア」という概念の“民主化”を行うことも知財戦略の延長線上にあると考えています。

私たちが目指すのはブレインヘルスケアが当たり前になる社会へのフェーズシフトであり、中枢疾患に対して人々が恐れることなく、最期の瞬間その時まで、その人らしく生きられる世界を築くことです。そのために自社が持っているコア技術に加え知財ポートフォリオを戦略的に運用し、日本発の科学技術によって世界の高齢化課題の解決に貢献していきたいと考えています。

「Braineer®」
脳の萎縮を定量・数値化することで、医師の診断を支援する「Braineer®」。同社ではこのようなエキスパート向けの製品も展開。
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