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特集2 株式会社ookami
株式会社ookamiのスポーツライブエンターテイメントアプリ「Player!」は、マスメディアがあまり扱わないマイナースポーツの試合情報を発信して、潜在的なファンの応援ニーズを掘り起こす。さらにチーム側にも公式アプリ運用サービスを提供し、ローカルスポーツを土台にしたコミュニティーや経済圏を創出している。
PROFILE
株式会社ookami
[所在地] 東京都世田谷区羽根木1-21-8
[URL] https://ookami.tokyo(外部サイトへリンク)
[設立] 2014年
[業種] 情報通信
[従業員数] 20名
株式会社ookami
代表取締役
尾形 太陽
学生時から起業を経験。ソフトバンク入社後、独立して2014年に株式会社ookamiを創業し、2015年に「Player!」を公開。App Store Best of 2015、2016年度グッドデザイン賞、Forbes JAPAN SPORTS BUSINESS AWARD 2019、スポーツ庁共催「イノベーションリーグ アクティベーション賞」(2021年)など受賞歴多数。
私たちは2015年にスポーツライブエンターテイメントアプリ「Player!」を公開しました。テキスト速報で試合情報を配信するのが主な機能で、マスメディアでは紹介されない「マイナースポーツ」の情報も得られるのが特色です。昭和や平成の時代は、プロ野球やJリーグなど、テレビや新聞が育てた「マススポーツ」が全盛でしたが、私たちは「スポーツダイバーシティ」というコンセプトを掲げ、日本中に存在する多種多様な競技情報が流通するプラットフォームを作りました。「Player!」公開後、私たちが意を強くしたのは、ごく普通の高校サッカーやバスケの試合が相当なアクセス数を記録したこと。学校の部活ひとつとっても、多数の生徒と保護者、母校を愛するOB・OG、地元のファンたちに支えられており、高いポテンシャルを秘めています。例えばスポーツビジネスで先頭を走るアメリカでは、大学スポーツ全体で1兆円規模の市場を持つとされます。
「Player!」には、ユーザー間で臨場感や感動を共有する「Emotion」という機能も搭載されています。試合速報や映像を見ながら、絵文字スタンプを連打して応援し、歓声のようにぶつけ合う機能で、特許を取得しています。印象的だったのが、ある学校の女子ソフトボール部選手の親子のエピソードで、東北に住むお母さんがアプリで娘の試合速報を受け取るうちに気分が高まり、とうとう生で試合を観るため上京されたそうです。オンラインで体験価値を最大化し、オフラインのアクションに導くという、まさに私たちが目指す新しい体験のかたちでした。