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特集2 株式会社ookami
配信システムやインターフェースなど蓄積したノウハウを活用し、スポーツチーム向けに2022年に提供開始したのが、公式アプリを簡単に運用できる「Player! WHITE」です。アプリには試合速報や選手情報他のデータや、ファンクラブ管理など各種機能が集約されています。チームの発展には、勝利→広報→資金調達→強化への投資→勝利という好循環が重要ですが、学校の部活でも、NBAやプレミアリーグのチームのように、情報発信やファンとのコミュニティー構築で収益性を高め、チームを強くするサイクルを回せます。「Player! WHITE」のビジネス基盤はローカルスポーツにあるので、地方の学校や金融機関との関係は非常に大切。一例として、山口フィナンシャルグループとの提携に取り組んでいますが(詳細下記)、このスキームが確立できれば各地域にも応用できると思っています。
日本はスポーツ文化の裾野が非常に広く、スポーツチームの登録数は20万を超えます。現在、200チーム以上が「Player! WHITE」で公式アプリを運用していますが、将来的には2万チーム程度を目指すとともに、チーム経営のコンサルティングも提供したいと考えています。スポーツのビジネス構造は世界共通なので、海外展開も視野に入ってきますが、その時には蓄積された技術の棚卸しも含め、改めて知財戦略を構築することになると思います。
山口フィナンシャルグループと提携した地域活性化スキーム
山口銀行を主体とする山口フィナンシャルグループには「学生の卒業後の地元離れ」が課題としてあり、スポーツをフックにして地域のコミュニティーをデジタルで作る枠組をookamiに相談した。山口県の体育協会などの協力を得て「Player!」「Player! WHITE」の普及を進めており、地元チームへの支援を獲得するとともに、アプリユーザーに山口県の地域情報や山口フィナンシャルグループの情報を提供し、「山口県の関係人口」としてつなぎとめる好循環を目指す。取組には他県のスポーツ推進課も関心を示している。
画像提供:株式会社ookami