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電磁的記録に記録された情報の内容に係る証拠調べについて

令和8年5月
特許庁審判部

令和4年民事訴訟法の改正を受け、特許庁の審判において、証拠として電磁的記録を提出及び取調べができるように整備しました。ここで、電磁的記録とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいいます。例えば、電子化された文書、動画データ、音声データ等が電磁的記録に該当します。ただし、後述するように、提出方法はCD-R又はDVD-Rでの記録媒体による提出方法に限られ、また、取調べ方法も既存の文書や準文書と大きく変わりません。そのため、電子化された文書、動画データ、音声データ等は従来どおりのやり方で、提出していただいて構いません。すなわち、例えば、電子化された文書(例:特許公報、論文、雑誌、パンフレット、Webページ、メール、画像等)は、電子特殊申請やDVD-R等によって文書として、動画や音声は準文書として、引き続き提出いただいて構いません。

電磁的記録に記録された情報の内容に係る証拠調べ(以下、「電磁的記録の証拠調べ」という。)を申し出る場合には、「電磁的記録」と「電磁的記録の複製」をCD-R又はDVD-Rで提出しなければなりません(特許法施行規則第50条第1項、第4項)。ここで、「電磁的記録の複製」は、特許庁のPCで確実に表示・再生できるあらかじめ定められたファイル形式のもので、当該ファイル形式は、PDF、JPEG、PNG、MP4又はMP3に限られます。なお、「電磁的記録」のファイル形式がPDF、JPEG、PNG、MP4又はMP3のいずれかのファイル形式である場合は、「電磁的記録の複製」の提出は不要です。提出方法の詳細については、「電磁的記録の提出方法」をご参照ください。

電磁的記録の証拠調べにおいて、取調べ対象となるものは「電磁的記録」ですが、当事者間で争いがない場合は「電磁的記録の複製」を取り調べることとなります。また、取調べ方は、電磁的記録に記録された情報の意味内容を感得する(※)ものであり、既存の文書や準文書の取調べ方(文書や準文書に記載された情報の意味内容を感得する)に類似するものとなります。

(※)例えば、プログラム形式の電磁的記録を実行してその動作を確認したり、文書形式の電磁的記録についてその意味内容ではなく、システムが更新されたり、アクセス権限が不明になったりしてその内容を表示することができなくなっているという状態を確認したりするのは、電磁的記録の証拠調べに該当しません。これらは、検証や鑑定の手続きによることになると解されます。(脇村真治編著「一問一答 新しい民事訴訟制度(デジタル化等)令和4年民事訴訟法等改正の解説」127頁参照。)

電磁的記録の提出方法

電磁的記録を提出する場合は、下記の提出方法に従って審判請求書等の手続書類に添付して提出してください。この場合、CD-R又はDVD-Rは1枚のみ提出で構いません(相手方へは特許庁で複製したCD-R又はDVD-Rを送付します。)。また、他の証拠等として、以下をDVD-R等で提出する場合(詳細は、「審判手続の証拠の写し等のDVD-Rによる提出が可能になりました」を参照。)、同一のCD-R又はDVD-Rに電磁的記録と併せて記録していただいても構いません。

  • 特許法施行規則第50条第2項の「写し」、「図面」
  • 同条第3項の「図面」、「説明書」
  • 同条第5項の「証拠説明書」

証拠説明書については、令和8年5月21日から一部の記載方法が変更となるため、「令和8年5月21日以降の証拠説明書の提出について」をご参照ください。
CD-R又はDVD-Rの容量の都合で、1枚のDVD-Rに記録できない場合は、複数枚に分けてください。

1. メディア(記録媒体)

CD-R又はDVD-R[直径120mm]

※書き込み後は追記ができない状態で、かつ、Microsoft Windows 10以降のPCで読み取り可能であること。

2. ファイル形式等

「電磁的記録」と「電磁的記録の複製」を提出してください。「電磁的記録」のファイル形式に指定はございません。一方で、「電磁的記録の複製」のファイル形式は以下のとおり指定されます。

「電磁的記録の複製」のファイル形式:PDF、JPEG、PNG、MP4又はMP3

なお、「電磁的記録」のファイル形式がPDF、JPEG、PNG、MP4又はMP3である場合には、「電磁的記録の複製」を提出しなくて構いません。

※ファイルにパスワードは設定しないでください。
※CD-R又はDVD-Rにフォルダは設けずに、最上位階層に格納してください。

3. CD-R又はDVD-Rのラベル面の記載等

(1)

CD-R又はDVD-Rのラベル面(記録面と反対側の面)には以下の[ⅰ]~[ⅳ]を先の柔らかい油性のペンで直接記載するか、ラベル面に直接印刷してください。
(読込不良防止のため、ラベル面にはシールを貼らないでください。)

[ⅰ]事件及び提出書類の表示

  • ア)審判請求書、異議申立書又は判定請求書の添付書類として提出する場合は、例えば、「令和○○年○○月○○日提出の特許第○○○○○○○号に対する審判請求書/異議申立書/判定請求書に添付のDVD-R」のように記載してください。
  • イ)審判請求書、異議申立書又は判定請求書以外の書面(例:意見書)の添付書類として提出する場合は、例えば、「審判番号/異議番号」及び「令和○○年○○月○○日付け意見書に添付のDVD-R」のように記載してください。

[ⅱ]提出者(請求人・被請求人・異議申立人・権利者等)の氏名又は名称

[ⅲ]提出する証拠の番号

[ⅳ]CD-R又はDVD-Rの通し番号

1枚の場合は記載は不要です。
例えば、提出するCD-R又はDVD-Rが2枚の場合は、1枚目に「1/2」、2枚目に「2/2」と記載してください。

(2)

CD-R又はDVD-Rに記録するファイルの記録単位は以下[ⅰ]、ファイル名は以下[ⅱ]のようにしてください。

[ⅰ]ファイルの記録単位

「電磁的記録」及び「電磁的記録の複製」は、号証ごとに1つのファイルとしてください。なお、「甲第1号証の1」、「甲第1号証の2」のように枝番の証拠もそれぞれの枝番毎に1つのファイルとしてください。外国語で作成された電磁的記録の翻訳文は、別ファイルで提出してください。(下記[ⅱ]エ)参照)

[ⅱ]ファイル名

  • イ)電磁的記録
    • 枝番がない場合:“甲”(請求人・申立人の場合)/“乙”(被請求人・権利者の場合) + “第○○”(号証の番号、半角で桁数は最も大きいものに合わせる。) + “号証.” + ファイル形式

      例)枝番無し(枝番を除く証拠の数が10以上99以下)の場合:甲第01号証.pdf

    • 枝番がある場合:“甲”(請求人・申立人の場合)/“乙”(被請求人・権利者の場合) + “第○○”(号証の番号、半角で桁数は最も大きいものに合わせる。) + “号証の” + “△”(枝番の番号、半角で数は最も大きいものに合わせる。) + “.” + ファイル形式

      例)枝番有り(枝番を除く証拠の数が100以上999以下、枝番の数が10以上99以下)の場合:甲第119号証の01.pdf

  • ウ)電磁的記録の複製
    • 枝番がない場合:“甲”(請求人・申立人の場合)/“乙”(被請求人・権利者の場合) + “第〇〇”(号証の番号、半角で桁数は最も大きいものに合わせる) + “号証の複製.” + ファイル形式

      例1)枝番無し(枝番を除く証拠の数が10以上99以下)の場合:甲01号証の複製.pdf

    • 枝番がある場合:“甲”(請求人・申立人の場合)/“乙”(被請求人・権利者の場合) + “第〇〇”(号証の番号、半角で桁数は最も大きいものに合わせる) + “号証の” + “△”(枝番の番号、半角で桁数は最も大きいものに合わせる) + “の複製.” + ファイル形式

      例2)枝番有り(枝番を除く証拠の数が100以上999以下、枝番の数が10以上99以下)の場合:乙第119号証の01の複製.pdf

  • エ)翻訳文:証拠のファイル名の後ろに“(翻訳文)”を追加してください。
    • 例)甲第01号証(翻訳文).pdf

4. ファイルに関するその他の注意事項

(1) 各号証について、可能な範囲で、ファイルの1頁目の右上に「甲/乙第○号証」(枝番がある場合は「甲/乙第○号証の△」)と赤文字で表示してください。なお、「正本」の表示は記載しないでください。
(2) 特許庁に提出されたCD-R又はDVD-Rに記録されたファイルは、相手方当事者への送付及び第三者への閲覧(CD-R又はDVD-R全体が複製されることもあります。)に用いるため、ファイルを印刷又はPC画面上に表示した場合に視認されない情報(例:ファイルのプロパティ情報)を含め、提出者の意図しない情報については、必ず削除してください。
(3) 営業秘密を含む電磁的記録は、「電磁的記録」及び「電磁的記録の複製」(両者ともに営業秘密の箇所を除いていないもの)をCD-R又はDVD-Rに記録するとともに、営業秘密の箇所を除いた「電磁的記録」及び「電磁的記録の複製」を、同じCD-R又はDVD-Rに「営業秘密(営業秘密除去済データ)」のフォルダを作成して同フォルダに格納し提出してください。併せて営業秘密の申立書も書面(紙)で提出してください。なお、CD-R又はDVD-Rのラベル面には、「営業秘密(営業秘密除去済データ)」と記載してください。

5. CD-R又はDVD-Rの提出における注意事項

(1) CD-R又はDVD-Rへの書き込み後は追記ができない状態であることを御確認ください。
(2) CD-R又はDVD-Rに記録したファイルは、Microsoft Windows 10以降のPCで読み取り可能であることを御確認ください。
(3) 特許庁への提出においては、ファイルがコンピュータウィルスに感染していないことを御確認ください。
(4) CD-R又はDVD-Rは、ディスクの破損防止のためにプラスチックケース等に入れて提出してください。郵送により提出する場合は、破損防止のため、緩衝材付きの封筒等で送付してください。
(5) 特許庁に提出されたCD-R又はDVD-Rは返却できませんので、あらかじめ御了承ください。

※Microsoft、Windowsは、米国マイクロソフトコーポレーションの登録商標です。

[更新日 2026年5月11日]

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