• 用語解説

ここから本文です。

Vol.57
広報誌「とっきょ」2023年8月8日発行号

特集1:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)

JAXAの知財を積極利用し宇宙産業を活性化したい

新発想ビジネスを創造し地上技術を宇宙に応用する

宇宙産業活性化のために、私たちは二つの組織を作っています。

一つは、新しい発想のビジネスの創造を行う新事業促進部で、2018年から宇宙イノベーションパートナーシップ(J—SPARC)という取組を実施しています。民間企業とJAXAの双方が最初から資金を出し、アジャイル型(小規模にPDCAを回し、柔軟に仕様変更を行う)研究開発で行っています。宇宙機器のみならず、宇宙旅行や衣食住、美容、コンテンツ系など極めて幅広い共創プロジェクトを扱っています。

もう一つが、惑星探査や月探査活動に資する先端技術と、地上産業の技術課題解決とを融合させる、宇宙探査イノベーションハブ。月面開発というテーマを例に取ると、鹿島建設さんやミサワホームさんとの「拠点建設」、キリンさんとの「月面農場」、トヨタ自動車さんとの「有人与圧ローバ」※1、ホンダさんとの「循環型再生エネルギーシステム」※2といった共同研究を行って、地上技術の宇宙における応用可能性を探っています。

※1:燃料電池車技術を用いた月面でのモビリティ
※2:高圧水電解システムと燃料電池システムを組み合わせて、太陽エネルギーと水から酸素・水素・電気を製造

KEY TECHNOLOGY

JAXAの特許技術

JAXAは、保有する特許技術の中でも、特に事業化の可能性が高い8分野を中心に、技術の活用を民間企業に呼び掛けている。同機構の知財や獲得した知見を利用して創業した企業を「JAXAベンチャー」として、これまでに9社認定※3。また、JAXAの知財を活用して商品化したものには、JAXA LABELという商標をつけてブランディングも行っている。

※3:衛星リモートセンシングデータを活用した土地評価サービスを提供する株式会社天地人など

JAXAの特許技術
ページTOPへ

BACK NUMBER
広報誌「とっきょ」バックナンバー