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特集2 株式会社アクセルスペース/株式会社アストロスケール
世界で初めて民間商用超小型衛星の開発・運用を手がけたアクセルスペース。「宇宙空間の交通インフラ整備」を掲げ、スペースデブリ(宇宙ゴミ)の除去を含む軌道上サービスに取り組むアストロスケール。衛星コンステレーション(衛星群)が宇宙産業の主流となった時代における新事業と知財戦略の進化について、各社のキーパーソンに話を聞いた。
PROFILE
株式会社アクセルスペース
[所在地] 東京都中央区日本橋本町三丁目3番3号 Clipニホンバシビル
[URL] https://www.axelspace.com(外部サイトへリンク)
[設立] 2008年
[事業] 超小型衛星等の設計及び製造、打上げアレンジメント及び運用支援、データを活用したソリューションの提案他
[従業員数] 130名(2023年6月)
執行役員/最高技術責任者(Co-CTO)
永島 隆 (写真左)
キューブサット開発に携わり、2008年アクセルスペース設立に参画(共同創業者)。一貫して技術面で会社をリードする。
CTO室 知財戦略責任者
細谷 弘文 (写真右)
20年以上にわたり大手企業や公的研究機関の知財部門で各種の知財戦略を手がける。2022年にアクセルスペースに入社。
アクセルスペースは、10㎝立方、重さ1㎏の超小型衛星「キューブサット」を開発した学生たちが2008年に創業しました。衛星開発に加えて、衛星が取得するデータを活用したビジネスモデルの模索を続ける中で、2018年に開始したのが地球観測プラットフォーム「AxelGlobe」です。衛星の開発や打ち上げ、運用は当社が行い、顧客は受け取った観測データの活用に専念できるサービスで、世界中で数百社にご利用いただいています。
一方、拡大する小型衛星の開発ニーズに応えるのが、衛星の量産事業「AxelLiner」。案件ごとに一から設計を行うのではなく、汎用的な衛星バスシステム(衛星の基本機能)を、顧客のミッションに適した機器や技術と組み合わせて、低コストでスピード感のある開発を実現します。また、今後の巨大市場として注目される、小型衛星コンステレーションでネットワークを構成する光通信技術の分野でも、光通信端末と衛星システムの研究開発を進めています。(永島氏)