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特集2 株式会社アクセルスペース/株式会社アストロスケール
宇宙業界では、特許侵害があっても検証が難しく、往々にして「あえて特許化しなくても」と、ブラックボックス化が選ばれます。しかし当社の軌道上サービスは、顧客である第三者の衛星に接近・結合する前提なので、技術内容の共有が求められます。そこで、デブリ除去システムなどは特許により権利化しています。
また、「自社知財を守る」一方で、宇宙環境の整備に必要な技術普及を妨げないことにも留意しているのが、当社の知財方針の特色です。例えばELSA-dで用いるドッキングプレートに関して、競合他社のインターフェース開発に支援や助言をすることも。人工衛星のデータは今や私たちの生活のインフラであり、今後も不可欠な宇宙開発を発展させつつ宇宙環境も悪化させないことを目指すのが、私たちの掲げる「宇宙の持続可能性(サステナビリティ)」です。その実現のために、自分たちの知見とソリューションを積極的に提供する姿勢は、今後も大切にしたいと考えています。(藤田氏)
©Astroscale