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特別号

2025年9月3日発行号

2025年大阪・関西万博を彩る

未来社会を築く『知財』

世界が注目するイノベーションの祭典「2025年大阪・関西万博」。
会場には、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに最先端の技術やアイデアが集結。
本誌「とっきょ特別号」では、新しい時代の扉を開ける鍵となる“知財”の数々を紹介します。

大阪・関西万博イメージ図


日本から、世界から集結!進むべき未来への指針

 2025年大阪・関西万博は、2005年愛知万博以来20年ぶりとなる日本開催の大規模国際博覧会です。世界中から多彩なパビリオンが集い、先端技術や文化・環境に関する提案が披露され、国内外の注目を浴びています。コロナ禍を経て高まるリアルイベントへの期待、関西地域活性化への大きな弾みとして会場全体が熱気と希望に包まれる中、参加団体・企業は社会課題解決や新たな価値創出に向け、それぞれの技術・サービスを惜しみなく発信しています。

万博テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」

 万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」は、持続可能な開発、健康、共生を軸に、新しい未来への指針を示すものです。CO2排出量を大幅に削減するコンクリート技術、循環型のものづくり、暮らしや医療を変える新発想、地球視点で新たな価値をデザインする家具ブランド、革新的な飲食サービス……、このテーマのもと展示される製品・サービスや施設の多くは、多様な知財(特許・意匠・商標など)によって支えられています。知財は単なる権利保護にとどまらず、企業価値の向上や社会課題の解決、日本発の技術や文化を世界へ伝える原動力となっているのです。

社会を発展に導く、数々の『知財』

 本特別号では、万博で注目を集める5社の取組について、各社のキーパーソンにインタビュー。それぞれの企業は、どんな未来社会を展望し、どのように知財を活かした活動をしているのか。アイデアの具現化に取り組む現場の生の声や知財戦略の実例に触れることで、知財が今後の社会を形づくる〝未来への力〟であることを感じ取ることができるでしょう。
 知財はものづくりやサービス、その根底にあるアイデアを守り、強くし、社会を発展に導く大きな可能性を持っています。2025年大阪・関西万博という舞台で躍動する日本企業の挑戦を実感し、未来をともに創っていく一歩を感じてください。本特別号が、知財の価値と可能性を考えるきっかけとなれば幸いです。

特集1 鹿島建設株式会社

Interview 01

鹿島建設の社外連携に見る
未来を見据えた建設業の知財のあり方

鹿島建設株式会社

令和7年度「知財功労賞」において「大阪・関西万博特別賞」を受賞し、同万博では「未来社会ショーケース グリーン万博・ジュニアSDGsキャンプ」のブロンズパートナーとして、環境配慮型コンクリートドーム「CUCO®-SUICOMドーム」の建設や、体験型プログラムの実施など、SDGsへの貢献を目指した取組を行っている鹿島建設。他社と技術を共同開発するなど社外連携を行う中で、知財についてどのようにお考えなのか、同社の知的財産部長・櫻井克己さんに伺いました。

特集2 株式会社サイエンス

Interview 02

強固で多角的な知財戦略で、
圧倒的な競争優位性を確立

株式会社サイエンス

大阪・関西万博に出展した「ミライ人間洗濯機」が大きな注目を集めているサイエンス。知財功労賞(大阪・関西万博特別賞)も受賞された同社の技術責任者である平江真輝専務取締役に、万博出展の舞台裏から、同社が推進する知財戦略、そして未来への展望についてお話を伺いました。

特集3 株式会社金森合金

Interview 03

技術と思いを未来へつなぐ、
新たな物語の創造へ

株式会社金森合金

1714年創業の鋳造メーカー、金森合金。24代目の高下裕子さんは、知財を駆使して自社ブランドを立ち上げ、また万博での活動が知財功労賞(大阪・関西万博特別賞)に結実しました。伝統と革新を両立させる挑戦について、お話を伺います。

特集4 くら寿司株式会社

Interview 04

「安心」+「万博」の斬新発想で特許取得
知財を武器に、新たな食体験を提供

くら寿司株式会社

大阪・関西万博を通じて「世界のレストランに革命を起こす」ことを目指すくら寿司。日本発のアイデア「回転寿司」の安全性を知財によって守り、さらに積極的な知財戦略で独自サービスを進化させる、同社の競争力の源泉や未来への展望について、岡本浩之取締役本部長にお聞きしました。

特集5 株式会社カンディハウス

Interview 05

万博を地域連携と世界発信の好機に、
旭川の物語をデザインに乗せて

株式会社カンディハウス

令和7年度の知的財産権制度活用優良企業として特許庁長官表彰を受賞した木製家具メーカー、カンディハウス。デザインを核とした経営とそれを支える知財戦略、そして大阪・関西万博に込めた思いを、染谷社長に伺いました。