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Vol.42
広報誌「とっきょ」2019年4・5月号

あなたの悩み、解決のお手伝いをします 
第5回 知財総合支援窓口へようこそ!

CASE5 木下精密工業株式会社

  1. 1コマ目地の文:木下精密工業は工業ミシンの部品を製造してきた 1コマ目吹き出し:社長「発明の源は現場にあり!」 1コマ目地の文:を信条として製品を作っている 2コマ目地の文:とある縫製工場を訪れた時のこと 2コマ目吹き出し:女性社員A「ボビン交換が大変!」女性社員B「早いと10分位でなくなるし 手間よねぇ」社長「ボビンの交換回数を減らせれば作業が楽になるな」 3コマ目地の文:ピーン 4コマ目地の文:特許取得 この発想から開発されたのがオートボビンチェンジャー 工業用ミシンに付帯する装置で最大8個のボビンが装填されボビンの糸がなくなればボビンが自動で交換されます
  2. 5コマ目吹き出し:女性社員A「2時間以上も作業が中断しないわ」 5コマ目地の文:ダダダダッ 生産性が上がりました 6コマ目地の文:この頃、縫製産業は海外の生産が主流ということもあり弁理士に依頼をしてミシンの生産国であるアメリカ、ドイツ、中国へと特許出願を進めた 7コマ目地の文:ズーン 7コマ目吹き出し:社長「外国への出願費用ってこんなにかかるのか なんとかならないものか」
  3. 8コマ目地の文:海外のミシンメーカーが集まる展示会にも出展 8コマ目吹き出し:女性社員C「このようにボビンの交換が減ることで手間を省き作業者の負担が減ります 合理化につながり生産効率も上がります」 8コマ目地の文:これは良い! 人件費増に悩むアパレル縫製メーカーから引き合いが急増した 9コマ目吹き出し:女性社員C「アジア各国の問い合わせも増えてきましたね」社長「また新たな装置も考えたけど外国への出願費用が不安だしなぁ 知財総合支援窓口に相談してみようか」
  4. 10コマ目地の文:そして知財総合支援窓口へ 10コマ目吹き出し:窓口係員「海外の取引に向けての注意点と費用についてですね」 11コマ目吹き出し:窓口係員「アジアでのビジネスは模倣品が心配になりますよね 特許を取っていてもノウハウや技術の管理といったことも重要です」「費用については外国出願補助金という制度もあります 申請についてもお手伝いします」 12コマ目吹き出し:窓口係員「あとは海外での契約に詳しい専門家(弁護士と海外知的財産プロデューサー※)をご紹介しますね」社長・女性社員C「ありがとうございます!」
  5. 13コマ目地の文:そんな折にアジアの企業展示会で・・・ 14コマ目吹き出し:女性社員C「社長、あれ・・・!!」 15コマ目吹き出し:女性社員C「オートボビンチェンジャーとそっくりですよね」 16コマ目地の文:うちの模倣品を自社製品として展示してる しかも大々的に・・・ 17コマ目地の文:模倣品だけどさすがに精度は低い・・・製造技術はそこまで高くないのか
  6. 18コマ目地の文:こんな出来事もあり弁護士のアドバイスでライセンス契約や秘密保持契約について検討を重ねるとともに海外知的財産プロデューサーからはアジア企業との取引にまつわる様々な事例を聞いた 18コマ目弁護士横地の文:ここをこうしましょう 18コマ目吹き出し:海外知的財産プロデューサー「こんなことがありまして・・・」 18コマ目地の文:ふむふむ 19コマ目地の文:海外での取引について検討を重ねていたところアジアのメーカーから打診がきた 19コマ目吹き出し:アジアのメーカー男性社員「部品販売だけではなくオートボビンチェンジャーの製造技術提携もしませんか」 20コマ目吹き出し:社長「お断りします」海外知的財産プロデューサー「独自の技術を開示する際にはくれぐれも注意してください」女性社員C「事例を教えてもらっていて良かった」 20コマ目地の文:窓口や専門家からの情報によって契約に慎重になることができた
  7. 21コマ目地の文:木下精密工業のHPには様々な国から問い合わせが増加中 22コマ目地の文:技術の改良を重ねるとともに引き続き、海外知的財産プロデューサーによる海外取引などに関する支援や外国出願補助金申請等に取り組んでいる 22コマ目吹き出し:社長「さらなる海外進出に向けてよろしくお願いします」窓口係員「今後もがんばっていきましょう」

※海外知的財産プロデューサー:企業における豊富な知的財産経験と海外駐在経験を有する知的財産のスペシャリスト

相談者より

私は発明が趣味で、窓口利用前から、当社業務に関連するものからしないものまで、さまざまな特許を取得していました。しかし、取得するだけで満足し、放置している状況でした。窓口を利用するようになって、当社の商標更新や、保有する産業財産権の棚卸しなどへのアドバイスをいただき、知財をビジネスに活用するためのノウハウが理解できるようになりました。海外展開においても親身にアドバイスをしていただき、本当に助かっています。(木下治彦 代表取締役)

窓口担当者より

「発明の源は現場にあり」をモットーとする同社は、革新的な技術開発とその保護にも極めて意欲的に取り組んでいただけました。同社製品のボビンチェンジャーは、効率化を図るアパレル工場に最適な商品であるため、海外での需要が今後も拡大していくことが予想されます。各国への外国出願補助金のご相談はもちろん、これからは外国人従業員からの技術漏えい対策などについても支援していければと考えております。(愛知県総合支援窓口:上野 哲郎)

木下精密工業株式会社

企業情報

所在地 愛知県名古屋市北区丸新町201
URL https://kinoshita-abc.jp/(外部サイトへリンク)
設立年 1948年
業種 製造業
従業員数 70人

企業概要

主力商品である工業ミシン部品に加え、自動車内装品や工業ミシンの生産性を向上させる装置を製品化しています。国内外で特許権などを取得し、海外展開をしており、近年は航空分野の部品加工にも参入。2016年「はばたく中小企業・小規模事業者300社」、2018年12月「地域未来牽引企業」に選定。

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TEL 0570-082100(8時30分~17時15分)
※土日・祝日は除く
※各窓口により異なる場合があります
URL https://chizai-portal.inpit.go.jp/(外部サイトへリンク)
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