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Vol.54
広報誌「とっきょ」2022年10月11日発行号

特集1:三菱マテリアル株式会社

再生可能エネルギーと
カーボンニュートラルで地球を守る

CO2を資源として活用してカーボンニュートラルを実現

再生可能エネルギーとは別の軸で、金属資源のリサイクルも積極的に進めています。日本のように金属資源が少ない国にとって、パソコンや携帯電話などに含まれている銅をはじめとする金属を回収してまた使える形に加工する技術は、経済的な意味でも安全保障的な意味でも重要になると思います。また、原産国から鉱石を船で輸送してくる必要がなくなるため、その分CO2排出の抑制にもつながります。

ただし、事業活動する上でCO2の排出をゼロにするのは極めて難しい。発想を転換して、CO2を有効利用する方向にも目を向けないといけません。そこで私たちが取り組んでいるのが、CO2から炭素を取り出す分解・資源化の技術です。取り出した炭素は、タイヤの材料や電子機器に使われる炭素ナノ材料として使用することで、二酸化炭素を資源として有効活用できる。そんな仕組みを現在研究しているところで、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として採択されています。こちらの技術は積極的に国内外に特許出願しており、特にシステム全体をカバーする発明は世界で権利化するために、PCT国際出願をしています。

電子機器類の廃基盤(E-Scrap)のリサイクル
同社における電子機器類の廃基盤(E-Scrap)のリサイクル処理能力は年間約16万トンにおよび、実に、全世界の発生量の約20パーセントを占める。国内2箇所の製錬所で高純度の地金にリサイクルされる。
ふじみ野市にあるNEFCバイオガス発電プラント
ふじみ野市にあるNEFCバイオガス発電プラント。食品関連事業者から出される食品廃棄物を処理し、そこで得られたバイオガスを用いて発電する。
1907年に同社の前身・三菱合資会社が運転を開始した、碇水力発電所
1907年に同社の前身・三菱合資会社が運転を開始した、碇水力発電所。建築構造物は、明治時代のモダンな赤レンガ造りの面影を残しており、土木学会選奨土木遺産にも認定されている。
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