• 用語解説

ここから本文です。

Vol.45

あのとき、あの知財
大ヒットの裏側を探る!

ハイチュウ
(森永製菓株式会社)

心地よい噛みごたえとジューシーな味わいのソフトキャンディ。 あめとガムの中間のような食感で、ストロベリーなどの定番のほか、地域限定の「おみやげハイチュウ」や期間限定フレーバーも人気。

ハイチュウの写真

発売:1975年
登録商標 第 1327395号 / 第 3276055号 / 第 6052868号

研究所第二商品開発センター 主席研究員 大野芳裕さん

ヒットのワケ

発売以来、「ハイチュウ」は噛みごたえを追求してきました。砂糖の結晶サイズをそろえ、空気をつぶさずに保持することは専門的に見ると相反する作業。大難問でしたが、それを可能にする装置を作ったことが独特の噛みごたえを確立する大きなきっかけとなりました。今まで約300種を発売しましたが都度微調整を重ね、新しいフレーバーでも、食べれば「ハイチュウらしさ」をきっと感じてもらえると思いますよ!

研究所第二商品開発センター 主席研究員 大野芳裕さん

絶妙な噛みごたえとジューシーさで国内で年間8.88億粒を売り上げる

森永製菓の「ハイチュウ」が発売されたのは、1975年。前身は1956年から販売されていた柔らかいフルーツタフィーだ。そのチューイング性を特化し、開発のコンセプトは「食べられるチューイングガム」。1899年の創業以来蓄積してきたキャラメル製造の技術に加えてさらなる研究を重ね、〝ソフトでありながらチューイング性があり、歯につかない?という新しさで、大ヒットした。

独特のチューイング性を生み出すのは、砂糖の結晶化のコントロールと水分のバランス、エアレーション(空気の含ませ方)がカギを握る。単に柔らかくするだけなら水分を増やせばいいが、それでは心地よい噛みごたえは失われてしまう。そこで、試行錯誤をして砂糖の結晶サイズをそろえながら、空気をつぶさずに生地に含ませるという技術を確立し、専用装置も開発することで、求めるチューイング性に到達。製造技術と専用装置の両方で特許を取得した。

「ハイチュウ」は、45年来の定番商品だが、日々改良にも励んでいる。日本人の噛む力が年々弱まっていることから、時代に合わせて硬さを微調整。1パックを10粒から12粒に増量した2000年には「1パック全てを飽きずに食べて満足してもらってこそ商品」との思いから、エアレーションを見直し、より軽やかな食感にした。現在は海外37の国と地域でも販売。国により好みも異なるため、同じフレーバーでも風味の濃淡や硬さを変えるなど細やかな調整を欠かさない。

ハイチュウの詳細写真
2013年、それまで内側にあったフルーツ層を外側に変更。噛みはじめからフルーツ感をより感じられる構造になった。

新フレーバーも次々登場し、3月には果実ピューレ2倍の商品も発売されるが、大切にしているのは、どんな時代に誰が食べても常に「ハイチュウ」を感じてもらえること。根幹となるチューイング性や味わいは変えることなく、消費者の嗜好に応える挑戦は続いていく。

※従来品比。

ページTOPへ

Vol.45 Contents 
広報誌「とっきょ」2020年3月9日発行号

BACK NUMBER
広報誌「とっきょ」バックナンバー