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発想の転換で新たな価値を創造 とっきょ

Vol.67 2026年1月8日発行号

特別企画 産業財産権制度140年


2025年は、日本で専売特許条例が公布されてから140年となります。
これを記念して、2015年から2025年までの10年間における印象的な出来事と、現役職員の振り返りを連載していきます。


直近10年のピックアップ 意匠編

専門家派遣でスタートアップの知財活動を支援!

 革新的な技術やアイデアをもとに急成長を目指すスタートアップがビジネスの世界で戦うためには、知財戦略が必要不可欠。そこで、特許庁とINPIT(独立行政法人工業所有権情報・研修館)では、スタートアップの知財活動を促進するための支援を行っています。
 2018年度から始まった知財アクセラレーションプログラムIP Acceleration program for Startups(IPAS)では、ビジネスと知財の専門家からなるメンタリングチームをスタートアップに派遣し、事業戦略に連動した知財戦略の構築を支援。2024年度からはINPITに移管し、通年応募を受け付ける等、より利便性を高めた形で実施しています。これまで122社※1を支援し、2025年ノーベル生理学・医学賞を受賞された坂口志文博士らが創業したレグセル株式会社もその一つです※2
 そして、2023年度からは、スタートアップに出資を行っているベンチャーキャピタル(VC)へ弁理士・弁護士といった知財の専門家を派遣するVC-IPASも開始。派遣された専門家が、VCのキャピタリストと協働してスタートアップを支援するとともに、知財支援に関する知見の共有をVCに行っています。これまでにのべ46社※3のVCに派遣。「知財や技術の知識が向上し、投資への確度が上がった」、「知財まで見てもらえるVCは初めて」と好評です。

  • ※1:2025年6月現在 ※2:レグセル株式会社は、令和2年度IPASの支援先 ※3:2025年11月現在



レグセル株式会社は、IP BASEチャンネルにもご出演いただいております!

大学発スタートアップにスタートアップのあれこれ聞いてみた! ~レグセル株式会社【IPAS2020支援先】~

上の画像から別ページでYouTubeが開きます。(外部サイトへリンク)

現役職員が語る、特許庁の変遷 スタートアップ支援編
横山さん

横山 天斗

2023年入庁。合金、炉、二次電池分野の特許審査補佐業務を担当。

湊さん

湊 和也

2011年入庁。特許審査のほか、ASEAN経済協力、法解釈、弁理士制度に関する業務などの経験をもつ。

横山さん
最近、革新的な技術やアイデアでビジネスを成功させるスタートアップのニュースをよく見かけますね。特許庁・INPITが実施しているIPASでは、スタートアップに対して、具体的にどんな支援をしているのですか?
湊さん
IPASは、ビジネスと知財の専門家からなるメンタリングチームをスタートアップに派遣して、スタートアップの社員の方々と議論しながら、ビジネスに対応した適切な事業戦略や知財戦略構築の支援を行っています。
横山さん
IPASに引き続いて、VC-IPASという事業も実施していますよね。IPASとVC-IPASの違いは何ですか?
湊さん
IPASは、スタートアップにメンタリングチームを派遣しますが、VC-IPASは、VCに知財の専門家を派遣するのですよ。派遣された知財の専門家は、VCのキャピタリストと相談しながら、投資候補や投資先のスタートアップに知財支援をしつつ、知財デューデリジェンスといったVCの知財業務も支援します。
横山さん
なるほど! スタートアップの成長を支援するとともに、適切なリスク評価によってVCの投資を後押しすることにもなるんですね。
湊さん
はい。イノベーションの担い手であるスタートアップの成長を、これからも知財の力で応援していきます!

Vol.67 記事一覧

特集1 オムロン太陽株式会社
特集 知財が広げるユニバーサルデザイン

Interview 01

ゆにもの特許

ユニバーサルデザインと知財で描く誰もが働きやすい社会

オムロン太陽株式会社

知的障がいや精神障がいのある方の雇用ニーズが高まる中、オムロン太陽が取り組む「ゆにもの」(ユニバーサルものづくり)。「ゆにもの」に関する知的財産権を無償で社会に開放するという画期的な戦略の狙いは、オムロングループ全体が目指す、誰もがいきいきと活躍できる未来社会の実現にありました。

特集2 錦城護謨株式会社
特集 知財が広げるユニバーサルデザイン

Interview 02

中小企業こそ

知財を力に、安心を世界へ広げるデザイン革命

錦城護謨株式会社

創業89年の歴史を持つ老舗ゴムメーカーが、なぜ福祉分野へ進出したのか。視覚障がい者誘導マット「歩導くんガイドウェイ」は、デザインと技術の力で点字ブロックが抱えていた課題を解決し、令和7年度知財功労賞(デザイン経営企業)を受賞。知的財産を「攻めの武器」として活用し、社会の課題解決に挑み続ける錦城護謨の取組について、太田社長に伺いました。

漫画 株式会社レーベン
知財戦略どうやって取り組んでいるの?

人に優しい『素直』なものづくり
ユニバーサルデザインは当社商品開発の“当たり前”

株式会社レーベン

人々の困りごとを解決するために次々に新商品を生み出し、知財活用を推進するレーベンの取組を紹介します。

INPIT支援 株式会社アジェンダ
アイデア・出願・事業展開・海外展開等

知財支援はINPITにおまかせ!

株式会社アジェンダ

「INPIT知財総合支援窓口」は独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)が、47都道府県に設置している地域密着型の相談窓口です。中小企業をはじめとした企業の皆さまの経営課題解決に向け、自社のアイデア、技術、デザイン、ブランドなどの“知財”の面から支援を行います。

特別企画 産業財産権制度140年
特別企画 産業財産権制度140年

専門家派遣でスタートアップの知財活動を支援!

2025年は、日本で専売特許条例が公布されてから140年となります。これを記念して、2015年から2025年までの10年間における印象的な出来事と、現役職員の振り返りを連載していきます。

知財トピック インタビュー動画
知財トピック

身近なものの中にあるユニバーサルデザインと知財

身近な生活の中にある様々な製品には、誰もが使いやすいよう工夫されたユニバーサルデザインが採用されています。これらのユニバーサルデザインの工夫は、特許権や意匠権といった知的財産権によって守られ、私たちの暮らしを豊かにしています。その具体例を紹介します。

特許庁からのお知らせ
特許庁からのお知らせ

オンライン発送制度が変更になります

AI関連発明の出願状況を調査し、結果を報告しています

「知的財産スタートブック」を公開しました

福島事例 古川プラスチック
知財が創る未来

ふくしまイノベーション「企業ファイル」FILE#07

古川プラスチック

2024年1月、特許庁は福島県及び公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構と、知的財産の保護及び活用に関する連携協定を締結しました。知財で福島の新しい時代を切り開く企業やプロジェクトを紹介します。

身近な知財 HONESTIES株式会社
身近な知財

どう着ても正しく着られる、
裏表も、前後もないシャツ

HONESTIES株式会社

さまざまなカタチで暮らしに進化をもたらす知財たち。新たなアイデアによって生まれた多彩なアイテムを紹介します。