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発想の転換で新たな価値を創造 とっきょ

Vol.67 2026年1月8日発行号

最新の知財トピック

身近なものの中にあるユニバーサルデザインと知財

身近な生活の中にある様々な製品には、誰もが使いやすいよう工夫されたユニバーサルデザインが採用されています。これらのユニバーサルデザインの工夫は、特許権や意匠権といった知的財産権によって守られ、私たちの暮らしを豊かにしています。その具体例を紹介します。

くぼみのあるデザインで、大型ボトルでも、持ちすく注ぎやすい

市販される2リットルペットボトル飲料では、中央にくぼみを設けることで、飲むときにボトルを握りやすく開けやすい、飲み終わった後は潰しやすい形状となっているものがあります。例えばサントリーの「天然水」はくぼみ部分に十字型の切り込みが設けられているので、飲んだ後、指で押して潰しやすい形状になっています。ほかにもアサヒ飲料の「らくエコボトル」なども同様のくぼみが設けられており、軽い力でボトルを潰せるようになっています。

  • アサヒ飲料株式会社:意匠登録第1425468号「包装用容器」
  • サントリーホールディングス株式会社:意匠登録第1747163号「包装用容器」
くぼみのあるデザイン

胴部のみ平行四辺形になっており、押すと自然にスライドし潰れやすくなるよう誘導



回したときに開けやすくて手が痛くないマヨネーズキャップと
分別しやすいドレッシング容器

キユーピーマヨネーズのボトルキャップには、「回したときに手が痛くない」ようにする工夫や、「繰り返し開け閉めしても壊れにくい」といった特徴が盛り込まれています。これは、キユーピーグループが掲げるユニバーサルデザイン原則に合致する工夫と言えます。また同社のドレッシングの一部製品では「分別のしやすさ」を実現したオリジナルの容器を採用。ツマミの引き裂き部分に工夫を施すことで、スムーズに中栓を取り外せる設計になっています。

  • 意匠登録第1648038号「包装用容器の蓋」ほか、特許第7081986号「合成樹脂製容器蓋」
回したときに開けやすい

分別する際に中栓のツマミ部を半周以上引き裂くことで、ボトルから中栓部分を簡単に取り外せる点が特徴。ツマミの開始部分を薄くして引き裂きやすくし、徐々に肉厚にすることによって、力の急激な変化を抑制している



凸形状の操作ボタンで触っただけでも開閉や数字がわかる

エレベーターの操作ボタン表面の文字・図形を凸形状とすることで、触れることにより操作ボタンの機能を容易に理解できるようにしています。東芝エレベータでは、さまざまな凸形状のサンプルモデルを作成し、視覚障がい者の方による検証を行いました。その結果、細い四角凸の形状が触知しやすいと評価され、当該形状を採用しています。

  • 意匠登録第1517977号「エレベータのかご用操作盤」、意匠登録第1517978号「エレベータのかご用操作盤」、意匠登録第1188314号「エレベーター操作器用ボタン」、意匠登録第1188315号「エレベーター操作器用ボタン」ほか
凸形状



多面体デザインを採用し、握りやすく、蓋を開けやすい

丸い瓶が滑りやすいのに対し、アヲハタの瓶では上部などに握りやすい多面体デザインを採用しており、女性や高齢者、子どもなど力が弱い人でも開栓がしやすいように配慮されています。

  • 意匠登録第1806632号「包装用瓶」ほか
多面体デザイン

Vol.67 記事一覧

特集1 オムロン太陽株式会社
特集 知財が広げるユニバーサルデザイン

Interview 01

ゆにもの特許

ユニバーサルデザインと知財で描く誰もが働きやすい社会

オムロン太陽株式会社

知的障がいや精神障がいのある方の雇用ニーズが高まる中、オムロン太陽が取り組む「ゆにもの」(ユニバーサルものづくり)。「ゆにもの」に関する知的財産権を無償で社会に開放するという画期的な戦略の狙いは、オムロングループ全体が目指す、誰もがいきいきと活躍できる未来社会の実現にありました。

特集2 錦城護謨株式会社
特集 知財が広げるユニバーサルデザイン

Interview 02

中小企業こそ

知財を力に、安心を世界へ広げるデザイン革命

錦城護謨株式会社

創業89年の歴史を持つ老舗ゴムメーカーが、なぜ福祉分野へ進出したのか。視覚障がい者誘導マット「歩導くんガイドウェイ」は、デザインと技術の力で点字ブロックが抱えていた課題を解決し、令和7年度知財功労賞(デザイン経営企業)を受賞。知的財産を「攻めの武器」として活用し、社会の課題解決に挑み続ける錦城護謨の取組について、太田社長に伺いました。

漫画 株式会社レーベン
知財戦略どうやって取り組んでいるの?

人に優しい『素直』なものづくり
ユニバーサルデザインは当社商品開発の“当たり前”

株式会社レーベン

人々の困りごとを解決するために次々に新商品を生み出し、知財活用を推進するレーベンの取組を紹介します。

INPIT支援 株式会社アジェンダ
アイデア・出願・事業展開・海外展開等

知財支援はINPITにおまかせ!

株式会社アジェンダ

「INPIT知財総合支援窓口」は独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)が、47都道府県に設置している地域密着型の相談窓口です。中小企業をはじめとした企業の皆さまの経営課題解決に向け、自社のアイデア、技術、デザイン、ブランドなどの“知財”の面から支援を行います。

特別企画 産業財産権制度140年
特別企画 産業財産権制度140年

専門家派遣でスタートアップの知財活動を支援!

2025年は、日本で専売特許条例が公布されてから140年となります。これを記念して、2015年から2025年までの10年間における印象的な出来事と、現役職員の振り返りを連載していきます。

知財トピック インタビュー動画
知財トピック

身近なものの中にあるユニバーサルデザインと知財

身近な生活の中にある様々な製品には、誰もが使いやすいよう工夫されたユニバーサルデザインが採用されています。これらのユニバーサルデザインの工夫は、特許権や意匠権といった知的財産権によって守られ、私たちの暮らしを豊かにしています。その具体例を紹介します。

特許庁からのお知らせ
特許庁からのお知らせ

オンライン発送制度が変更になります

AI関連発明の出願状況を調査し、結果を報告しています

「知的財産スタートブック」を公開しました

福島事例 古川プラスチック
知財が創る未来

ふくしまイノベーション「企業ファイル」FILE#07

古川プラスチック

2024年1月、特許庁は福島県及び公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構と、知的財産の保護及び活用に関する連携協定を締結しました。知財で福島の新しい時代を切り開く企業やプロジェクトを紹介します。

身近な知財 HONESTIES株式会社
身近な知財

どう着ても正しく着られる、
裏表も、前後もないシャツ

HONESTIES株式会社

さまざまなカタチで暮らしに進化をもたらす知財たち。新たなアイデアによって生まれた多彩なアイテムを紹介します。