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参考審決等の英訳

我が国の産業財産権に関する国際的な情報発信の一環として、事件の種類、分野などに応じて法解釈や運用の理解に参考となると考えられる審決等(審決、異議決定、判定)の人手翻訳による英訳を提供しています。

一覧

参考審決等の英訳目次

2022年10月追加分

1. 特許・実用新案

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
判示事項 要約
不服 2017-013961 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 本願発明は、「複数のキャラクタの中から、第3者キャラクタを抽出」しているのに対し、引用発明は「NPC人数を増減設定」している点で相違するものの、相違点に係る本願発明の発明特定事項は、引用発明に、複数のキャラクタの中から、ゲームのキャラクタの情報に応じて特定のキャラクタを抽出するという周知技術を適用して容易に想到し得たものであると判断した事案。
不服 2019-000892 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 ユーザーが表示を要求する対象が、本願発明においては、「装飾オブジェクト」であるのに対して、引用発明においては、リアルタイムに反応する「キャラクタ動画」である点で相違するものの、引用発明において、主人公がユーザギフティング機能を使って視聴者からの作品を装着する公知技術を適用し、「装飾オブジェクト」を表示を要求する対象とすることは当業者が容易になし得ると判断した事案。
不服 2019-014077 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 本件補正後の請求項1に記載された構成要件の内、一部はサーバを特定する構成要件であって、情報処理装置を直接的に特定する構成要件ではないから、本件補正後発明を特定する構成要件は、サーバを特定する構成要件以外の部分であると判断した事案。
不服 2020-008792 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 本件補正発明の抗体は、「エボラウイルスマスキング用」と特定されているが、本件明細書等から本「マスキング」を解釈すると、引例の抗体も「マスキング」するもの認定できるため、本件補正発明は進歩性を欠き、独立特許要件を満たさないと判断した事案。
不服 2020-009714 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、補正 審判請求時の補正について、請求項1の「弱塩基、・・・等の化学物質」を「カオトロープ」にするのは目的外補正であり、同補正後の請求項21に係る発明(支持体表面と所定の試薬と取扱説明書を含み、前記支持体がカオトロープで含浸されるというキット)は、引例と周知技術等から容易想到で独立特許要件を満たさないと判断した事案。
無効 2015-800133 日本語(PDF) 英語(PDF) 特許請求の範囲 特許請求の範囲に記載された「Au-Sn系はんだ」とは、一般的な技術用語としてのAuとSnの成分比率等が何ら限定されない「Au-Sn系はんだ」を意味すると解した上で、このようなはんだを用いた特許請求の範囲に記載のガイドワイヤは当業者が本件発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるとはいえないから、サポート要件を満たさないと判断した事案。
無効 2018-800027 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性、分割 本件発明は、実施例の爪部及び凹部のそれぞれを「嵌合部」及び「被嵌合部」とした上で、「前記取付板と前記回路遮断器とに夫々対応して設けられた嵌合部と被嵌合部とが互いに嵌合する」との構成を特定するものであるが、当該構成は原出願の当初明細書等に記載した事項の範囲内のものであり、分割要件を満たしていると判断した事案。
異議 2017-701223 日本語(PDF) 英語(PDF) 特許請求の範囲 本件発明の「炭化タングステン粒子の質量により秤量したメジアン粒径」が、どのような測定方法に基づく数値であるのか明らかでないから、明確性要件を満たさないと判断した事案。

2. 商標

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2019-011255 日本語(PDF) 英語(PDF) 本願商標をその指定役務について使用した場合、これに接した取引者、需要者は、本願商標を、「六本木通りという呼び名の道路に近接する場所に所在する、弁理士の事務所」程の意味合いとして理解、認識するにとどまり、このような本願商標は、単に、役務の提供場所あるいは役務を提供する者の所在を表すものであるから、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であると判断した事案。

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2022年9月追加分

1. 特許・実用新案

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
判示事項 要約
不服 2019-001931 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(明細書、特許請求の範囲) 光学特性を数値範囲で特定した物の発明において、特許請求の範囲の記載は、発明の課題を定量的に言い換えたに過ぎないものであるとして、発明の詳細な説明、図面及び技術常識を参酌しても、請求項に係る発明が、本件発明の課題を解決することができると当業者が認識することができないとして、サポート要件の充足を否定した事案。
不服 2019-003501 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 プロセス変数の現在の状態が、本願発明ではグラフィックの輪郭の形状によって表されるのに対し、引用発明では棒グラフの先端形状によって表されるが、棒グラフの先端は、棒グラフの上辺の輪郭をなしプロセス量(液位)の状態が表されるものであるから、実質的な相違点ではないこと等により、進歩性が否定された事案。
不服 2019-014815 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 用法・用量、心臓の病歴、及び医薬組成物の用途に係る相違点1、2、及び3について、主引例が参照する副引例に記載された事項及び技術常識に基づいて、相違点1及び2は実質的な相違点ではなく、相違点3に係る本願発明の発明特定事項を採用することは容易想到と判断した事案。
不服 2020-001374 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(特許請求の範囲) コンタクトレンズ用の組成物に関する発明について、実施例に基づいて認定した引用発明はアクリレート系UV遮断剤を備えていないという相違点があったものの、明細書中にはアクリレート系UV遮断剤を使用できるという一般記載があったため、容易想到であるとされた事案。
不服 2020-001870 日本語(PDF) 英語(PDF) 補正 補正により追加された「軸突起切欠き部の径方向の最大長さが、前記複数の薄板の径方向の最大長さの60%未満である」について、当初明細書等には具体的な数値は記載されておらず、図4はこれを厳密に特定できるほどの正確さを有したものとは認められないため、新規事項であるとして出願を拒絶した事案。
不服 2020-003426 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、補正 出願当初の明細書にBrCI3とBCI3の両方が記載されており、一方が誤りであることは明らかであった案件において、BrCI3を全て削除しBCI3のみを残す補正が、新規事項の追加になるとした事例。
不服 2020-008184 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 審判請求時の補正により「自動的に」などの限定が付加されたが、引用発明において設定作業の一部の自動化は当業者が当然に追求すべき課題であって、進歩性を有しないものであるから、当該補正は独立特許要件を満たしていないとして却下し、原査定を維持した事案。
不服 2020-012022 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 本件明細書に記載されたフィルムの衝撃強度はエンボス加工後のものであるため、審判請求時に補正によって追加された、エンボス加工前のフィルムの衝撃強度については本件明細書には記載されていないためその補正が新たな技術的事項を導入するものであるとして補正が却下されたが、補正が適法であったとしても相違点が実質的な相違点にならないと判断された事案。
不服 2020-012930 日本語(PDF) 英語(PDF) 発明該当性 「カット手法を分析する方法」に関する本願発明について、本願発明の各ステップはいずれも人間の精神活動そのものであるから、本願発明は、人間の精神活動そのものであり、自然法則を利用したものではなく、特許法2条で定義される「発明」に該当しないと判断した事案。
不服 2020-013284 日本語(PDF) 英語(PDF) 記載要件(明細書、特許請求の範囲) 形状に特徴があるにもかかわらず形状が明細書から特定できないものについて、明確性及び実施可能要件を満たさないとした事例。
不服 2020-016855 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 本願発明はRAMクリアスイッチが初期化する範囲に未使用領域を含み、引用文献では未使用領域を含むか否か不明であるが、初期化する範囲が未使用部分を含むように構成することは周知技術として進歩性を否定した事案。
不服 2021-002565 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 本願発明では、「導光路に供給する光信号」が、「所定の第1周波数及び偏光を有する」ものであり、「出力信号」が、「前記光信号の大きさおよび偏光に対応した」ものであるのに対して、引用発明はその構成を備えていないが、被測定光ファイバ内に生じるブリルアン散乱光の周知技術が入力の周波数を変更して請求項の対応関係を満たしているとして進歩性を否定した事案。
不服 2021-005438 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 スクランブルキーパッド配列を用いて生成される認証方法の本願発明と引用発明とは,本願発明の「スクランブルキーパッド配列」が「電子デバイスにローカルに生成される」点及び本願発明が「スクランブルキーパッド配列」を「遠隔のコンピューティング装置に送信」する点で相違するが,引用文献2の示唆に鑑みれば,引用発明において本願発明の構成を得ることに当業者が格別の創作能力を有するものとは認められないとして,進歩性を否定した事案。
異議 2019-700852 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(特許請求の範囲)、補正 異議申立事件において、明確性、審査段階の補正の新規事項、及び進歩性に関して取消理由通知が出されたが、訂正請求及び意見書の提出によってこれらの取消事由が解消された事案。なお、サポート要件違反及び実施可能要件違反についても異議申立理由として挙げられていた。
異議 2020-700606 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(明細書、特許請求の範囲) ワクチンの有効成分となる物質が目的とする用途に実際に使用できることが明らかであるように刊行物に記載されていないとして、異議申立人が主張した引用発明は刊行物に記載されておらず、本件発明は容易想到ではないとされた事案。
異議 2021-700438 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 クリップされた動きベクトルを利用した映像復号化・符号化装置の本件発明について,米国企業から異議申立されたが,本件発明と主引例との相違点は,主引例には何ら記載はなく,その他の異議証拠から充足されるものではないとして,新規性及び進歩性を肯定した事案。

2. 意匠

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2021-005461 日本語(PDF) 英語(PDF) ジュネーブ改正協定第十条(2)に規定する国際登録の日にされた意匠登録出願とみなされた本願(国際意匠登録出願)において、物品「Caffee table」は引用意匠と共通するものの、特に相違点(エ)「天板と脚部の支持態様」が両意匠の類否判断に及ぼす影響は大きい等として、両意匠の形態は類似しないものであるから、本願意匠と引用意匠は類似しないとした事案。
不服 2021-008857 日本語(PDF) 英語(PDF) 本願意匠は「組立家屋」の部分意匠であって、引用意匠と相違する屋根の横幅に対する両壁面の横幅及び正面外壁の出入口の態様が意匠全体として類否判断に与える影響は大きく、引用意匠には類似しないとして、拒絶査定を取り消した事案。

3. 商標

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2020-002760 日本語(PDF) 英語(PDF) 「MEGURO」の標準文字商標について、戦前戦後の日本の二輪自動車業界をけん引してきた目黒製作所のブランドを指すとの請求人の主張に対して、現在一定の認知を得ているとは認められず、また「目黒」はありふれた氏であるから、商標法3条1項4号に該当するとして、拒絶査定が維持された事案。
異議 2020-300733 日本語(PDF) 英語(PDF) 商標法53条の2(代理人・代表者による不当登録の取消審判)の人的要件として、他の同盟国の商標権者との契約上の特別な関係や法的関係にある者に限定されず、商標権者の商品を継続的に輸入・販売する者なども指すと解すべきとして、本規定に該当し登録を取り消すべきとされた事案。

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2022年1月追加分

1. 特許・実用新案

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
判示事項 要約
不服 2019-003546 日本語(PDF) 英語(PDF) 記載要件(特許請求の範囲) 本件明細書には「代表的な実施形態」が記載されているものの、そのなかに本願請求項1に記載の所定のガラス組成を満足できる具体例が開示されているとは認識できないから、本願発明が所定の課題を解決できると認識することはできないとして、サポート要件を満たさないとした事案。
不服 2019-009046 日本語(PDF) 英語(PDF) 記載要件(明細書、特許請求の範囲) 本件のエネルギー発生原理は、ハイドリノ原子の存在を前提とするが、量子力学として確立した技術常識によれば、水素原子の主量子数は正の整数であることを要するから、ハイドリノ原子の存在は、量子力学として確立した技術常識に反し、実施可能化要件違反とサポート要件違反とされた事案。
不服 2019-009557 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 「タバコ由来の熱分解油を提供する方法」の国際出願に基づく発明に関し、引用発明は、「タバコ熱分解生成物」が、どのように得られたものか明らかでない点で相違するが、引用例2の技術的事項を採用することは、容易であると判断とした事案。
不服 2019-010292 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、分割 分割出願である本件の原出願において,分割要件を満たさず、原々々出願の出願日に不遡及とした拒絶査定が確定しているから,当該原出願についての出願日不遡及の判断を,本件の審理において争うことはできないとされ、原々々出願の公開公報により新規性がないとされた事案。
不服 2020-002773 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 エラストマーの製造方法に関する発明について、引用発明では溶剤に含まれる微量不純物が規定されているのに対し、本発明では不純物の特定がないという相違点について、本発明は不純物を含む態様を排除しているとは認められないから、上記相違点は実質的な相違点ではないとして、進歩性を否定した事案。
不服 2020-003391 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、補正 審判請求時にした補正の演出装置の所定の動作を「消費電流が上限値を超えないように抑制する」点に関して、実際の遊技機の消費電流が、所定の上限値を必ず超えないようにするための構成が明細書に記載されておらず新規事項追加であり、また、当該補正発明は、引用発明から新規性がないため独立特許要件を満たさないとして、審判請求時にした補正を却下し原査定を維持した事案。
不服 2020-005342 日本語(PDF) 英語(PDF) 発明該当性 本願はデータ構造を対象とした請求項を含む出願であり、その請求項については「データ構造」に基づく情報処理を具体的に特定するものではなく、「人為的な取決め」を記載したにとどまるものであるとして、発明該当性を否定した事案。
不服 2020-006497 日本語(PDF) 英語(PDF) 拡大先願、記載要件(明細書) 異種金属接合材に関する発明について、本発明のNiめっき層の厚み10~120nmと、先願発明のNiめっき層の厚み10~800nmが重複すると認めつつも、本発明は厚みの上限を特定することで特有の効果を奏するとして、厚みの上限の相違は実質的な相違点であり、29条の2によって拒絶されないとした事案。
不服 2020-006853 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 ターゲット送信パスを取得する方法に関する発明において、本発明は、ネットワークノードの負荷に基づいてノード滞留時間を取得するのに対して、引用発明は、ノードの負荷からレイテンシ値を取得することについては記載されておらず、周知技術であるともいえないとして,進歩性を肯定した事案。
不服 2020-007357 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 本件発明の「振動減衰体は、積層体に対しての積層方向の荷重下で、15MPa以上であって、55MPa以下の応力をもって中空部に充填されている」との数値範囲について、引用発明は、「積層方向の無荷重下」である点で相違するが使用状況を考慮して容易想到と判断した事案。
不服 2020-007606 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 本件発明の組成物の使用に係る事項(治療用の密閉空間を提供する工程、被験者を前記密閉空間に曝露する工程)は、組成物自体を特定する事項とはいえないとし、仮に、組成物を特定する事項であると判断しても、本件発明は、進歩性がないとされた事案。
不服 2020-007706 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 補正後の本件発明は、基板を回転しながらプラズマ処理を行うのに対して、引用発明には基板を回転させることが開示されていないという相違点について、基板を回転させながらプラズマ処理を行うことは周知技術であるから、補正後の本件発明は進歩性を有しないと判断した事案。
不服 2020-008197 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 PT-DC療法に関する発明において、本発明は有効成分の用量を特定しているのに対し、主引例は用量の明記がないという相違点において、副引例には本発明で規定する用量が開示されているから、主引例と副引例に基づいて、進歩性を否定した事案。
不服 2020-009408 日本語(PDF) 英語(PDF) 二重特許 遊技機に関する本件発明について、同日発明は、発明特定事項が2つの選択肢を択一的に示したものであり、該選択肢中の1つ目の選択肢のみをその選択肢に係る発明特定事項と仮定したときの同日発明と本願発明とは相違点はないから、2つの発明は同一であるとされた事案。
不服 2020-010043 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 アンテナアレイに関する発明について、本発明はスイッチの入力部が回路の出力部である共通ノードに結合していることを規定するのに対し、引用発明に記載の端子は信号の入出力が可能であり、かつ、本発明の信号の流れとすることは周知技術に鑑みれば容易であるとして、進歩性を否定した事案。
不服 2020-011889 日本語(PDF) 英語(PDF) 記載要件(特許請求の範囲) 本件発明は、「運動動作時のノイズ低減された心電図を測定することのできる心電図測定用衣服の提供」という課題に対し、運動動作時にノイズ低減をするための構成が特定されていないため、本件の課題を解決するための手段が反映されていないとして、サポート要件を満たしていないとした事案。
不服 2020-013425 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 電極を介して積層した多層基板に関する発明において、本発明は電極間の導体粒子の配置や、基板間の絶縁接着について規定するのに対し、主引例は具体的な接続態様について特定がないが、異方性導電性フィルムの副引例に鑑みればそのような具体的な接続態様に想到することは容易であるとして、進歩性を否定した事案。
不服 2020-015147 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 本件補正後発明は、引用例の請求項1(最も範囲の広い請求項)に係る発明を除く趣旨の補正(いわゆる「除くクレーム」形式の補正)がされたが、依然として、引用発明に基づいて容易に発明をすることができたとされた事案。
不服 2020-015170 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 「気密封止されたLED灯」に関する発明について、構造体の接合技術として、金錫はんだを用いることが周知技術であり、さらに、金錫はんだのような鉛を使用していない半田を用いることは環境等に配慮した構成となることから、動機付けが存在するとして、進歩性を否定した事案。
無効 2017-800070 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(特許請求の範囲)、発明該当性 本件発明は、「皮下埋め込み後に自動注入可能であることを識別できるアクセスポートを提供する」という課題に対し、本件明細書には、X線で可視の識別可能な特徴を知覚した医師等が、アクセスポートの識別ができる旨は記載されているものの、直ちに自動注入可能なアクセスポートであると識別できることが自明とはいえないため、サポート要件を満たさず、また、進歩性がないとされた事案。
無効 2019-800076 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 ディスプレイ等を保護するシート貼付構造体に関する発明について、本発明は小さい一カ所の仮止部を有するのに対して、引用発明では仮止部の態様が不明であるとの相違点において、引用文献の仮止部はクリーニング機能も奏することから、小さい一カ所の仮止部にはあたらないとして、進歩性を肯定した事案。
異議 2020-700822 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 割線を有する錠剤に関する本件発明について、甲1は、識別コードを有する割線付錠剤を割線と識別コードの位置関係でA~E型に分類したもので、A~E型以外の新たな類型を想到しようとする動機づけがないとして、特許異議の申立ての理由がないとした事案。

2. 商標

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2017-008819 日本語(PDF) 英語(PDF) 「Tuche」の横文字からなる防護標章について、他人が、原登録商標を、それに係る指定商品とは非類似の本願の指定商品に使用したとしても、出所の混同を生ずるおそれがあるものとはいえないとして、法64条1項に規定する要件を満たさないと判断した事案。
無効 2019-890084 日本語(PDF) 英語(PDF) 本件商標と引用商標の類似性の程度は高く、本件商標権者が,本件商標をその指定役務に使用した場合,その役務の出所について混同を生ずるおそれがあるとして、商標法第4条第1項第15号により、本件商標を無効とした事案。

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2021年11月追加分

1. 特許・実用新案

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
判示事項 要約
不服 2015-004779 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 本願発明は「コンタクトレンズ用装着点眼液」であるのに対し、引用発明は用途が特定されていない「眼科用組成物」である点で相違するものの、引用発明の眼科用組成物をコンタクトレンズ用の装着液及び点眼液に用いることは容易であり、格別の効果も認められないとした事案。
不服 2018-005143 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 加齢性の筋疾患又は筋力低下の予防を用途の一つとし、ローヤルゼリーの用法用量を規定する組成物に関する発明について、引用文献1及び2に基づいて、ローヤルゼリーを加齢による筋力低下予防に使用することや、またその用法用量を規定することは容易であるとして、進歩性を否定した事案。
不服 2018-014937 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性、補正 地熱発電施設設置方法に関する本願発明について、目的外補正、新規事項追加、進歩性要件違反(予備的検討)を理由として審判請求時の補正を却下し、原査定の新規性要件違反を支持した事案。
不服 2019-001157 日本語(PDF) 英語(PDF) 発明該当性、進歩性 各構成要件の本質は金融取引上の業務手順という人為的な取り決めに基づくビジネスルールに向けられたものであり、全体としてその業務手順そのものを特定しているに過ぎず、自然法則を利用した技術的思想の創作とはいえないから、発明該当性を満たさないとされた事案。
不服 2019-002439 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 本願発明は、チャットセッションを開始するステップを含む点で引用発明とは相違するが、引用発明においては「電子商取引チャットサーバ」における「チャット機能」が実現されているから、チャットセッションを開始するステップを含むことは,明示がなくとも当然のことであるとして、本願発明と引用発明との相違点は実質的な相違点ではないとした事案。
不服 2019-015570 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性、記載要件(明細書、特許請求の範囲) 本願発明の「回転式圧縮機」の技術的意義が不明で、サポート要件、実施可能要件及び委任省令要件に不備があるため、拒絶すべきものとした上で、本願発明を技術常識に基づいて認定して、新規性・進歩性を有しないとして拒絶審決とした事案。
不服 2019-017178 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 高い耐ひっかき性を有する光学部材に関する発明について、本願発明の効果は、引用文献の記載事項に基づいて当業者が予測できなかったものであるということができず、また、当業者が予測することができた範囲の効果を超える顕著なものであるということもできない、として進歩性を否定した事案。
不服 2020-001746 日本語(PDF) 英語(PDF) 拡大先願、二重特許、記載要件(特許請求の範囲) 移動体通信に関する発明について、先願発明における移動端末(UE)がカバレッジ内かどうかに基づいて決定される優先度情報は、本願発明におけるUEがカバレッジの内又は外にあるかを示す情報自体ではないとして、本願発明と先願発明が実質同一であることを否定した事例。
不服 2020-004036 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 放電を防ぐ流体輸送システムに関する発明について、数値限定については、一見すると相違点ではあるが、技術解釈を加えると引用発明も実質的に同様の数値範囲に含まれると判断し、実質的な相違点でないと判断した事案。
不服 2020-006407 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性、記載要件(特許請求の範囲)、補正 半導体発光デバイスの表面処理に関する発明について、本願発明は不明瞭な点があるものの、本願発明に含まれる実施態様が引用文献に存在するとして新規性及び進歩性を否定した事案。
不服 2020-008050 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、補正 本件補正の前後で請求項1に係る発明の解決しようとする課題は同一であるということはできないとして、特許法17条の2第5項第2号要件(いわゆる限定的減縮目的)を認めず、審判請求時の補正を却下した上で、原査定の進歩性欠如を維持した事案。
不服 2020-008907 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 半ハイブリッド変圧器コアに関する発明について、引用発明の鉄心(ケイ素鋼板)として、磁気特性に優れたものを用いることは当業者に動機付けられることであるから、引用発明に周知の方向性ケイ素鋼板を採用することは当業者が容易になし得たことであるとして進歩性を否定した事案。
無効 2015-800030 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性、補正、訂正、分割 訂正発明が、本願明細書に記載された範囲内であるため、訂正は認めたものの、分割元の原出願の明細書には記載がなく、分割要件違反に該当するとされ、本願の現出願日を基準として判断され、原出願の公開公報により、新規性がないとして無効とされた事案。
無効 2015-800166 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(明細書) アレルギー性鼻炎の治療剤に関する発明について、モメタゾンフロエートの用法・用量及び対象となる炎症状態を相違点としつつも、類薬からモメタゾンフロエートの用法・用量を規定することは容易とし、モメタゾンフロエートがアレルギー性鼻炎の新薬候補として公知であることから格別の効果も認められないとした事案。
無効 2015-800226 日本語(PDF) 英語(PDF) 拡大先願、記載要件(明細書、特許請求の範囲)、補正 インテグラーゼ阻害剤である医薬組成物に関する発明について、請求項に記載の化合物に関して、明細書等にインテグラーゼ阻害活性を示す実施例や、インテグラーゼ阻害活性を示すに至る機序について記載がないとして、実施可能要件及びサポート要件違反として特許を無効とした事案。
無効 2017-800084 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性、記載要件(明細書、特許請求の範囲)、優先権 本件発明は、優先権の基礎とされた基礎出願明細書等に記載されていないため優先権を認めず、本件の原出願の国際出願日を基準として特許要件が判断され、引用発明から進歩性なしとして無効とされた事案。
無効 2019-950001 日本語(PDF) 英語(PDF) 再審 確定審決に対する再審請求であって、民訴法338条1項6、7及び9号所定の再審事由があるとの主張に対し、これら再審事由はいずれも要件を欠き違法であり、違法でないとしても、いずれも理由がないとして再審請求を審決により却下した事案。
異議 2019-700836 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(明細書、特許請求の範囲) 本件特許は、2次元バーコードとその認証方法に関する発明であるが、スイス国の企業から異議申し立てがされ、訂正を認めたうえで、訂正後の請求項にかかる特許の維持を認めた事件。
異議 2019-700965 日本語(PDF) 英語(PDF) 記載要件(特許請求の範囲、明細書) 「掃引信号源光学コヒーレンスドメイン反射率測定用の装置」の発明で用いられる「波長可変レーザー光源」が優先日当時に当業者にとって通常に手に入るものでないとして、実施可能要件を満たしていないと判断した事案。
異議 2020-700440 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 本件特許は、ペットフード組成物に関する発明であり、ソルビン酸塩に嗜好性向上の効果があることを見出し、その含有量を好適化したものであり、引用発明のペットフードは微生物学的な安定のためにソルビン酸塩を含有するもので、その含有量を変更する動機がないとして、新規性・進歩性を肯定した事案。
訂正 2018-390131 日本語(PDF) 英語(PDF) 訂正 硬貨の製造方法に関する発明についての訂正審判で、明瞭でない記載の釈明を目的とした訂正であり、訂正事項はいずれも訂正の目的及び訂正要件を満たすと判断し、訂正を認めた事案。

2. 意匠

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2020-014335 日本語(PDF) 英語(PDF) 本意匠は、競走用自動車であり、需要者は、自動車競技に関わる専門的な者で、外観を細部にわたって注意深く観察するため、本願意匠と引用意匠の相違点は、別異の印象を与え、異なる美感を惹起させるものであるから、両意匠は類似しないとして、登録された事案。
不服 2020-014403 日本語(PDF) 英語(PDF) 本願意匠は、子宮頸癌の治療用器具で、板状体の正面視の輪郭形状について、「各辺が同形の凸弧状とするものであって、それらの凸弧状辺の膨出幅は、1つの頂点を中心とし、隣接する頂点までの距離を半径とする扇形の弧の膨出幅の約半分である。」と認定し、容易に創作できないとされた事案。

3. 商標

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2017-010633 日本語(PDF) 英語(PDF) 本願商標を構成する立体的形状及びそれを付す位置は、需要者において、その商品の包装容器について商品の機能又は美感に資することなどを目的として一般に広く認識されている一類型であり、それ自体単独では識別力がなく、使用された証拠を総合的に検討しても、識別力がないと判断した事案。
異議 2018-685017 日本語(PDF) 英語(PDF) 本件商標と引用商標において、鹿図形部分を要部とし、この鹿図形部分は、称呼においては、比較することができず,外観において近似した印象を与え、「牡鹿」の観念で共通するものであるから、類似の商標であると判断した事案。

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2021年10月追加分

1. 特許・実用新案

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
判示事項 要約
不服 2019-007539 日本語(PDF) 英語(PDF) 記載要件(特許請求の範囲、明細書)、補正 光触媒塗工液及びそれを用いた光触媒フィルムに関する発明について、明細書に記載のシリカ粒子の商品名のみから、具体的な物性値を導入する補正は、新規事項の追加に該当すると判断した事案。
不服 2019-012580 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 符号化方法、復号方法、符号化装置および復号装置動画に関する発明について、審判請求時の補正により特定された事項は、原査定において引用された文献において参照されている文献から、当業者が容易に想到しえるとして進歩性を否定した事案。
不服 2019-013265 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 ハイブリッドメモリ管理に関する発明について、周知技術であることを示す補足の資料としてEPOの拒絶理由で用いられた文献を参考資料として用いて、相違点に関して、当業者の常套的手法であり、当業者であれば適宜選択し得た設計的事項にすぎないものであるとして、進歩性を否定した事案。
不服 2019-015596 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、補正 ポリカーボネートを主成分とする機械的強度に優れる樹脂組成物に関する発明について、審判の請求時に補正がなされ、引用発明と相違点は生じたが、当該相違点は引用例の記載から当業者が容易に発明をすることができたとして進歩性を否定した事案。
不服 2019-016689 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、分割 異方性導電フィルム及びその製造方法に関する発明について、本願は親・子・孫の分割出願における孫出願であるが、子出願が分割要件を満たしていないとして拒絶査定が確定したため、本願の出願日は子出願の出願日までしか遡及せず、親出願の公開公報を基に新規性を否定した事案。
不服 2020-001184 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(特許請求の範囲) 太陽電池に関する発明について、明細書には本願発明に対応する複数の実施形態が記載されているが、この実施形態に請求項の発明特定事項を満たしているのかを判断できない実施形態が含まれることを理由に、本願発明は明確でないと判断した事案。
不服 2020-001351 日本語(PDF) 英語(PDF) 記載要件(特許請求の範囲、明細書)、補正 補正後の本件発明に係る化合物の多形体に関し、発明の詳細な説明及び出願当時の技術常識に照らしても、実施可能要件及びサポート要件の双方を満たしていないから、独立特許要件を満たしておらず、係る補正を却下し、また、原査定を維持した事案。
不服 2020-002196 日本語(PDF) 英語(PDF) 分割 ゴルフボール及びその製造方法に関する発明について、本願分割出願に係る発明と原出願に係る発明とが同一の発明であり、原出願に係る発明が既に特許査定されていることから協議をすることができないとして,特許法39条2項の規定により特許を受けることができないと判断した事案。
不服 2020-002298 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 分散仮想アレイを用いるデータストレージシステムに関する発明について、引用発明において第1の書き込み処理が「複数のストレージノードのいずれの永続性ストレージ装置とも関与せずに」行われることは、第1の書き込み処理が「NVRAMに直接書き込まれ」るものである以上、当業者であれば容易になし得る事項であると判断した事案。
不服 2020-004050 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性 移動体通信に関する発明について、標準規格の提案文書である引用例には文言として明記されてはいないものの、技術常識を参酌すれば引用例には相違点に係る技術事項が表されているといえるとして新規性を否定した事案。
不服 2020-005906 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性 投影装置及び三次元計測装置に関する発明について、本願発明の「被計測物に投影するパターン光の周期を変更可能」という構成は、縞パターンのピッチを変更可能にすることを意味するが、引用文献には記載も示唆もなく、引用発明はそのような機能を有しないとして、本件発明の新規性、進歩性を肯定した事案。
異議 2019-700748 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(特許請求の範囲、明細書)、補正 排気ガス処理装置用保持材等に関する発明について、明細書等には、数値範囲を限定することにより課題を解決し得る機序の説明がなく、実施例や特許権者の意見書での主張を勘案しても、課題を解決し得ないものを含み得るとしてサポート要件を満たしていないと判断した事案。
異議 2020-700041 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 在来工法における家屋の外壁施工方法に関する発明について、ウェブページに掲載された動画から引用発明を認定した上で、本件特許発明は当該引用発明と同一又は想到容易とはいえないと判断した事例。
訂正 2020-390073 日本語(PDF) 英語(PDF)   留置針組立体に関する発明について、訂正要件(独立特許要件)の判断において、別途侵害訴訟で争われた無効の抗弁の無効理由を含めて訂正要件を検討し、独立特許要件を満たすとして、訂正を認めた事案。
判定 2020-600003 日本語(PDF) 英語(PDF)   スライドファスナーに関する発明について、イ号製品は反対側が透けて見え、光を通すものであるから「透光性を有する」に該当するため、構成要件を充足するとして、イ号製品が特許発明の技術的範囲に属すると判断した事案。

2. 意匠

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2020-005339 日本語(PDF) 英語(PDF) 物品「カップ」に関する意匠について、本願意匠と引用意匠の外周面と内周面の形態を詳細に認定した上で、形態の相違点が類否判断に及ぼす影響が大きいから、本願意匠は引用意匠に類似しないと判断した事案。

3. 商標

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2019-005954 日本語(PDF) 英語(PDF) 本願商標と引用商標とは、その全体の構成を異にするものの、図形部分との比較においては、構成の軌を一にする図形であるから、相紛れるおそれがあり、また、本願商標は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用するものであるから、法4条1項11号に該当すると判断した事案。
不服 2019-010751 日本語(PDF) 英語(PDF) 図形のみからなる商標について、指定商品との関係から、本願商標は、商品の対象者である薄毛又は脱毛の状態である人間の頭部図形の類型として認識されるにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、法3条1項6号に該当すると判断した事案。
取消 2018-300156 日本語(PDF) 英語(PDF) 本件商標権者のウェブサイトにおいて、アメリカ所在のレストランバーにおいての使用標章の使用は推認できるものの、日本国内において、本件商標の使用をしていることを証明したということはできないから、法50条1項の規定に基づき取り消すと判断した事案。

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2021年9月追加分

1. 特許・実用新案

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
判示事項 要約
不服 2018-016652 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 センサシステムのための自動ジェスチャ認識に関する発明について、「取り除くべきセンサ信号の最大周波数を15Hz~20Hz」とすべき技術的な根拠について明細書の記載から技術的意義を理解し、これについて周知技術に基づいて、新規性及び進歩性を否定した事案。
不服 2019-004557 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 ドラフトチャンバーに関する発明について、引用文献1と技術分野及び課題が共通する引用文献2を審判段階の特許文献サーチにより発見し、引用文献1の引用発明に引用文献2の技術的事項を採用することは、当業者が容易に想到し得るものとして、進歩性を否定した事案。
不服 2020-002822 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 測定対象の表面電位分布を計測するための3次元表面電位分布計測システムに関する発明における方向変換用回転駆動部に係る相違点について、引用文献1に記載された発明に対して、引用文献2又は引用文献3に記載された技術を適用する動機付けがないとして、本件発明の進歩性を認めた事案。
不服 2020-004838 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 フィードバック送信のタイミングを制御するための方法および装置に関する発明について、規格関連のワークショップでの発表資料を主引例として、前提となる技術常識を考慮しつつ副引例を組み合わせることは、当業者が容易に想到しうることであるとして進歩性を否定した事案。
不服 2020-004894 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 「貨幣管理システム」に関する発明について、釣銭の不足金額を取得するために、紙幣釣銭機に必要とされる釣銭の設定値及び紙幣釣銭機の在高の情報が必要となることは、技術常識であるとして、進歩性を否定した事案。
無効 2018-800122 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性、 記載要件(特許請求の範囲、明細書) 優先日の判断について、優先権書類に「発酵原料」として明示的に記載されていたのは「大豆胚軸」だけであったが発酵原料として「ダイゼイン類」を用いてエクオールを産生することが優先権書類に記載されていると判断し、新規性及び進歩性の判断基準日を優先日とし、進歩性を肯定した事案。 
無効 2019-800016 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性 加工対象物切断方法に関する発明について、審決では甲4発明はサファイヤ基板に限定して認定したが、知財高裁の判決(令和2年(行ケ)10018)では、甲4発明はサファイヤに限定されない基板についてのものであるとされたものの、進歩性を認めた審決の結論は維持され、請求棄却となった事案。
異議 2019-700170 日本語(PDF) 英語(PDF) 記載要件(特許請求の範囲) 光学用粘着剤層、粘着剤層付光学フィルムに関する発明について、ヨウ素等の分量がいつの時点のもの特定されていないため、発明に該当しないと認識して生産した者や生産してから時間経過後に粘着剤層付偏光フィルムの譲渡を受けた者に不測の不利益を及ぼすことになるとして、明確性要件を満たしていないと判断した事案。

2. 意匠

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2020-003523 日本語(PDF) 英語(PDF) カメラ機能付き電子計算機に関する画面意匠について、審判請求後の補正が要旨を変更するものではないと判断した上で、引用意匠の物品には本願物品に係る用途及び機能を有していないため、容易に創作をすることができたとはいえず、創作非容易性の要件を満たすと判断した事案。

3. 商標

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2019-006526 日本語(PDF) 英語(PDF) 「ステーキしょうゆ」の標準文字からなる商標について、3条1項3号に該当し、証拠(使用実績等)を検討しても、使用商標は本願商標と同一のものとは認め難い等の理由から、同条第2項の要件を満たさないと判断した事案。

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2021年8月追加分

1. 特許・実用新案

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
判示事項 要約
不服 2018-009319 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 引用発明と比較して、性ステロイド前駆体などの具体的に組み合わせる化合物が主な相違点であるが、作用機序を含めた引用例及び技術常識等の記載から、具体的な化合物の組み合わせまで当業者が容易想到できるものであるとして、進歩性を否定した事案。
不服 2019-006706 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(特許請求の範囲、明細書) リソグラフィ等に関する発明であって、明細書等の記載及び技術常識に照らしても課題解決手段により課題が解決できる原理が理解できず、かつ、実施例などの具体例が一切ないため、サポート要件違反、実施可能要件違反であると判断した事案。
不服 2019-007937 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、発明該当性 グリップ補助具操作方法に関する発明について、打球動作を加速するためのマウンド部を押す動作は、知識として第三者に伝達できる客観性を有しているとは認められないとして、特許法上の「産業上利用することができる発明」に該当しないと判断した事案。
不服 2019-010332 日本語(PDF) 英語(PDF) 発明該当性 データ構造に関する発明について、「重み情報」を有する構成であり、学習装置が実行するプログラムに準ずるものであり、学習装置に提供されるデータ要素の内容を単に特定するにとどまるものではないとして、人為的取決めとはいえず,自然法則を利用した「発明」に該当すると判断した事案。
不服 2019-011786 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 繊維を有する化粧用アプリケータに関する発明について、「リブ」の解釈が問題となったが、自由端を備えないリブに関する一般的な技術水準を示すとともに、本願の請求項の記載においても、リブが自由端を有することは特定されていないとして進歩性を否定した事案。
不服 2019-012497 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、補正 NFCによる充電システム等に関する発明について、審判請求時の補正によって追加された、第2NFCアンテナが第1NFCアンテナに電磁誘導を誘起する場合にICカードが破壊されないようにする防護手段について、当初明細書等に記載も示唆もされておらず、新規事項の追加であると判断して補正却下をした上で、新規性を否定した事案。
不服 2019-013882 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 積層による三次元造形装置の一部であるモジュール製品に関する発明について、第1引用例の位置検出手段を均等手段に変更する動機付けがないとする請求人の主張に対して、第1引用例の記載から当該主張を否定し、さらに、第1引用例の記載からモジュール化することも想到容易であると判断し、進歩性を否定した事案。
異議 2020-700820 日本語(PDF) 英語(PDF) 記載要件(特許請求の範囲、明細書) 高強度鋼板を製造する方法に関する発明について、サポート要件について明細書の記載を参照すれば、当業者であれば発明の課題の解決を妨げないことを理解でき、また、実施可能要件について技術常識及び明細書の記載から、過度の試行錯誤等を要するとは認められないとして、特許を取り消すことができないと判断した事案。

2. 意匠

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2020-001100 日本語(PDF) 英語(PDF) 本願意匠は、物品「プロジェクター」の部分に関するものであり、本願意匠と引用意匠における用途及び機能は両意匠の類否判断に決定的な影響を及ぼすものではなく、形態の相違点が類否判断に及ぼす影響は大きいから、本願意匠は引用意匠に類似しないと判断した事案。

3. 商標

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
判定 2019-600030 日本語(PDF) 英語(PDF) 本イ号標章は、「日向夏」の漢字を普通に用いられる方法で表示されるものであり、「日向夏」は、柑橘類の普通名称であり、商品「菓子及びパン」の原材料としても使用されているから、商標法第26条第1項第2号に該当し、本件商標の商標権の効力の範囲に属しないと判断した事案。

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2021年6月追加分

1. 特許・実用新案

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
判示事項 要約
不服 2019-000691 日本語(PDF) 英語(PDF) 新規性、進歩性、記載要件(特許請求の範囲、明細書) バリアコーティングに関する発明について、広範な数値範囲について、明細書の記載及び周知技術を斟酌しても、サポート要件を満たさないと判断し、また、機能、特性等で特定された請求項について、実施例以外のものについて実施できるとはいえないため、実施可能要件違反と判断した事案。
不服 2019-005292 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、記載要件(特許請求の範囲) ウェアラブル装置に関する発明について、請求項1に係る発明については、引用文献から容易に発明できたものであり、請求項3に係る発明については、不明確なものであるとして、進歩性及び明確性の要件を満たしていないと判断した事案。
不服 2019-009561 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性 チャネル測定方法等に関する発明であって、アンテナポート数が8を超える無線通信システムにおける参照信号の割当てについて、引用発明において具体的な割り当てを行った場合の動作を踏まえることにより進歩性を否定した事案。
不服 2019-010589 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、補正 結晶雪の降雪システムに関する発明であって、発明として技術内容が不明確であるから、特許請求の範囲の減縮等のいずれを目的とするものでなく、さらに新規事項の追加であると判断しつつ、仮に特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるとしても、進歩性の要件を満たしてため独立特許要件違反として補正を却下した事案。
不服 2019-013111 日本語(PDF) 英語(PDF) 進歩性、補正 照明装置に関する発明について、審判請求時の補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内ではないと判断するとともに、仮に、新規事項を追加するものでないとしても、補正後の発明は進歩性の要件を満たしていないため独立特許要件を満たさないと判断し、補正を却下した上で、請求不成立とした事案。
不服 2020-004398 日本語(PDF) 英語(PDF) 拡大先願 スロットマシンに関する発明について、表示手段の面積を本願発明の数値限定の範囲内にすることは周知技術であり、また、下限値をどのように規定するかは当業者が適宜決定し得る設計事項にすぎないから、相違点は実質的な相違点ではなく、本願発明は先願発明と同一であると判断した事案。
無効 2019-800012 日本語(PDF) 英語(PDF) 請求人適格 抗ウイルス性衛生マスクに関する発明について、証人尋問も踏まえて検討した結果、本件発明について、特許を受ける権利の譲渡については立証が不十分であり、請求人は本件発明についての特許を受ける権利を有する者であるとは認められないと判断し、無効審判の請求人適格を否定して、無効審判請求を却下した事案。
訂正 2020-390032 日本語(PDF) 英語(PDF) 訂正 マウント装置およびアクセサリに関する発明であって、訂正前の記載が誤りで訂正後の記載が正しいことが、明細書等の記載又は技術常識等から明らかで、当業者であればそのことに気付いて訂正後の趣旨に理解するのが当然であるといえることから、訂正の目的が誤記の訂正であると判断して、訂正することを認めた事案。

2. 意匠

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2020-000361 日本語(PDF) 英語(PDF) 本願意匠は、物品「デジタルパソロジー機器」の正面表示部に表示される画面意匠に関するものであり、物品性と(破線で表された)物品の全体形状を考慮して画像を認定し、本願画像部分の形態について容易に創作をすることができたとはいえないとして、創作非容易性の要件を満たすと判断した事案。

3. 商標

分類 審判番号 審決等
(日本語)
審決等
(英語)
要約
不服 2017-002496 日本語(PDF) 英語(PDF) 本件商標は、指定商品「油圧ショベル」に「オレンジ色」の色彩のみからなる商標であって、通常使用される色彩を表したものと需要者等が認識するにとどまり、商品の出所を表示するもの等として需要者等が認識することはないから、商標法第3条第1項第3号に該当し、証拠を総合的に検討しても、同条第2項の要件を具備しないと判断した事案。

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2020年度以前分

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留意点

[更新日 2022年10月11日]

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