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令和元年意匠法改正特設サイト

特設サイト 令和元年意匠法改正(画像、建築、内装)

このページでは、令和元年意匠法改正(以下、「意匠法改正」)に関する情報について紹介します。

意匠法改正に関する最新情報

目次

意匠法改正

改正経緯/改正項目と施行期日/改正内容/関連法令 等

出願・審査運用

意匠審査基準/建築・内装デザイナー向け情報/意匠登録出願ガイドライン 等

意匠調査

日本意匠分類/J-PlatPat/画像意匠検索ツール 等

その他関連情報

意匠制度の概要(初心者向け)/特許庁への資料提供/統計情報 等

意匠法改正

1. 改正経緯

意匠法改正案は、「産業競争力とデザインを考える研究会」及び「産業構造審議会知的財産分科会意匠制度小委員会」の議論を踏まえて作成されました。
同案を含む「特許法等の一部を改正する法律案」は、平成31年3月1日に閣議決定され、令和元年5月10日に可決・成立し、同17日に法律第3号として公布されました。
その後、改正意匠法の施行に向けて、政省令の必要な改正が行われました。
各会議における資料等については以下のリンクをご参照ください。

平成29年7月~ 産業競争力とデザインを考える研究会(第1回~第11回)(外部サイトへリンク)
同研究会報告書
平成30年8月~ 産業構造審議会知的財産分科会意匠制度小委員会(第6回~第10回)
同研究会報告書
平成31年3月 特許法等の一部を改正する法律案 閣議決定
平成31年4月~ 第198回通常国会
令和元年5月10日 特許法等の一部を改正する法律案 可決・成立
令和元年5月17日 特許法等の一部を改正する法律 公布官報(外部サイトへリンク)
令和元年11月7日 特許法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令 公布
令和2年2月27日 特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う意匠登録令の規定の整備及び経過措置に関する政令 公布
令和2年3月10日 意匠法施行規則の一部を改正する省令 公布
令和2年3月30日 意匠登録令施行規則及び工業所有権に関する手続等の特例に関する法律施行規則の一部を改正する省令 公布
令和2年7月28日 特許法等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令 公布
令和3年3月19日 特許法等関係手数料令の一部を改正する政令 公布
令和3年3月31日 意匠法施行規則及び工業所有権に関する手続等の特例に関する法律施行規則の一部を改正する省令 公布

2. 改正項目と施行期日

意匠法は、以下の項目(青囲み内)について改正されました。改正意匠法は、ほとんどの規定が令和2年4月1日に施行済みであり、残る一部の規定については、令和3年4月1日に施行されました。

改正項目と施行期日の図

3. 改正内容

(1)保護対象の拡充(令和2年4月1日施行)

これまでは、意匠法の保護対象は「物品」に限られ、不動産や固体以外のものなど、「物品」でないものは保護されませんでしたが、改正により保護対象を拡充し、新たに「画像」、「建築物」、「内装」のデザインについても、登録ができるようになりました。

  • 物品に記録・表示されていない画像デザインも保護できるよう、「画像」そのものも保護対象に。また、不動産である建築物のデザインも保護できるよう、「建築物」も保護対象に。

保護対象の図

  • 複数の物品、壁、床、天井等から構成される「内装」のデザインについても、一意匠として登録可能に。

保護対象の図

(2)関連意匠制度の拡充(令和2年4月1日施行)

これまでは、関連意匠の出願可能期間が本意匠の意匠公報発行前まで(本意匠の出願から8か月程度)でしたが、改正により、基礎意匠の出願から10年を経過する日前までとなりました。また、これまでは、関連意匠にのみ類似する意匠は登録できませんでしたが、改正により、関連意匠にのみ類似する関連意匠の登録を認めることとなりました。

  • 関連意匠の出願可能時期が、「本意匠の出願日から10年経過する日前まで」に。
    (関連意匠の意匠権の満了日は、「本意匠の出願日から25年経過した日」)

関連意匠制度の図

  • 「関連意匠を本意匠とする関連意匠」についても出願可能に。

関連意匠制度の図

※イメージは、説明用に作成されたものであり、意匠が実際に登録されるためには、意匠法に規定された登録要件(新規性、創作非容易性)を満たす必要があります。

(3)意匠権の存続期間(令和2年4月1日施行)

これまでは、意匠権の満了日は、「登録日から20年経過した日まで」でしたが、改正により、「出願日から25年経過した日まで」となりました。

(4)創作非容易性の水準の明確化(令和2年4月1日施行)

これまでは、創作非容易性の根拠となる資料は公然知られたものに限られていましたが、改正により、公然知られたか否かに関わらず、刊行物やウェブサイト等に掲載された形状・模様等も創作非容易性判断の根拠資料とすることとなりました。

(5)組物の意匠の拡充(令和2年4月1日施行)

これまでは、組物の部分については意匠登録が認められませんでしたが、改正により、組物の部分についても意匠登録することが認められることとなりました。

(6)間接侵害の対象拡大(令和2年4月1日施行)

これまでは、侵害品を構成部品に分割して製造・輸入等する行為は意匠権を侵害する行為とみなされませんでしたが、改正により、悪意により侵害品を構成部品に分割して製造・輸入等する行為が意匠権を侵害する行為とみなされるようになりました。

(7)損害賠償算定方法の見直し(令和2年4月1日施行)

これまでは、意匠権を侵害したときの損害賠償額から権利者の生産・販売能力等を超える部分が除かれていましたが、改正により、権利者の生産・販売能力等を超える部分が除かれないことになりました。

(8)複数意匠一括出願手続の導入(令和3年4月1日施行)

これまでは、意匠登録出願ごとに願書を作成する必要がありましたが、改正により、願書一通により複数の意匠登録出願をまとめて出願することができるようになりました。

図:願書一通により複数の意匠登録出願をまとめて出願することができる

(9)物品区分の扱いの見直し(令和3年4月1日施行)

これまでは、願書に記載すべき物品の区分の粒度を「物品区分表」により定めていましたが、改正により、これを廃止し、経済産業省令に「一意匠」の対象となる基準を設けることになりました。

(10)手続救済規定の拡充(令和3年4月1日施行)

これまでは、指定期間経過後の請求による指定期間の延長や優先期間経過後の優先権主張を伴う意匠登録出願等はできませんでしたが、改正により、いずれも可能となりました。

  • 指定期間経過後の請求による指定期間の延長

    図:指定期間を2か月延長できる
    ※ 拒絶査定不服審判請求後の拒絶理由通知等については、対象外

  • 優先期間経過後の優先権主張を伴う意匠登録出願

    図:優先期間内に出願できなかったことについて正当な理由がある(※)ときは、優先権を主張できる。

    (※)「優先期間を経過した日」が令和5年4月1日以後となる出願の
    回復要件は、「故意によるものでない」です。

     

意匠法改正については、以下のコンテンツでも解説しています。

令和元年法律改正(令和元年法律第3号)解説書
PDF形式(全87頁)

改正の必要性、概要、条文について解説したものです。

令和元年法律改正(令和元年法律第3号)解説書(サンプル画像)

 

工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第22版〕(PDF:2,844KB)
PDF形式(意匠法部分のみ)

意匠法の全条文について解説したものです。

工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第21版〕(サンプル画像)

 

IP・ePlat
「令和元年意匠法改正の概要」
(外部サイトへリンク)
講義形式(音声解説有)(受講時間31分)
※令和3年10月改訂

IP・ePlat「令和元年意匠法改正の概要」(サンプル画像)

 

IP・ePlat
「令和元年意匠法改正の概要」テキスト
PPT形式(ノート有)(全40頁)(PPTX:6,538KB)

講義形式(音声解説有)(受講時間31分)
※令和3年10月改訂

IP・eラーニング「令和元年意匠法改正の概要」で使用されるテキストで、講義での解説を文章化したノートが付いています。

IP・ePlat「令和元年意匠法改正の概要」テキストPPT形式(ノート有)(全40頁)(サンプル画像)

 

「イノベーション・ブランド構築に資する意匠法改正」(PDF:6,286KB)
PDF形式(全4頁) ※令和3年4月更新

意匠法改正の背景や内容についての概要を簡単にまとめたパンフレットです。

「イノベーション・ブランド構築に資する意匠法改正」(サンプル画像)

 

特許庁広報誌とっきょvol.44
「意匠法改正について」

HTML形式

特許庁の最新ニュースを提供する広報誌「とっきょ」において、意匠法改正の背景や内容を紹介したものです。

(サンプル画像)特許庁広報誌とっきょvol.44「意匠法改正について」

 

令和元年度特許法等改正説明会テキスト
「令和元年特許法等の一部を改正する法律」

PDF形式(全9頁:意匠法部分のみ)
※リンク先サイト内に講義動画(字幕付)あり

意匠法改正の概要を、特許法や商標法とともに説明したものです。

令和元年度特許法等改正説明会テキスト「令和元年特許法等の一部を改正する法律」(サンプル画像)

 

令和2年度意匠制度の改正に関する説明資料
「改正意匠法の令和3年4月施行について」
※令和3年3月31日更新
※リンク先サイト内に説明動画あり

令和3年4月に施行される改正意匠法の規定について説明したものです。

令和2年度意匠制度の改正に関する説明資料(サンプル画像)

 

4. 関連法令

(1)意匠法

(2)意匠法施行規則

(3)その他

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出願・審査運用

1. 意匠法改正に関する資料

改正意匠法に対応した、出願や審査運用についてご案内する資料は以下のとおりです。

意匠審査基準
PDF形式(全402頁) ※ 令和3年3月31日更新

出願された意匠を審査する際の、意匠法の登録要件の判断等の指針をまとめたものです。

意匠審査基準(サンプル画像)

 

「改訂意匠審査基準の概要」(PDF:4,866KB)
PDF形式(全16頁)

改正意匠法に則した意匠審査基準の改訂事項の概要をまとめたものです。

(サンプル画像)

 

IP・ePlat
「意匠の審査基準及び審査の運用~令和元年意匠法改正対応~」(外部サイトへリンク)

講義形式(音声解説有)(受講時間222分) ※ 令和5年2月6日公開

意匠の実務者に向けた、意匠審査全般や令和元年意匠法改正の審査運用について説明をしたものです。

令和元年度意匠審査基準説明会テキスト「~令和元年意匠法改正対応~ 意匠の審査基準及び審査の運用」(サンプル画像)

 

「建築物・内装デザイナー向け情報」
PPT形式、PDF形式(全83頁)
※リンク先サイト内に動画版あり

新たに保護対象となった建築物や内装のデザイナーの皆様に向けた、建築物や内装の出願に関する基本的な情報をまとめたものです。

「建築物・内装デザイナー向け情報」(サンプル画像)

 

「意匠登録出願の願書及び図面等の記載の手引き」
PDF形式(全190頁) ※ 令和3年3月31日更新

意匠の特徴に応じた願書の記載や図面の表現方法について紹介したものです。

「意匠登録出願の願書及び図面等の記載の手引き」(サンプル画像)

 

「意匠登録出願等の手続のガイドライン」
PDF形式(全156頁) ※ 令和3年3月31日更新

意匠登録出願時や、出願後に提出する書類の様式や記載方法を紹介したものです。

「意匠登録出願等の手続のガイドライン」(サンプル画像)

 

令和元年改正意匠法の運用に関するQ&A-1
「関連意匠制度の拡充に関するQ&A」(PDF:944KB)

PDF形式(全4頁)

意匠法改正により拡充された関連意匠制度の審査運用について、ユーザーの皆様から寄せられるご質問への回答をまとめたものです。

令和元年改正意匠法の運用に関するQ&A-1「関連意匠制度の拡充に関するQ&A」(サンプル画像)

 

令和元年改正意匠法の運用に関するQ&A-2
「令和元年改正意匠法の運用に関するQ&A(関連意匠以外の事項)」(PDF:847KB)

PDF形式(全4頁) ※ 令和3年3月31日更新

意匠法改正に基づく意匠審査の運用等(関連意匠に関するものを除く)に関して、ユーザーの皆様から寄せられるご質問への回答をまとめたものです。

令和元年改正意匠法の運用に関するQ&A-2「令和元年改正意匠法の運用に関するQ&A(関連意匠以外の事項)」(サンプル画像)

 

意匠審査便覧
PDF形式(全135頁) ※ 令和3年3月31日更新

審査をする際に考慮される事項や手続きの流れ等についてまとめたものです。

意匠審査便覧(サンプル画像)

 

2. 意匠法改正に関するその他の運用

  • 意匠早期審査・早期審理制度の概要
    令和元年意匠法改正に基づく複数意匠一括出願手続(意願○○○○-3○○○○○の手続番号を有するもの)は早期審査の対象外です。意匠ごとの出願となった意匠登録出願について、早期審査の申出をすることができます。
    また、令和元年意匠法改正により新たに保護対象となった建築物及び画像に係る意匠並びに内装に係る意匠については、審査品質の確保のためにより広範なサーチや慎重な判断が必要となるため、引き続き、早期審査の対象外とします。
  • 意匠登録出願における拒絶理由通知の応答期間の延長に関する運用について

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意匠調査

1. 日本意匠分類

  • 日本意匠分類関連情報
    日本意匠分類は、迅速・的確なサーチを効率よく行うために設けられており、主に、物品の用途によって分類が構成されています。意匠法改正に関連した、新たな分類も照会可能です。
    令和元年意匠法改正により、組物の意匠について、新たな保護対象(建築物、内装、画像)を含む二以上の様々な物品等による構成に基づく出願が可能となりました。
    これを踏まえ、令和3年3月29日から、施行日(令和2年4月1日)以降の意匠登録出願で、組物の意匠に係る出願に対し、新たにDターム記号VZQを付与します。
  • 日本意匠分類(令和3年4月1日施行版)
    令和元年意匠法改正により新たに保護対象となった内装について、この度、内装及びその他建築物の分野における意匠登録出願の出願動向を踏まえ、業務効率の向上を図るべく、令和3年4月1日に日本意匠分類を改正し、L3-7を細分化した四の分類肢を新設しました。

2. J-PlatPat(外部サイト)

 

J-PlatPatでは、最新の登録意匠について、物品名、出願人、日本意匠分類などの項目から検索することができます。
検索方法について、詳しくは、操作マニュアルの「第4章 意匠の操作」をご覧ください。

3. 画像意匠検索支援ツール(外部サイト)

 

Graphic Image Parkでは、入力した画像に似ている画像デザインを過去の登録案件の中から検索することができます。2020年12月より画像共通Dターム(VAA等)による絞り込み機能が利用できるようになりました。詳しくは、以下のリンク先をご覧下さい。

4. 画像・建築物・内装の意匠 調査方法マニュアル

図:マニュアルページ抜粋「目的から探す」
画像・建築物・内装の意匠 調査方法マニュアル(PDF:5,757KB) ※ 令和4年6月29日更新

J-PlatPatを使った、画像・建築物・内装の登録意匠の調査方法の他、状況や目的に応じた便利な関連情報も紹介しています。

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その他関連情報

1. 意匠制度の概要(初心者向け)

2. 特許庁への資料提供

3. 統計情報

4. 意匠法改正に伴う登録意匠例等

[更新日 2024年10月4日]

お問い合わせ

<制度改正に関すること>

特許庁 審査第一部 意匠課 意匠制度企画室

電話:03-3581-1101 内線2934

 

<意匠審査基準に関すること>

特許庁 審査第一部 意匠課 意匠審査基準室

電話:03-3581-1101 内線2910

 

<日本意匠分類に関すること>

特許庁 審査第一部 意匠課

電話:03-3581-1101(代表)

分類の内容について:分類担当:内線2903

分類改正について:企画調査班:内線2907

 

<J-PlatPatの操作方法に関すること>

J-PlatPatヘルプデスク

電話(直通):03-3588-2751

FAX:03-3588-2237

Eメール:helpdesk@j-platpat.inpit.go.jp

 

<J-PlatPat及びGraphic Image Park全般に関すること>

独立行政法人 工業所有権情報・研修館

知財情報部 情報提供担当

電話:03-3581-1101 内線2413

Eメール:ip-jh05@inpit.go.jp